第18話 服選び (宮村)

 

 何故、宮村は斉藤をからかう為に女の子の服を着る事になったかと言うと、宮村の妹の結奈のせいである。


「ん〜」

「お姉ちゃん何悩んでるの?」


 宮村は悩んでいた。宮村は、妹のことで嫉妬してしまって、先輩には嫉妬とか何も無かった先輩を驚かしてやりたい。そう思い、驚かせる方法を悩んでいると、その様子を見た結奈が話しかけた。


「へえ〜お兄ちゃんを驚かしたい。じゃあ、お姉ちゃん私の服着ない?」

「ん?」

「お姉ちゃんいつも、男っぽい服着てるじゃん。だから、お兄ちゃが女の子物の服を着たお姉ちゃんの様子を見たら絶対に驚くと思うの。だから、一度来てみてよ。」

「う、うん」


 宮村も、確かにと思い、着る事に同意した。結奈は、自分の部屋に向かいサイズを間違ってしまったが、可愛くて一番デカい服を持って宮村の元までやって来た。


「はい。お姉ちゃん。一番可愛いくて大きめの服。」

「う、うん」


 着てみようと、服を脱ぎ結奈に渡された服を着ようとしたが、胸がつかえ着る事ができなかった。


「は!?おっぱい?クソが」


 っと、宮村の胸と自分の小さな胸を比べて悪態をついた。


「ごめん。ダメだった。」

「じゃ、じゃあ、お姉ちゃん。服買いに行くよ。」

「そこまでしなくていいよ。」

「ダメ。」


 胸のことで、少し嫉妬していじめたくなった結奈は無理矢理可愛い服を着させて恥ずかしそうな顔を見たくなった。


「これとかいいんじゃない。」

「いや、こっちの方が....」


 宮村は、自分が着れるギリギリの服を選んでいるが、妹に却下され可愛い系の服を勧めてくる。


 確かに、可愛い系の服を着るのに同意したが....いざ目の前の可愛い服を見ると恥ずかしくなる。


「これとか、これもいいね。」


 色々と、可愛い服を試着させられる。もう、結奈は恥ずかしそうな顔をしている姉を見て満足したので、宮村が着るのに平気そうな可愛い系の服を選んだ。


「じゃあ、これは」

「これなら、まだマシかも....」


 まだ、少し恥ずかしいがさっきよりマシである。なので、結奈が選んだ服を購入した。


 ついでに、洋服屋の横にカツラを売っているお店があったので斎藤を騙す為に髪型を変える為にカツラを購入した。


 なんだかんだ、恥ずかしそうにしているが、ルンルンな気分でしている。


「お兄ちゃんのことを驚かす為に私も協力するね。」

「協力?」

「うん、私とお母さんは家を2時間ほど出ているからね」

「べ、別にそこまでしなくてもいい。」


 斎藤を驚かせる準備を完了させていた。





 

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