第34話 温水プール

 「で、結奈が勘違いしてたんだよ。」

「あ、だから、結奈ちゃんが昨日俺を呼んだのか〜」


 昨日、結奈ちゃんが何故か俺を呼んで少し変だったので、宮村に聞いてみるとどうやら、俺と宮村のお母さんと怪しい関係になっているのではないか、勘違いして俺を呼び出して聞き出そうとしていたんだろうな。


「まったく、先輩は私のことが好きなんだからね〜」

「あ、ああ。そういえば、最近遊んでなかったな。どっか行くか?」

「ええ〜先輩。私が、お姫様たちと遊んでいたから嫉妬してるんですか〜」

「そうか、じゃあ辞めておくか?」

「別に、そんなこと言ってないじゃないですか〜」

「じゃあ、休日にでも行くか?」

「どこにですか〜」


 っと、言われたので少し考えた。

 

 確かに、どこに行くとか考えずに行ってしまったので、しばらく考えたが、いいところが思いつかなかった。ゲームセンターとか本屋などはいつも行っているしな〜そう思い、スマホを見てみるとニュース情報で、少し遠いが、改修工事が終わった温水プールができるのを見つけた。


 一度も行ったことがないが、なんかウォータースライダーとかも進化しているらしい。


「お、プールとかいいんじゃないか?」

「え、プールですか?」

「新しくできたらしいからな〜嫌ならいいけど。」

「い、いいですよ〜」


 と言うわけで、今度の休日に温水プールに行くことにした。


「そうだ、宮村のお母さんも連れてきたら?」

「え?どうして」

「いや、確か。宮村のお母さんもプール行きたいとか言ってたような気がするからな。」

「そ、そうですか?」


 なんか、宮村には不審そうな顔をされている。


 まあ、実際には、この温泉プールは、『らみりっつ』に出てくる温水プール編の参考にされた場所。


 だから、聖地巡礼も兼ねて誘ってみることにした。


*****


「ふぇええ!?」

「行かない?」

「ま、まあ、言ってもいいと思うけど。お、お父さんも行かない?温水プール。」

「ん〜いいかもな〜次の休日は休みだしな。」

「わかった。先輩にそう伝えておく〜」

「あ、じゃあ、お父さんが車で連れて行ってあげよう。」

「え、ほんと!?」


 早速、宮村はナインで先輩に連絡をした。


『雄二くん....もしかして、私のことを狙ってる!?だ、ダメよ。わ、私は二人の子供がいる人妻なんだから!!結奈から、聞いたけど、私のこと可愛いとか言ってたもんね。もしかしたら、私の水着を見たいから!?で、でも、水着だけなら見せてあげてもいいかもだし....お、お父さんも来るし、一線が越えることなんてない....よね....』


 なんだか、とんでもない勘違いをする宮村のお母さんである。


「結奈は行く?」

「行かない〜その日は友達と遊ぶ約束があるから〜」

「わかった〜」


 と言う感じで、温水プールの移動手段と人数が決まった。

 



 

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