不思議遊戯、安倍春樹の千年扉第8試練

第8の試練、、、800年位前、、






春樹は珍しく、早くから起きて、、大広間のテーブルで、歴史の本を見ていた、、、



「今度は、、800年位前の日本だろう、、、ええと、鎌倉時代か、、、源頼朝、源義経(牛若丸)、、弁慶、、、平清盛、、北条時政、、いっぱい歴史上の人物が大勢だな、、、まあ、、千年扉が選ぶから、、会えないかもな、、」



そんな、事をしばらくやっていると、あっという間にお昼近くになった



すると、廊下の方から、複数の足音が、、、


「あっ、、、春樹、、起きてるじゃない」



春樹は焔達の方を見て、、、


「今、、行こうかと思ったよ、、、、ずっと歴史の事を調べていたんだ、、、」



「あっ、そうなの、、、ずいぶん熱心ね」



すると、幻が大きな声で、、、


「春樹、、、早くしないと、、大学とやらに、間に合わないぞ」


「わかっているよ、、、」



春樹達は、封印の間に向かった、、、、




封印の間、、、



春樹達は、千年扉の屏風の前にいた、、、



「さあ、、春樹、、8回目の試練よ、、、、もう少しで千年前のご先祖様のところに行けるわ、、、」


「ああ、、、わかったよ、」


春樹は、千年扉の屏風の右側の入り口を触った、、、


すると、春樹の体から淡い光が広がり、、

千年扉が開いた、、、


春樹達が、千年扉に入ってしばらくすると、

千年扉は閉まった、、、、






800年位前の、日本のどこか、、




街道沿いの茂みに、千年扉の屏風が現れ、、

左側の出口から、春樹達が出てきた



鶴瓶は、キョロキョロと周りを見て、、


「さてさて、、春樹、、ここはどこだ、、」



「、、、、鶴瓶、、俺が知ってるわけないだろう、、、、あれ、、、ここは、、7回目の試練で兼好法師を送った、、鎌倉じゃないか、、、あの、大きな杉の木、、この景色、覚えがあるぞ、、、」



焔も、辺りを見回すと、、、


「そうね、、鎌倉みたいね、、、」


「鎌倉か、、、今回の試練は、、源頼朝と関係があるのかな、、、義経や弁慶とも会えたりするのか、、、」


「春樹、、、千年扉の試練に、変な期待はしないでね、、、」


「わかっているよ、、、いつも良いところで現れて、、帰る事になるからな」



すると、、、街道の先の方で、、大勢の武士達が騒いでいた、、、






騒ぎの原因、、、、






鶴瓶は、春樹を見て、、、


「春樹、、、さっそく試練の匂いがするぞ」


「春樹、、、行くぞ、、」


「大丈夫かな、、あんなに大勢の武士に近ずいて、、、」


「春樹、、いざとなったら、、陰陽道、妖術を使えば、、あんな武士達、、簡単に倒せるよ、、、」


「バカ、、、鶴瓶、、よけいな事を言わないで、、、春樹、、あなたの格好を見れば、、そんな対応はしないわよ、、」



春樹達は、大勢の武士達がいる、場所まで近ずいた、、、



大勢の武士達は、、街道を歩き近ずいて来た

春樹に気がつくと、、、身構えた、、



春樹の平安の貴族の格好を見て、、武士達の中でも一番偉い武士が、、、


「ええと、、、高貴なお方と見えますが、、、」


「、、、私は、平安から続く、陰陽師の末裔で、安倍と申します、、」



「平安、、、陰陽師、、安倍、、えっ、

あなたは、平安の有名な陰陽師様の子孫ですか、、失礼しました、、、なぜ、、その様な方が、御一人で、、この様な所に、、」



「、、、またか、、、ええと、陰陽道の修行のために全国を巡っています、、」



「申し遅れました、、私は、、北条四郎様の家来で、伊東と申します、、」



春樹は、小さな声で呟いた、、


「伊東様、ですか、、お殿様は、、、北条四郎、、知らないな、、、」



春樹は、伊東に、、、


「ところで、、こんなに大勢で、、何かあったのですか、、、」



伊東は、、困った顔で、、、


「陰陽師様だから、、お話しいたします、、我が主君、、北条四郎様のお姫様が、お付きの者とお屋敷の中から消えてしまって、、、探しているところです、、、」


「お屋敷の中から、、ずいぶん、大胆不敵ですね、、」


「それが、、見た者の話では人間ではないと、、妖怪みたいだと、、お姫様と使いの者は、操られた様に、妖怪と消えたそうです」



それを聞いた、鶴瓶が、、、


「ほら、、春樹、、やっぱり試練だぞ、」


「でも、変ね、、そんな妖怪がわざわざ、お屋敷に忍び込んで、人拐いをするかしら」



幻も、、、


「その北条とやらを、恨んでる誰かが、術師を雇い、妖怪を使って、拐わせたのかも知れないぞ」


焔が春樹に、、、


「春樹、、、その武士に、私が探しますと、言って、、」


「どうやって、、、」


「五芒星を描いて、妖力を高めれば、広範囲で、妖気を感じるでしょう、、その近くに人の気配を感じたらその場所まで霊道を使って行けば良いのよ、、、」



春樹は、伊東の方を向くと、、、


「わかったよ、、、、ええと、、伊東様、、私は、陰陽師です、、妖怪が関わっているなら、、専門ですので、任せてもらっても良いですか、、それに、妖怪が人拐いをするとは思えません、、裏で、北条四郎様を恨んでいる人物が術師を雇い、、人質として拐ったのかもしれません」



「えっ、、陰陽師様、、探していただけるのですか、、」


「ええ、、ご協力します、、、」


「ありがたい、、、探せなかったら、主君に対して顔向けできないところでした、、」


他の武士達も、安堵の表情をした、、、



春樹は、、目の前の空に五芒星を描いて、、

妖力を高めて、、目を閉じた、、、




「あっ、、、あそこの山の山中に、大きな妖気と、2人の人間の気配を感じるぞ」


春樹は目を開けると、、、、、南の方の山を指した



伊東は、春樹の言葉に驚き、、、


「えっ、、陰陽師様、、もう、お姫様の居場所がわかったのですか」


「ええ、、居場所がわかりました、、、、、ところで、伊東様、、その妖怪みたいな奴の正体はわかりますか、、、」


「ええ、、目撃した者の話では、黒い霧の様な物をまとった大きな大蛇に見えたそうです、、、」



「大蛇ですか、、」



すると、焔が、、、


「春樹、、ヤマタノオロチって知ってるでしょう、、、」


「ああ、、神話の話だろう、、」


「それと、似たような妖怪、、オロチと言う大蛇の妖怪がいるわ、、呪いの呪符などで使う妖怪よ、、」



すると、、伊東が、、、


「、、陰陽師様、、先ほど、術師が妖怪を使ったといいましたが、、」


「ええ、、式神か、呪符を使えば、可能です、、、、その妖怪はオロチと言います」



「オロチですか、、、、陰陽師様、、思い当たる事があります、、我が北条と対立している、比企一族、、もしかして奴らが、術師を雇い、お姫様を人質に、、、汚い手を使ってゆるさないぞ、、、」


「比企一族、、、、まあ、お姫様を助け出せば、どうすることも出来ないでしょう」







お姫様の救出作戦、、、






大勢の武士達は、大声で気合いを入れた


「よしー、、お姫様を助けるぞ、、」


「おおおーーーー」



伊東は、険しい顔で、、、


「陰陽師様、、場所を教えて下さい、、」



すると、焔が、、、


「春樹、、大勢で行くのはダメよ、、みんなを守りながら戦うのは不利だわ、、その人だけ連れて行きなさい、、」



春樹は、、騒いでる武士達の前にいる、伊東に向かって、、


「、、、、伊東様、これ以上、犠牲が出ないように私とあなただけで行きましょう、、、オロチは強い妖怪です、、、まあ、お姫様は人質なので、術師が殺す事はないでしょう」


「、、、えっ、、そうですか、、、刀や槍では倒せない程の妖怪なんですね、、」



「ええ、、だから、伊東様と、私だけで、お姫様を助けに行きます、、、」



「おい、、陰陽師様の言葉を聞いたか、、、私と陰陽師様で、、お姫様を助けに行くぞ、、ここで、待っていてくれ、、」



「ははー、、伊東様、、、よろしくお願いいたします、、、、」



「陰陽師様、、よろしくお願いいたします、、、お姫様を必ず助けて下さい、、、」



春樹は、、妖怪、オロチの妖気を読み取って、、妖術を唱えた、、、、



春樹達の、目の前の空間に、、大きな穴が開いた、、、、


大勢の武士達は、驚き、後退りをした、、



「えっ、陰陽師様、、これは、、、」


「ええと、、伊東様、、これは霊道です、、お姫様のいる、場所まで、最短で行けます」


「えっ、、、そうなんですね、、、、、、少し、、怖いですな」



春樹達が、霊道に入って行くのを見て、、、

恐る恐る、伊東も霊道に入って行った




鎌倉の近くの山中、、、



生い茂る草木の間に、霊道の出口が開いた



春樹達が出て来ると、、後ろからあわてて、

伊東も出てきた



「陰陽師様、、ここは、、、」


「先ほど、言った、オロチとお姫様達がいる、、、場所の近くですよ」



春樹達の目線の先に、、朽ち果てた屋敷の様な物が見えた、、、



「陰陽師様、、あれですか、、、、、あそこに、、お姫様が、、、早く、助けなければ」



焔が、、不思議そうな顔で、、、


「春樹、、、おかしいわよ、、結界が張ってあるわよ、、、オロチにそんな事は出来ないはずよ、、、」


「焔、、、オロチを操っている、術師もいるのか、、、結界で、わかりずらいな、、」



焔は、春樹に、、、


「春樹、、気をつけて、、結界を使える程の術師よ、、あなたと同じ、陰陽師かも知れないわ、、、」


「わかったよ、、、、、、伊東様、、行きますか、、どうも、、オロチだけでなく、術師もあそこにいるみたいですよ、、」


「陰陽師様、、よろしく頼みます、、」



春樹達は、、朽ち果てた屋敷に近ずいた



「あっ、、、何だ、、、ここから先に進めないぞ、、、」


「陰陽師様、、これは一体、、、何ですか」



すると、焔が、、


「春樹、、、結界が張ってあると言ったでしょう、、、」



「ええと、、、伊東様、、どうも、術師が、あの屋敷、全体に結界の様な物をかけているみたいです、、、」


「えっ、、それじゃ、、屋敷には、入れないのですか、、、」



春樹は、困って、、焔に、、、


「どうするんだよ、、、結界、、」


「春樹、、今のあなただったら、、結界に触れて、妖力を解放すれば、結界は破壊できるわ、、」


「大丈夫かな、、、」



春樹は結界の見えない壁を触ると、、、、

目を閉じ、妖力を高めた、、、



すると、空気が弾けた様な音がして、、透明の壁が消えた、、、


「あっ、、、進めるぞ、、結界が無くなったんだ、、」



焔は、ニコッと笑って、春樹を見た、、、


「本当に、、レベルアップしたのね、、」




結界が消えると、、屋敷から、オロチや2人の人の気配以外に、、もう1人、妖力の強い人の気配も感じた、、、



「焔、、、焔が言った様に、陰陽師がオロチを操っているみたいだな」


「春樹、、その陰陽師も、、かなりの使い手よ、、気をつけて、、、」




「ええと、、陰陽師様、、先程から誰とお話しをしているのですか、、、」


「えっ、、、、伊東様、、あなたには見えないと思いますが、、私の近くには、式神がいます、、、」


「ほう、、、式神ですか、、さすが、平安の有名な陰陽師様の末裔ですな、、」


「、、、、、もう、いいや、、、」



春樹達は、、屋敷の前に来た、、、


屋敷の中庭に、、黒い霧をまとった、とぐろを巻いた、大蛇の様な妖怪が、こちらを見ていた、、、



その後ろの、檻の様な建物に女性が2人、倒れていた、、、



それを見て、、伊東が、、、


「あっ、、、お姫様、、、」


「伊東様、、大丈夫ですよ、眠らされているだけです、、気配でわかりますから、、、、それに、、今、私がちょっとした細工をしました、、、」


「そうですか、、、」


鶴瓶も、ニヤニヤと笑って、、、


「エヘヘ、、、オロチを操っている、術師も驚くぞ、、、」







陰陽師同士の戦い






春樹達が、中庭に入って行くと、、、



屋敷の陰から、、春樹と似たような格好の男が現れた、、、



「、、、お前達、、どうしてこの屋敷に入れたんだ、、、」



すると、焔が、、


「春樹、、気をつけて、やっぱりあの男は

陰陽師よ、、、妖力をまとっているわ、、」




すると、伊東が、、、


「おい、、そこの男、、この安倍様は、平安の有名陰陽師様の子孫だぞ、、お前みたいにただの術師とは、わけがちがうぞ、、」



すると、その男は不敵な笑いをした、、、


「これは、これは、、平安の有名な陰陽師、、安倍とは、、、、、奇遇だな、、」



その様子を見て、伊東が、、


「何だ、、お前、、驚かないのか」


「驚くも何も、、私の先祖も、平安の陰陽師で、、芦屋道満と言います、、、ちなみに、私は芦屋道周といいます、、」




すると、焔、幻、鶴瓶の顔色が変わった


「春樹、、気をつけて、、奴は芦屋の末裔、見たいよ、、相当な術師よ、、、」


「、、、芦屋道満って、、安倍晴明のライバルじゃないか、、、、えっ、、あいつ、俺の事、また、安倍晴明の子孫だと勘違いしてるのか、、、面倒くさいな、、」



すると、道周が術を放った、、、



「春樹、、、毒霧よ、、、」



幻が、とっさに、、、妖術を、、


「春樹、、さがれ、、、風神の風、、」



凄い突風が、、どす黒い毒霧を吹っ飛ばした



「ほほ、、、お前も、3体も式神を従えているのか、、、、」



春樹は驚き、焔に、、、


「えっ、、焔、、あいつ、焔達が見えるのか、、、」


「あたりまえでしょう、、陰陽師で、妖力を持っているのよ、、、それより、あの武士と春樹は、防御の術をかけないとダメよ」



春樹は急いで術をかけた、、


「陰陽道、妖術、、天のご加護、、、」



春樹と伊東の体を、薄い膜の様な物が囲った



焔が春樹に、、、


「春樹、、術師を、倒せば、式神オロチは消えるわ、、、」


「えっ、、あまり、人間を攻撃したくないな、、、」


「春樹、、殺るか、殺られるの世界よ、、、人間にも悪はいるのよ、、、」


「わかったよ、、、陰陽道、天の雷、、」



激しい、稲光と共に、、大きな雷が道周に直撃した、、、



伊東は驚き、後退りをした、、、



眩しい光が、収まると、そこには、道周が

薄ら笑いを浮かべて立っていた


「いや、、、危なかったな、、私もお前と同じ、、陰陽道、、天のご加護が無かったら、殺られていたな、、、」



道周は、、オロチを見ると、、、


「さあ、、オロチよ、、お前の、魔眼で、、奴らを石化して、殺してしまえ、、、」



春樹の、天の雷で混乱していた、オロチは、、お姫様達に向かって魔眼を放った、



オロチの魔眼で、お姫様達は石化してしまった、、、



それを見て、伊東は、その場に崩れた様に座り込んだ、、、


「ああああ、、、、お姫様が、、、石化してしまった」



道周も、、しまったと言う顔で、、、


「バカな、、、人質のお姫様を殺しては、意味がない、、、もうここにいてもしょうがない、、おい、、お前、、勝負はお預けだ、、依頼は失敗だな、、、、」



道周は、妖術で霊道を開くと、消えてしまった、、、、



すると、式神のオロチも消えてしまった、、



石化した、お姫様達の檻の様な建物の前で


ぼっと立っている伊東に向かって、、


「ええと、、伊東様、、大丈夫ですよ、、」


「えっ、、あの、石化した、お姫様達を生き返らす事が出来るのですか」



すると、春樹が手招きするように、建物の裏手に廻ると、、、



大きな木の木陰に、お姫様達が寝ていた



「え~、、これは、一体、、なぜ、お姫様達がここに、、、」


「あそこで石化していたのは、私が、人形で作ったお姫様達の身代わりです、、、さっき、ちょっとした細工をしたと言ったでしょう、、、」


すると、鶴瓶が不満そうに、、、


「あっ、、、ずるいぞ、、春樹、、おいらの提案じゃないか、、、」






まさかの真実、、、





すると、、伊東が、お姫様に近より、、、

声をかけた、、、、



「お姫様、、、政子様、、目を覚まして下さい、、、」


お姫様とお付きの者は目を覚ました、、、


「あれ、、伊東、、ここはどこじゃ、、」


「政子様、、、お怪我は、、」


「大丈夫だ、、平気だよ、、」



春樹は、、その名前に驚いた、、、


「えっ、、伊東様が、、お姫様の事、政子様と言ったぞ、、、、北条政子、、、この女の子が尼将軍の、北条政子なのか、、でも殿様は北条四郎と言ってたぞ」



春樹は、、伊東に聞いた、、、


「ええと、、、伊東様、、お殿様の名は北条四郎様ですよね、、、」


「ええ、、でも、北条時政様とも呼ばれています、、、」


「じゃあ、、やっぱり、北条政子、、尼将軍じゃないか、、、凄いな、本物だよ」



政子が、春樹を見て、、


「伊東、、そちらのお方は、誰じゃ、、」


「、はい、、政子様達を助けていただいた、平安の有名な陰陽師の子孫で安倍様です」



政子は、目を輝かせて、、、


「へえ~、、、お主が、あの、安倍晴明の子孫か、、凄いな、、」


「えっ、、、またか、、、、ええと、伊東様、、他の武士や時政様も心配しています、、先ほどの場所までなら行けます、、、早く戻りましょう」


「ええと、、、安倍様、、またあの、霊道ですか、、、」


「そうですけど、、、」



春樹は、妖術、空間の狭間を唱えた、、、


春樹達の目の前の空間に、大きな穴が開いた



それを見て、政子とお付きの者は驚き、、


「伊東、、、これは、何なの、、」


「政子様、、霊道とか申す、、近道だそうです、、、家来達が待っている場所まで一瞬で行けますぞ、、」


「凄い~、、、」



春樹達が霊道に入って行くと、、あわてて、


伊東や、政子達も後に続いた、、、




鎌倉外れの街道沿い、、、




大勢の武士達が待つ場所の空間の、、急に


穴が開き、、春樹達が出てきた、、、


「わあ~、、伊東、、本当に一瞬で、鎌倉の町外れに着いた、、、凄い、、」



政子の姿を見た、武士達は歓声を上げた


「おお~、、、、お姫様だ、、良かった」



政子は用意されてあった、牛車に乗り込んだ、、、、



その時、、春樹達の後ろに、千年扉の屏風が現れた、、、、



「おお、、、春樹、、試練クリアだな、、」


「え~、、またか、、古都、鎌倉を見たかったのに、、現在の鎌倉と比べて見たかった」


「春樹、、ぐずぐずしたら、屏風が消えるわよ、、、」



伊東が、春樹に、、、


「陰陽師様、、いや、安倍様、どうぞお城まで来ていただいて、お殿様にもご挨拶を、、お礼もいたしますから、、」



春樹は困った顔で、、、


「ええと、伊東様、、私はまだ、修行の身で、、急いでいるのでここで失礼します、、お殿様にはよろしくお伝え下さい」


「えっ、、陰陽師様、、待って下さい」



春樹は千年扉の屏風の右側の入り口を触ると中に入って行った、、、



千年扉の屏風が見えない、伊東達には、春樹が急に消えた様に見えた、、



「あああ、、、、陰陽師様が消えてしまった、、、お礼もしてないのに、、」



すると、牛車から、政子が、顔を出して、、


「伊東、、どうしたのですか、、」


「あっ、政子様、、陰陽師様が消えてしまったみたいです、、、、」


「え~、、、陰陽道の妖術を見たかったのに、、、どうして、、、」





現代、、、封印の間、、、





封印の間の千年扉の屏風の左側の出口から


春樹達が出てきた、、、



春樹は、背伸びをすると、、、


「ああ、、疲れた、、」



焔が、春樹に微笑むと、、、


「本当に、春樹、、レベルアップしたわ」



幻は、真剣なかおで、、


「ただ、、少し注意力、不足だぞ、、倒されたら、試練失敗で死にはしないがやり直しだぞ、、、」


「幻、、、、わかっているよ、、、試練失敗と言うことは、そのレベルからまたやるのか、、ゲームのセーブみたいに、、」



「ゲーム、、、、セーブ、、、何それ、、、知らないけど、違うぞ、、最初からやり直しだぞ、、、」



「えっ、、失敗したら、、大学の入学式に間に合わないじゃないか、、、」



焔は、ニコッと笑って、、


「大丈夫よ、、今の春樹なら必ず、、ご先祖様の元に行けるわ、、、」


「春樹、、この勢いで9回目の試練に行くか、、、」


「あのね、、、鶴瓶、、今、疲れたと言っただろう、、嫌だよ、、今日は終わり」


「何だ、、、つまらない、、また掛け軸に戻るのか、、、」



焔達は、掛け軸に戻った、、、





思いもよらない来客、、、





大広間、に向かう途中、、、、


「鶴瓶には、あんなこと言ったけど、、本当は早く終わらせたいな、、面倒くさいし」



大広間、、、



春樹は、大広間のテーブル横に目をやると、


そこには、和服を着た、きれいな女の人が、座っていた



「あの~、、どちら様ですか、、」



女の人は、ニコッと笑って、、、


「ねえ、、あんたが春樹なの、、大きくなったわね、、、」


「えっ、、何でこの人、俺の名前を知っているんだ、、、、、ええと、、どちら様ですか、、、」



女の人は、春樹に、、、


「誰~だ、、、わかるかな~、」



春樹は戸惑って、、、


「変な、女の人だな、、」


「え~、、春樹、、私を忘れたの、、、、」


「忘れたも何も、、今日が初めてですが」



女の人は、ニコッと笑って、、


「小さい時に、一緒に遊んであげたでしょう、、、きれいなお姉さんの、私が、、」


「この人、、どう見ても、俺とそんなに年は変わらないだろう」



気がつかない春樹に、女の人が、、


「もう、、焔達は、、私の事何も言っていないの、、、」


「えっ、、あの~、焔達を知っているのですか、、、」


「あたりまえでしょう、、、あの子達は、私の弟子の様な者よ、、、」


「え~、、あなたも妖怪、、ですか、、」


「失礼ね、、私は聖獸、、青龍の如月(きさらぎ)よ、、よろしくね、、、」



「えっ、、青龍、、、、あの、朱雀、玄武、白虎と並ぶ、、青龍ですか、、」


「あら、、懐かしい名前ね、、、そうよ、、その青龍よ、、、」



春樹は、戸惑いながらも、、、


「ええと、、青龍さん、、どのようなご用で来たのでしょうか、、、」


「堅苦しいわね、、、如月で良いわよ」


「、、、如月様、、どうしてここに、、」


「春樹と、一緒に鬼退治をするためよ、、、

わかった、、」



すると、廊下の方から複数の足音が、、、


「春樹、、、この家に何か大きな妖気が、、、あ~、お師匠様、、どうしてここにいるの、、、」


「どうした、、焔、、、あー、、何で、、

師匠が、、、」


「幻、、誰かいるのか、、げっ、、如月、、じゃないか、、、」


「こら、、鶴瓶、、呼び捨てにするな、、、如月様と呼べ、、」



焔達は、、少し緊張な面持ちで、、、


「どうして、、如月様がここに、、、」


「もう、、焔、、言ったでしょう、、春樹が平安で鬼退治をする時は私も呼んでと」


「えっ、、聞いてません、、だいたい如月様は、春吉の時は来なかったじゃない、」


「一回だけ、来たでしょう、、、、ほんの少しだけど、、、」




如月は、呆れた顔で、、


「それに私は、春吉は無理だって言ったわ、、」


「、、聞いたかな、、、」



「春樹が小さい時に、、あなた達と遊んだでしょう、、、その時、春樹の持っている妖力が、、あの人に匹敵するぐらい高いと私は言ったでしょう、、、」


「ええと、、、それも聞いたような、、聞いていないような、、、」



「じゃあ、これは、覚えている、、春樹が、大きくなったら、千年扉を使って、、平安で、、春樹のご先祖様と鬼退治が出来るって予言したわよ、、、、その時は私も呼んでと、、」



焔も、呆れて、、


「如月様、、15年前の話ですよ、、、、

覚えてるわけ無いでしょう」


「あら、、私にとっては、昨日の事と同じよ、、、」



すると、鶴瓶が小さな声で、、、


「、昨日だと、、これだから、、、、何千年も生きてる奴は、、、」



「鶴瓶、、、何か言った、、、」


「いえ、、如月様、、何も、、、」



如月は、焔に、、、


「焔、、、じゃあ、さっそく、平安時代に行くわよ、、、」



焔は、困ってしまって、、、


「あの~、、、如月様、、、9回目がまだなんですけど、、、」


「え~、、まだなの、、せっかく来たのに、、、仕方ないわ、、じゃあ、チャチャと9回目ををクリアしましょう、、、」



春樹は、戸惑い、、、


「えっ、、まさか、これから、、」


「春樹、、あたりまえでしょう、、、この世界の運命がかかっているのよ」


「、、、、如月様も、行くのですか、、、」


「春樹は、如月でいいわよ、、、もちろん、行くわよ、、、さあ、急いで、、、」

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