人間は鏡

いつまでも恋人を忘れられないなんてことが一度はあるかもしれない。

それは君が本気で愛していた証拠だ。

好きなんだからしょうがない。無理に忘れる必要もない。

最後まで恋人を信じたこと、味方で居続けたことを誇りなさい。

何度か疑ったこともきっとあっただろう。

そのたびに悲しくなり、涙したこともあっただろう。

それでも諦めずに思いを伝えたり話をしようと頑張ったのではないだろうか。

別れは円満じゃなかったかもしれない。

たとえ話し合っての別れでも諦めがつかないのはおかしいことではない。

だが執着するのはお門違いだ。

別れの明確な理由があったとしてもすべて相手が悪いのかというとそうでもないこともある。

冷静になって関係性を思い返してみてほしい。

寂しくさせていなかったか。縛り上げていなかったか。

相手の嫌がることを続けていなかったか。

低俗な行動を正当化させる理由にはならないが、貴重な時間を消費していたのだ。

何か得たものがあるはず。

自分の悪かったところに気が付けばより魅力的な人間になれる。

相手を責めても得られるものなんてない。

どうせなら成長するための経験として反面教師にしてやろう。


いい人に出会えていても、まだ出会えていなくても、まだまだ人生の階段は中腹。

見極める目を磨くことも人生を豊かにする一つの手だ。

自分が魅力的になればきっと隣にいる人も魅力のある人になるだろう。

そう、鏡のように。

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心が楽になるエッセイ @uta_san

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