初めての依頼②

 冒険者ギルドで採取依頼を受けてみた俺たちは、バルム砦を出て東の原に出た。

 ここはバルレマの原って言われているらしい。

 バルム地域とザレマ地域をつないでいるからそう名付けられたって綺麗な受付のお姉さんから聞いた。


 俺たちは原に出てまず、2チームに分かれて救命草の探索を行うことにした。

 俺はマノンと組みたかったけど、イゴールも同じで、俺はイゴールとじゃんけんをして決めることにした。

 そんなことをやっていたら、エレノアたちが女子三人で組んでしまって、俺とイゴールは揃って肩を落とした。


 ま、切り替えていくか!


 俺たちはそれから2、3時間くらいかけて、原を探し回った。

 結果として、俺とイゴールで1つ、エレノアたちが2つで、合計3つしか見当たらなかった。

 納品しなければいけないのは、最低で5つのため、少し足らない。

 俺たちは見習いなうえ、ギルドからの依頼のため、依頼に失敗しても特にペナルティがあるわけではないらしい。

 でもやっぱり最初の依頼は成功させたいよな!


 俺たちは作戦会議を行うことにした。


 エレノア「どうしようか。これ以上ここで探しても見つかる気がしないし。」


 ラフィー「そうですね。」


 マノン「依頼に失敗しても特にペナルティはないんだし、今日はもう帰ってもいいんじゃない?」


 イゴール「いや、もうちょっと頑張ろうぜ。」


「そうだな。最初の依頼は成功させたい。」


 マノン「うーん。とは言っても結構探し回った気もするしなぁ。」


 エレノア「だったらさ。少し探索エリアを広げてみない?」


 マノン「え!?でもそれは、危険だからダメだって受付のお姉さんが言ってたよ?」

 マノン「バレたら、それこそペナルティを受けるんじゃない?」


 イゴール「バレなきゃいいだろ。」


「そうだな。」


 マノン「冗談でしょ?」

 マノン「ラフィーも止めてよ!」


 ラフィー「…私は…私も行ってみたいです!」

 ラフィー「前の進級試験では、全然お役に立てませんでしたから、私も皆さんの役に立ちたいんです!」


 マノン「え、嘘…」


 イゴール「嫌なら、マノンは先に帰っててもいいんだぜ。」


 マノン「ああもう!わかったわよ!私も行く!」


「そうこなっくちゃな!」


 俺たちは意気揚々と、指定されたエリア外へ向けて進み始めた。

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