不思議遊戯、安倍春樹の千年扉第9試練

第9の試練、、、900年位前、、、






封印の間、、、


春樹は、しぶしぶ、千年扉の屏風の前にいた



「春樹、、、千年扉の屏風ね晴明が所有していた、、、、、懐かしいわね、、、、、でも、私は、こんな扉を使わなくても、妖術で、どの時代にも行けるわ、、、」



鶴瓶はまた、ぼそっと呟いた、、、


「本当に、凄いオバサンだよ、、、」


「ええと、、、鶴瓶、何か言った、、、、、鶴瓶の掛け軸、消滅して欲しいの」


「いえ、、お師匠様、、如月様、、おいらは何も言っていません、、、」



「あら、そう、、じゃあ良いわ、、」


「、掛け軸は天のご加護の妖術がかかっているけど、、如月様の力では無効になるからな、、、危ない、、危ない、、、」



幻は、、、いつもと違って、おとなしくしていた、、、



「じゃあ、春樹、千年扉の右側の入り口を開いて、、、」



春樹が、妖力を上げて千年扉の右側に触れると、淡い光りが広がり、、、


千年扉が開いた、、、



如月は、、ニコニコと笑って、、、


「ふ~ん、、、やっぱり私の勘は当たったわ、、凄い妖力ね、、、楽しみだわ」



春樹達は千年扉の右側の入り口に入って行った、、、




900年位前の、日本のどこか、、、




海が見える高台に、千年扉の屏風が現れると

千年扉の左側の出口から春樹達が出てきた



「ええと、、、ここはどこだ、、、」


「春樹、、見て、、」


「何だ、、焔、、、あっ、、」


下を見下ろすと、、そこは酷い有り様だった



地面はあちこちで、裂け、、海水が流れ込んで、家などが倒壊していた、、火の手が上がって、、人々が高台に逃げたり、呆然と立ちすくむ様子が見えた



幻や、鶴瓶も覗き込むと、、


「おい、、酷い有り様だな、、何が起きたんだ、、、」


「この世の終わりか、、」



焔は、呆れた顔で、、、


「もう、、鶴瓶、、終わっていないでしょう、、、如月様、、これは、、」



如月は、思い当たる事があった、、、


「確か、、1100年頃と言ったな、、その頃には、地震が多く、、もしかして永長地震か、、、」


「えっ、、、如月様、昔の日本も地震が多く起こったんだね、、、現代と違って色々と大変だな、、、」


「もう、、春樹は、如月で良いのよ、、、、でもこの時代は、、大きな怪物が地面を揺らしていると思っている人も多いのよ」



すると、鶴瓶が、、、


「あっ、おいら知ってるぞ、、化け物大鯰だろう、、、」


「大鯰、、と言っても鯰だろう、、、そんな小さな者が地震を、、、バカな、、」



焔は、春樹に向かって、、、


「春樹、、、化け物大鯰は、クジラの何十倍も大きいのよ、、、それが、暴れるのよ」


「そうなんだ、、、」


「それよりも、春樹、、試練の解決につながる情報を探さないと、、、」



鶴瓶は、閃いた、、、


「おいらが思うに、千年扉が与えた試練は、地震を起こした大鯰を退治しろと言う、試練じゃないのか、、、」


「、、、鶴瓶、、ちゃんとした、情報を探さないと、、それに、、この状態をどうにかしないと、、春樹、、地震の揺れがないうちに行動して、、」



幻が、ある所に目をやると、、、


「春樹、、あそこの広い場所に、大勢の人達がいる、そこで聞いてみろ、、、」


「ええと、、、如月は、他の人に見えないのか、、、」


「私は、焔達と違って、人の姿をしているから見えても、大丈夫よ、、、きれいな女の人だから、、、うふふ、、」



鶴瓶は、心の中で思った


「自分で言うのかい~、、、」



焔は、面白くない顔で、、、


「如月様、、焔だって、かわいい女の子にしか見えないですよ、、、」


「、、焔は、そうね、、、幻と鶴瓶はどう見ても妖怪だわね、、、」



鶴瓶と幻は言い訳をした、、、


「、、、、つくも神じゃ、、しょうがない」


「、、化ける事は出来るけど、、、面倒くさいからな、、、」




「さあ、、春樹、、情報収集よ、、」



春樹は妖術、空間の狭間を唱えた、、、


春樹達の目の前に霊道の穴が開いた


「じゃあ、行きますか、、、」


「試練、、、試練、、、」



春樹達は霊道に入って行った、、、







災害の爪痕と情報収集、、、






村の外れの高台の開けた場所、、、



人々から見えない木陰に、霊道の出口が開き、春樹達が出てきた、、



開けた場所には、大勢の人達がざわめいていた、、、中には泣き叫ぶ人もいた、、



春樹達が近ずくと、、警戒したように、、


村人達が春樹と如月をじっとみていた



「おい、、誰だ、、、旅人さんか、、」


「あの~、、どちら様ですか、、」



春樹は、村人達を落ち着かせようと、、、


「ええと、けして、怪しい者ではありません、、、全国を修行の旅しているところなので、、、、」



村の一番偉い人らしい者が、、、


「それは、、それは、、あなたもついていないですな、、、こんな、地震の場所に来たとは、、昨日から何回も揺れている、、、、」



村人達は大きな声で叫んだ、、、


「そうだ、、、もう、終わりだ、、みんな死ぬんだ、、」


「大鯰が、海で暴れているんだ、、海の神様が怒っているんだ、、、」


「これこれ、、滅多な事を言うでない、、」



春樹の横で、焔が、、


「春樹、、細かい情報を聞かないと、、」


「ええと、、ここはどこですか、、」



すると、村人達は、呆れた顔で、、、


「えっ、、あんたそんな事も知らないでここにいるのか、、、ここは伊勢の国だよ」


「ああ、、三重県か、、」



村の一番偉い人が、険しい顔で、、


「、、、詳しい事はわからないが、、先ほどお役人さんが、早馬で色々教えてくれたけど、、他も相当酷いらしい、、」


「そうなんですね、、、」


「ええと、あなた様は、どちらから来たですかな、、、」


春樹は困ってしまった、、すると、焔が、、


「春樹、、京の都でしょう、、、」


「ええと、京の都です、、、」


「えっ、お役人の話しでは、京の都もかなりの被害らしいですよ、、、閑院御所も被害があり堀河天皇も大変だったみたいですよ、」



村の一番偉い人は、春樹の姿を見て、、


「あの~、そのお姿、もしや、お身分の高いお方では、、、」


「ええと、、、、陰陽師の家系なので、、、申し遅れました、、安倍と申します、、こちらのお方も陰陽師です」



春樹は如月も、みんなに見えているので陰陽師だと言った、、、



「女の陰陽師ですか、、、えっ、、安倍、、おい、まさか、、」



それを聞いて、周りは騒然とした、、


「京の都の陰陽師の末裔、、、安倍、、、、あの有名な方の子孫だぞ、、、、、これは、これは、大変失礼をしました、、、」


「、、、またか、、」



困惑した顔の春樹を見て、如月が、、


「春樹、、お前のご先祖様の事だぞ、、、、何で素直に喜ばないのか」


「、、如月、、名前が似ているだけだよ」



如月は、焔達を見ると、、、春樹に、、


「何だ、、春樹、焔達から聞いていないのか、、お前のご先祖様、、安倍晴明様の事だぞ、、、」


「、、、、えっ、、俺が、平安で鬼退治を手伝うご先祖様って、、安倍晴明なの、、」


「あたりまえでしょう、、、何を今頃、、」


「、、、、いまいち、実感がない、、、、、まあ、会っては見たいけど、、」






陰陽道の万能の癒し、、、





すると、、側にいた、女の人が、、、


「陰陽師様、、私の娘が酷い怪我をしています、、、この村には医師(くずし)がいません、、陰陽師様の呪術で治していただけませんか、、お役人さんには頼んでみましたが、いつになるかわかりません、、、お願いいたします、、、」


女の人は、春樹の前で泣き崩れた、、



春樹は、女の人の肩に優しく触れて、、


「はい、、治せるかわかりませんが、、やってみましょう、、、」



女の人はあわてて、、春樹達を、高台に建っている、木々に囲まれた、神社の中に案内した、、、



他の村人達も、心配そうに付いて来た



神社には、大きな建物が、、、


「へえ~、、ここは、倒壊しなかったんだ」



建物の中、、、



大広間には、大勢の怪我をした、人達が横になっていた、、、



柱の側に、、女の人の娘が、苦しそうにしていた、、、、側にはお姉さんらしい子がついていた、、、


「お母さん、、医師は来たの、、」


「陰陽師様が見てくれるって、、」



「陰陽師様、、娘です、、どうにかなりますか、、お願いです助けて下さい」


女の人は、娘の側にたたずんだ、、、



春樹は、女の子に、目をやると、、


「酷い怪我だな、、妖術が効いてくれるといいんだが、、、」


「春樹、、あなたなら治せるわよ」


「如月様、、、」


「如月で良いわよ、、早く治してあげたら」



春樹は妖力を上げて、、妖術を唱えた、、


「陰陽道、妖術、、万能の癒し、、、」



春樹の体から、淡い光りが広がり、、

その光りが、女の子を包むと、、どんどん、怪我が消えていった、、、


すると、女の子は、意識が戻った、、、


「、、、う~ん、、、あっ、お母さん、、、痛くない、、私、どうしたの、、、」


女の人は、、、、涙を流し女の子に抱きついた、、、



春樹は思わず呟いた、、、


「治せて良かった、、、」



女の人は、春樹に、、


「ありがとうございます、、陰陽師様、、」


その様子を、周りで見ていた大勢の村人達が、、、


「陰陽師様、、私の親も治してくれ、、」


「いや、、私の連れが先だ、、、」


「陰陽師様、、私の怪我も治してもらえないか、、、」



「ええと、、、重症の方から治します、、、すぐに済むから、待っていてください」



すると、それを見ていた如月が、、、


「どれ、、、私も治して差し上げるぞ、、、春樹だけに負担をかけてはいけないから」


「えっ、、じゃあ私も、、」


すると、幻が、焔に、、、


「止めとけ、焔、、お前は村人達には見えないんだぞ、、おかしい事になるぞ」


「あっ、、、そうだわ、、、」



春樹と如月は、全ての怪我人を治した、、



怪我人を治した春樹達が神社の外に出ると、

大勢の村人達が待っていた、、、



村人達は、、春樹と如月に近ずくと、、感謝の言葉言った、、、



「いや~、やっぱり、有名な方の末裔だ、、あれだけの怪我が、全て治るとは、、」


「、、、、ははは、、、、、本当に安倍晴明なの、、、」


春樹は相変わらず、疑心暗鬼だった、、、







地震の原因を究明、、、






すると、、村人の一人が、、、


「陰陽師様、、、もう一つお願いがあります、、、また地震が起こると大変な事になる、、、、、大鯰を退治してはもらえないか、、、」



春樹は困惑して、、、小さな声で呟いた


「だって、、本当にそれが地震の原因なのか、、地盤の歪みで起こるんだろう」



すると、如月が、、、海の方を指差して


「あら、、春樹、、違うかもよ、、、、、、ほら、さっき見た、あの海のずっと先、、、凄い妖気よ、、、あれが、大鯰かも知れないわ」



春樹は、、、まだ信じられない様子で、、


「、、、妖気は感じていたけど、、、、、、地震を起こしていたのは本当に、、大鯰なのか、、」



焔が険しい顔で、、、


「春樹、、、気をつけて、、大鯰だけではないわ、、、誰かと対立してるかも知れないわ、、、」



「焔、、、俺も、、もう一つの妖気は感じていたよ、、、何者なんだ、、、」



すると、如月が、、、、


「どれ、、、私が調べでみるわ、、、、、、開眼、、、はは~ん、、、一つは水龍の妖気だわ、、、もう一つはやっぱり大鯰ね、、、、あいつら、、何をやっているんだか、、、」



幻と鶴瓶は、おとなしくしていた、、、


「幻、、どうしたの、、今回は全然しゃべっていないじゃない、、、」


「焔、、構わないでくれ、、如月様に聞こえるだろう、、、」



鶴瓶は、からかう様に、、、


「えへへ、、、幻が一番、如月様に鍛えられて酷い目にあっているから、、逆らえないんだ、、、」


「鶴瓶、、お前もだろう、、、」


「えへへ、、そうだな、、、おっかないオバサンだもの、、、」


「、、、鶴瓶、、、何か言った、、、」


「えっ、、おいらは何も、、、」


「一回、、、消されたいの、、、」



「、、、いえ、、、滅相もない、、、」


「、、、、ほら、見ろ、、、鶴瓶、、お前はバカか、、、」


「、、、相変わらず、、勘の鋭い人だ、、、もう、無駄口は止めよう、、、」




すると、村の一番偉い人が、、、


「陰陽師様、、申し訳ない、村のみんなは、、気が動転しているので、色んな事を言って申し訳ない、、ただ、、この地震が収まってくれれば良いと思っています」



すると、春樹は、、、


「ええと、、、あながち皆さんの言っている事は間違えありません、、、沖合いで暴れている、大鯰や水龍達を、止めましょう」



「えっ、、本当に大鯰が暴れているのですか、それに水龍ですか、、、、陰陽師様、、それを退治すれば、もう、地震は起きないのですか、、、そうであればありがたい、、」


「、、、、暴れない様に説得します、、」



村人達は、歓声を上げた、、、



如月は、ニコッと笑って、、、


「春樹、、海上までは、浮遊の妖術で行くわよ、、使えるの、、、」


「ああ、、何度かやった事はあるよ、、」


「私は、青龍の姿の方が飛びやすいけど、、村人達が驚くから止めるわ、、まあ、人形でも飛ぶ事は出来るから、、、」






地震の原因を解決、、、






春樹は静かに目を閉じると、妖術を唱えた


「陰陽道、妖術、、浮遊、、、、」



春樹の体が、軽くなった感じで、少し浮いた



「良い感じよ、、春樹、念のため防御の妖術もかけてね、、、」


「ええと、、妖術、天のご加護と、、」


春樹の体を、神々しい光りが包んだ、、


「まあ、、上手だわ、、、凄い妖気よ、、」



すると、鶴瓶は面白くない顔で、、


「何だよ、、如月様、、春樹にはめっちゃ甘いじゃないか、、、」


「しっ、、鶴瓶、、俺に話しかけるな、、」



如月は、幻と鶴瓶の方を向くと、、、


「あら、、幻、、鶴瓶、、何か言った、、」



「いえ、、、如月様、何も、、、」



焔は、お構いなしに、空中に浮かんでいた


「バカね、、幻も鶴瓶も、、、」



春樹と如月が空中に浮くと、、村人達は、

驚いたが、、その後、歓声を上げた



「おお、、、浮かんでいる、、、」


「さすが、、陰陽師様だ、、、」


「本当に、、大鯰を退治していただけるかも知れないぞ、、」


「陰陽師様、、お願いしますぞ、、」



村人達には、見えないが幻と鶴瓶も、浮かび上がった、、、


空中に浮かんだ春樹達は、海上に向かって飛んで行った、、、



村人達も、、その様子を見ようと、高台の上に走った、、、



春樹達は、すぐに、妖気が漂う場所の海上に着いた、、、



「おお、、、あまり妖気を感じないおいらでも、分かる位の妖気の大きさだな」



すると、、海面が少しずつ揺れ始めた、、、



海中には2つの大きな影が見えた、、、


「如月様、、また、大鯰達が暴れるわ、、止めないと地震が起こるかも、、、」


「全く、、、大鯰と水龍は何をしているんだ、、、、春樹、、あなた、大雷の妖術は使えるの、、それも、巨大なやつ、、」



春樹は少し、戸惑った、、、


「ええと、大雷の妖術は以前使った事があるけど、、、どのレベルかわからないよ」


「良いわよ、、やって、、奴らの気をそらしたら、、、私がキツくお仕置きをするわ」


焔は、ニコッと笑って、、、


「春樹、、妖力を上げて、、五芒星を描いて、、今の春樹なら全力じゃなくても、、、かなり大きな雷を落とせるわ」


「わかった、、、」



春樹は、目を閉じ、、、、空中に五芒星を描いて、妖術を唱えた、、、


「陰陽道、妖術、、、大雷、、、」



激しい雷撃が、海に向かって放たれた、、、


海は一面、激しく輝き、大きな音と共に、

大きな波しぶきが上がった、、、


「うふふ、、、凄いわ、、想像以上の威力ね、、、、、大鯰達は、、消滅したんじゃない、、まあ、それでも良いか、、」



すると、海面に、黒い2つの影が浮かび、、


激しい波しぶきと共に、、水龍と大鯰が現れた、、、



水龍は、春樹達を見ると、、、


「なんだ、、人間ごときが、、この水龍様に歯向かうとは良い度胸だ、、」


「黙れ、、水龍、、この人間達は、、俺のエサにしてやる」


大鯰は、、大声で怒鳴った、、



すると、水龍は、焔達にも気ずいた、、


「何だ、、、弱そうな、妖怪もいるじゃないか、、、みんなまとめて、殺られたいのか」



鶴瓶は怒った顔で、、、


「何だ、、初対面のクセに失礼な奴だな」


「鶴瓶、、黙っていろ、、」



大鯰は、水龍に向かって、、、


「水龍、、こいつらを倒した後で、お前も始末してやるからな、、」


「こっちの台詞だ、、、」



この様子に、呆れた如月は、、、、


「こいつらは、、相手の妖力も分からないのか、、、水龍や大鯰は、私も分からないのか、それなら、、妖術、、洗礼の威嚇、、」



如月は、水龍達に最大妖気を放った、、、


水龍と大鯰は、、その妖気に圧倒されて、動く事も出来なかった、、、


「えっ、、、これは、、青龍様の気じゃないか、、まさか、、あの女性が青龍様か、、」


「おい、、水龍、、本当に青龍様か、、」



水龍と大鯰は、如月を見つめた、、、


「バカ者、、、やっと気がついたか、、、、水龍、、大鯰、、、如月だ、、」


「えっ、、やっぱり青龍様だ、、」



水龍と大鯰は、、後ずさりをした、、



水龍は、恐る恐る、如月に聞いた、、、


「あの~、、青龍様、、どうしてここに、、その者達といるのですか、、、」


「バカめ、、春樹の妖気をちゃんと見てみろ、、、」



水龍達は、春樹の妖気を、探った、、、


「えっ、、この妖気は、、親方様の妖気と同じじゃないか、、なぜ、、、」


「バカ、、、晴明様の子孫だよ、、、」



「ええと、、如月、、水龍と大鯰も、安倍晴明と関係があるのか、、、」


「ええ、、、春樹、、、どちらも、晴明様の式神よ、、、昔から仲が悪かったけど、、、まだ、いさかいを起こしていたなんて、、」



焔達は、、、


「えっ、、如月様、、本当ですか」


「焔達は、知らないわね、、海の災いの時にしか呼ばないから」



すると、水龍が焔達を見て、、、


「如月様、、こいつらも、親方様の式神なのか、、なんか、弱そうだな」



「バカめ、、見た目で判断するな、、力はないけど、妖術は、凄いわよ、、、」


「、、、、そうなのか、、おい、、すまなかったな、、、」



鶴瓶は、どや顔をした、、、


「、えへん、、、、分かれば良いぞ、、」


「鶴瓶、、調子に乗らないで、、、」



如月が、水龍達に、、、



「お前達が海で暴れていると、、陸では大変な事になっているのを、知ってるのか、、」


「えっ、、、、全然、分からないぞ、、」


「えっ、、如月様、、本当ですか」


「バカめ、、、お前達のいさかいで、、陸は酷い事になっているんだぞ、、、」



「、、、、そんなつもりは、、大鯰、、、、お前が悪いんだぞ、、俺の海域に来るから」


「わしのせいじゃない、、ただ、海流に流されただけだ、、」



如月は、怒って、、、


「これだけ広い海だ、、もっと、陸から離れた場所で二人共、離れていろ、、、それとも、春樹の妖術で、、また封印されたいのか、、」



水龍と大鯰は、お互いの顔を見て、、、


「ええと、春樹様、、それだけはご勘弁を、、お役にたてる時は来ますので、封印だけは、止めて下さい」


「わしも、お願いします、、」






とりあえず解決、、






春樹は、水龍と大鯰に、、、


「あの~、、そんなつもりはないです」



すると、水龍と大鯰は、春樹に頭を下げた様に見えた、?、、、



如月は、沖の方を指差すと、、、


「水龍、、大鯰、、わかったなら、行っていいぞ、、、」



水龍と大鯰は、別々の沖合いに向かって泳いで行った、、、



「春樹、、これでもう、、今回は地震が起こることはないぞ、、」



春樹は戸惑いながら、、、


「、、、、地震は、、本当はプレートのずれと地盤の歪み、、マグマなんかで起こるから、この先、世界中で何回も起こるんだけど、、、、、、まあ、良いか、今回は大鯰達のせいだと言う事にしておくか、、、」



「春樹、、何だ、腑に落ちないのか、、」


「いや、、、何でもないよ、、」



焔はニコッと笑って、、、


「春樹、、大鯰達はいなくなって、もう今回は地震は起きませんと言って、早く村人達を安心させないと、、」


「そうだな、、、わかったよ、、」



春樹達は、村人達の元に引き返した、、、



遠くの方で、沖に光る光線を見ていた村人達は、春樹達が戦っていると思っていた、、、海上から飛んで来た春樹達を見て、大鯰達を退治したと思い歓声を上げた、、、



「おおお、、、陰陽師様が帰ってきたぞ」


「さっきの光りはやっぱり、、陰陽師様の攻撃だったんだ、、、大鯰達を退治したのか、、」



春樹達が舞い降りると、、、、村人達が近付いてきた、、、



「あの~、、陰陽師様、、大鯰達は、、」


「ええ、、もう、いません、、今回はこれ以上、地震は起きないと思います」



村人達は、歓声を上げた、、、


「おおお、、やっぱり陰陽師様が、大鯰達を退治してくれたぞ、、、」


「もう、地震は起きないぞ、、」


「ええと、、、退治したわけでは、、、」



如月は春樹に、、、


「春樹、、、良いじゃないか、、退治したと言っておけば、、、」


「でも、、水龍や大鯰達が、悪者になってしまうよ、、、」


「良いんだよ、、あいつらは自業自得だから、、、」



村の一番偉い人が、、、


「陰陽師様、、、大したおもてなしは出来ませんが、、さっきの神社で、お礼を、、、」



その時に、、春樹達の後ろに、千年扉の屏風が現れた、、、



すると、鶴瓶が、、、


「春樹、、試練クリアだ、、千年扉が現れたぞ、、、」


「知ってるよ、、毎度の事だ、、いつもタイミングが悪い、、、」



村人達が神社に向かって歩き始めた、、、


「あの~、、皆さん、、私は、まだ修行中なのでこれで失礼します、、」



春樹はそう言うと、千年扉の中に消えた


「えっ、、陰陽師様が消えてしまったぞ」


「俺達は、夢でも見ているのか、、」


「陰陽師様、、、」







決戦前の最後の夜、、、






現代、、、



封印の間、、、



千年扉の屏風の左側の出口から、春樹達は、

出てきた、、、


「ああ、、、終わった、終わった、、」



すると、鶴瓶が、ニヤニヤと笑って、、


「さてと、、春樹、、次で最後だな、、、、このまま、平安時代に行くか」


「あのね、、少しは心構えが必要なの、、、明日、、明日だよ、」



焔は、真剣な目で、、、


「そうね、、最後の決戦だもの、、慎重に、望まないと、、、じゃあ明日ね、、」



「ええと、、如月様はどうするの、、」


「私は、春樹の側にいるわよ、、、」



鶴瓶はからかう様に、、、


「春樹、、そうだって、良かったな」


「鶴瓶、、お前は、、、ええと、如月様は、見た目、俺とあまり年が変わらないし、、、きれいだし、、誰かに見つかったら、近所で、変な噂になるだろう、、、」


「別に、、私は気にしないわよ、、、」


「、、、、」



「春樹、、如月様、じゃあ、また明日ね」


焔達は、掛け軸の絵に戻った、、、




屋敷の大広間、、、



春樹と如月はテーブルの側に座っていた、、


「ええと、、、如月様、、俺は、これから隣町のコンビニで買い物するけど、、」


「じゃあ、私も、、どうする、、霊道、、、それとも、飛行の妖術で行くの、、、、、、あっ、、私が青龍に戻って春樹を乗せて飛んで行っても良いのよ、、、」


「あのね、、バスで行くの、、妖術だと、みんな驚くだろう、、それに、、青龍の如月様を見たら大騒ぎだよ、、、」


「どうして、、晴明様は、妖術を使うと、、みんなに崇められたわよ、、」


「今は、平安時代と違うの、、妖術なんか使うと、大騒ぎだよ、、如月様はここでおとなしくしていて下さい」


「え~、、、つまんない、、、」



如月は、少し考えて、、、


「そうだ、、、、、春樹、、寂しいけど、、お仕事思い出したわ、、決戦、前日の平安時代に行って、晴明様に春樹が来る事を知らせないと、、明日の朝、またここに戻って来るわ、、、」


「千年扉を使うの、、、」


「私は、あんなの使わなくても、どの時代でも行けるわよ」


「えっ、、そうなの、、」


「まあ、千年扉を使うと、今の時間に戻れるけど、、私の妖力が強いのか同じ時間に戻ると時空の歪みが起こるから、少しずらさないといけないから、明日なのよ、、、」



「、、、そうなの、、、」


「春樹、、寂しいと思うけど、、また明日ね、、、」



そう言うと、如月は時空間に消えてしまった



「あっ、、、本当に平安時代に行ったんだ、、、まあ良いか、、あっ、バスの時間だ、、急がないと、、」




その日の夜、、、春樹はいつもと変わらず

コンビニで買った、弁当とカップラーメンを食べた、、、、



「さあ、、明日は、、平安時代だ、、、、、でも失敗したら、この世界が終わるの、、」




「、、、、、、、、、まあ良いや、考えると寝れなくなるから、、、」

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