第2話 

「で、フラれてしまったということか。撫で撫で」

「....話聞いてた?」

「え、うん? 聞いてたよ。つまり、よさっちはあの冷徹の星青きらら先輩にLOVEってことでしょ!! うんうん。私は応募するよ。

一応、百合には理解があると自負しておりますから!」

「いやだから....」


 どう話をねじ曲げて聞いていたのだろうか。親友の桃葉ももはは、間違った解釈をしておきながら、胸を張り「任せなさい」なんて気の効いた台詞を言い出す。


 私は今日起きた事のあらましを長々と話したせいか、どっと疲れが押し寄せていた。正直、桃葉の些細な勘違いを正そうという気力も湧いてこない。


 それに、当の本人である私自身ですら、今蠢いているこの感情が何であるのか分かっていない。

 

 もしかしたら、桃葉の言う通り、私が星青先輩に抱いている感情はLOVE的なものかもしれない。


「..はぁ。ねぇ、そろそろ帰ろっか」

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