第6話 不思議なこと
山での不思議な話がある
神様が居るらしい
女の神様の話が多いと記憶している
言ってはならない言葉
やってはいけない事
言い伝えは多いらしい
自然の中をドライブしていると
森の中にノロシのようなものを見ていた
ずーっと前から何だろうと思っていた
そこには建物やそこに行く道はない
とても人が居ると思えない
でもノロシが上がっている
距離をおいていくつか見ることができる
何だろう
ここの林道で偶然にもその正体を知った
ここに来なければ一生知らなかったかもしれない
正体は、水蒸気だった
雨上がりの朝
良い天気の日
木々の葉に付いた雨水がボタボタと音を立てていた
雨が止み雲一つない空から、強烈な太陽光が降り注ぐ
木々の葉っぱが影を作り
光が地面まで到達しない
隙間があれば、光は地面に達しそこを熱する
そこにあった多量の水分が蒸発する
湯気が立ち上る
それがノロシの正体
言葉で説明すると
「ほんとかな」と思うでしょ
でもそうなんです
湖を眺めると細長い跡が見える
何か大きな生き物が泳いでいる
そう見えるかもしれない。
巨大な生物が泳いでいると思うとワクワクする
たぶん底が深さが違うから
風による波がそう見えるんじゃない
林道の分かれ道の中央に立ち
ゆっくりと身体を回転してビデオを取った
あるところで画面が白く光った
直ぐに再生してみた
確かの白いモヤのようなモノが映っていた
何かの反射による光?
吐いた息?
再現できない
本で読んだ事がある
山の中で白いモノを見たことがある人が多い
それかもしれない
山中に何時間もじっとしていると人の声がする
声のする方を見つめる
遥か向こうの山に人影が見える
目視で小指の先くらいの大きさに見える
林道や鉄塔の補修の作業員
内容まではわからないが
掛け声はわかる
その掛け声が思ったより近くで聞こえる
山面に反射して音が集まってくるのか
音が少ないからか
空気密度が違うから
草木の出す物質のためなのか
声が近くで聞こえる
「おーい」と呼ばれることがある
噂ではこの声についていってはいけない
帰れなくなるらしい
小熊の声だと言う説もある
小熊の声だとすると母親が近くに居る
どっちにしても帰れなくなる
ふと周りを見渡す
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