第22話 棟上げって知っていますか?? (家造り裏話)
去年仕入れた情報ですが、最近では
最近の家造りの流れは、大まかにはこうなっています。
設計・打ち合わせ→基礎工事→木工事①→屋根・外壁工事→木工事②→配管工事→内装工事→引き渡し
木工事①で工場であらかじめプレカット加工をした、家を形作る木材を現場で組み上げて、家の基本的な軸組を建てる作業の事を
この建方が終わると、三十年くらい前までは、施主(依頼主の事)さんが近所の人に声をかけてわりと盛大に『
木工事全体の約三分の一が順調に終わった、1つの節目としてのお祝いです。餅まきをしたり、料理やお酒を振る舞ったりしていましたし、職人にご祝儀がわたされたりしていました。
この建方、現代では基本的にはクレーン車で材料を吊り上げながら、組み立てていくのですが、現場の道路状況等、現場での制約により完全手作業になる事があります。
クレーン車有りでも建方は疲れますが、クレーン車無しともなるとめちゃくちゃ大変になります。その場合はクレーン車が無い代わりに人数を増やす(人間クレーンw)のですが、材料が重たいのでクタクタになります。
なにせ建築業界も高齢化の波が押し寄せて来ていまして、若い人の比率が少ないのです。アラフォーでもわりと若い方です(笑)
まぁ仕方ないですよね。いわゆる3K(キツイ・キタナイ・キケン)の職場なので、好き好んでなりたがる人はあまりいません。
そこで、建方専門の大工さんの登場です。
一番疲れる木工事①をやってもらおうというわけです。
聞いた話なので、実態はわかりませんが『建方専門の大工さん』の中には外国人労働者の方がかなりの割合でいるみたいです。というか、1グループ(5、6人位)全員外国人労働者の所もざらにあるとの事。
誰もやりたがらない3Kの仕事を押し付けてるみたいでモヤモヤしますが、それ以上に私が気にかけているところがあります。
木工事の中でまで更に『分業制』が進んでしまっているところです。
多くの施主さんにとっては、『一生に一度』の大事業。
でも『建方専門の大工さん』にとっては、毎日違う現場で建方をやっているので、目の前の自分達が建てている新築住宅に対してさほど思い入れはありません(現場での様子を伝聞で知った筆者の推測です。違っていたらすみません)。ただの作業です。
さらにその後を引き継ぐ『今までの大工さん』も、思い入れは少なくなります。自分が苦労をしてない、手をかけていない部分があるのですから自然な事だと思います。
どちらの大工さんが悪いというのではなく、『分業制』になってしまった為に、自然発生するこの気持ちの問題は仕方がないことだと思います。
〜〜次話へつづく〜〜
前話がエッセイにしては長くなってしまっていましたので今回はここで区切ります。次話は、この気持ちの問題を少しでも改善する方法をお伝えします。
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