第2話 俺の初めて

 告白して、少しした後、俺の部屋で宮村がゲームをしにやってきた。


「なあ、宮村。俺は初めてだったのがお前だったことを少し不服だとさえ思っている。」

「何を言っているんだい。僕と先輩は友達を超えて恋人同士になったじゃないですか。」

「まあ、そうなんだが。」

「あれ、僕じゃいやだった...」


 新作のゲームが俺の家にあると知ってか、何故か俺の家に遊びに来た宮村。そして、俺の家に入った初めての女性だった。


 少し、からかうつもりで、言ったつもりだったんだが、宮村は目をウルつかせて俺の顔を覗き込んできた。


 俺の心は、罪悪感が沸いて来た。


「い、いや。そんなつもりで言ったつもりだったが、別にお前が嫌いとかそんな事ではないからな。」


 俺は慌てて、訂正をすると、宮村がにやけた顔をした。


「先輩~なに騙されてるんですかw」

「はぁあ!?」

「演技ですよ。知ってますよ、僕が先輩の家に入って来た初めての女性と言う事がうれしいんですよね~」


 大きな胸を振るわせて笑ってくる。


「そんないう子には、ゲームやらせませんよ。」

「いいですよ。僕も同じゲーム持っているんで。」

「え、じゃあ、なんで来たんだよ。」

「それは、先輩の家に来てエッチな物を探索しにきたんですよ~」

「なんだ、その男子小学生的発想は。だが、俺にはそんなものは無い。今はインターネットの時代だ。」

「つまんないな~あ、先輩。ゲームのフレンド登録しましょうよ。今は、ゲーム持ってないんで、ナイン交換しましょ。」

「まあ、一人やるよりも効率がいいからな。」


 ナインを交換した。


 家族とか男友達以外では、初めての交換だ。


「じゃ、僕はこれで返りますね。」

「ああ」


 何故か、宮村はゲームの写真を撮って家に帰っていった。帰り際に、ちょうどお母さんが返って来た。


「あ、先輩のお母様ですか。」

「そ、そうです。」

「美しいですね。こんど、僕とお茶しましょ。お姫様。」

「は、はい♡」

「おい!!俺のお母さんを口説くな!!」


 なんか、さりげなく俺のお母さんとナインを交換して帰って行った。


「ね、ねえ、健二...あの、イケメンさんだれなの...」

「あ、ああ。俺の彼女」

「ふぁ?」


 お母さんは、驚いた顔をしていた。


*****


「はあ、僕が先輩の家に行ったのが嫌なのかと思って、少し涙がでちゃった。先輩には、笑ってごまかすことが出来たけど、今思い返す恥ずかしいな~」


 宮村は、自分の家に帰りベットにダイブして布団にくるまりながら、健二の出来事を思い返していた。


「だけど、先輩がやっていたゲーム変えたからよかった~さっそく、先輩とフレンド登録しとかなきゃ。」


 早速、ゲームを起動してゲームを始めた。


『先輩、フレンドコードです。bsue9u』

『おk。登録した。今狩いける?』

『少しならいいですよ。7時からお姫様と用事があるので、それまでならいいよ。』

『お、夜中の映画か。陽キャ。w』

『陰キャですね~先輩』


 と言う、ゲーム内でやり取りをしながら、狩り楽しくやっていた。


 

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