不思議遊戯、安倍春樹の千年扉第5試練

第五の試練、、、約500年位前





春樹はまだ、 布団の上で寝転がっていた


「あああ、、疲れた、、昨日2回も試練をやったせいだ、、、今日は休もうかな、、」



しばらく、ぼっとしていたが、、、


「いや、、ダメだ、、、大学の入学式までに終わらせないと、、、」



春樹は急いで朝食を食べると、、封印の間に

向かった、、、



封印の間、、、



春樹が封印の間の扉に触ると、、扉が開いた



春樹の気配を感じると、、幻達は掛け軸から現れた、、、、



「春樹、、ちゃんと来たな、、」



「春樹、、、早く試練に行こう、、、」



「春樹、、疲れたいない、、大丈夫なの」



春樹は、、、みんなを見ると、、


「大丈夫だよ、、、早く終わらせたいから、、もう、、大学の事で頭がいっぱいだよ、、俺って普通の学生に戻れるかな」



焔は笑って、、、


「春樹、、以外と妖術も学生生活で役にたつかもよ、、、」



春樹、不満そうな顔で、、、


「こんな事、話したら気味悪いと思われるよ、、、妖術なんか使ったら、、大騒ぎになるし、、、」



焔達は、不思議そうに、、、


「春樹、、陰陽師の活躍は色んな人達に崇められるのよ、、、」



春樹は呆れて、、


「いつの時代の話だよ、、、この時代で使ったら、、、怖がられるだけだよ」



「まあ良い、、、じゃあ、試練に行くぞ、、春樹、、千年扉を開けてくれ、、、」



春樹は、千年扉の屏風の右側の入り口を触った、、、、



春樹の体から淡い光りが広がり、、、


屏風の千年扉が開いた、、、、



「さあ、、行くぞ、、、」





500年位前の、、日本のどこか、、、





相変わらず、、薄暗い山道、、、



山道沿いの草むらに、千年扉の屏風が現れ


左側の出口から春樹達は出てきた、、、



春樹は辺りを見て、、、、



「また、、こんなところ、、、、ねえ焔、、どうなっているの、、、」



焔はそっぽを向くと、、、


「知らないわよ、、、、千年扉が決めるんだから、、、」



すると幻が、、、


「焔、、、千年扉は、試練が起きる場所の近くに現れるはずだ、、、周りの様子を感知してくれ、、、」



「それなら、、春樹がやってみてよ」


「え~、、何で、、、焔がやってよ」


「、、、、もう、、出来るはずよ、、、、、妖術、、感知の広域よ、、集中するのよ、」



春樹は、静かに目を閉じると、神経を尖らせて、、、妖術を唱えた、、



「、、、妖術、、感知の広域、、」



春樹は遠く離れ場所に、人の気配を感じた、、、、さらに、、人ではない者の気配も感じた、、、、



「どう、、、春樹、、何か感じた、、、」


春樹は焦って、焔は達に言った


「焔、、、まずいぞ、、どうも、人らしき者が何かに襲われているみたいだぞ、、」



「おうおう、、早々と、試練の匂いがするぞ、、、」



焔はあわてて、、春樹に向かって、、、


「春樹、、、早く、霊道を作って、、、助けに行かないと、、、」


「わかったよ、、、、」



春樹は、あわてて、、妖術を唱えた



「、、、妖術、、空間の狭間、、、」



春樹達は霊道から現れた、、






現れた、、妖怪、、






山道沿いの草むらに人らしき者が倒れて、、

その周りに数体の黒い影が、、、



「あっ、、、誰か倒れている、、野犬に襲われたのか、、、」



すると、、焔が、、


「春樹、、あれは野犬では無いわ、、、、、犬神、、、妖怪よ、、まあ、悪霊とも言えるわ、、憑依されない様にね、」


「えっ、、あれも妖怪なの、、そう言えば、黒い霧をまとっている、、、悪霊か、、」


犬神達は、、春樹に気がついた、、、


「ガオ~、、、、お前は誰だ、、」



春樹は驚いて、、、


「えっ、、焔、、言葉をしゃべっているよ」


「もう、、野犬じゃなくて、、妖怪、犬神だと言ったじゃない、、、春樹にだけ聞こえるのよ、、、」



「じゃあ、、話せばわかってくれるのかな、、、あの~、、そこの倒れている人はどうしたのですか、、、」



犬神達は、、、


「わかりきった事を聞くな、、ワシらの領域に入ったエサだ、、食うか、呪詛で憑依して、憑き物にする、、邪魔するな、、、」



幻が、春樹に、、、


「春樹、、、こいつらに何を言っても無駄だぞ、、、」


「そうよ、春樹、、あの倒れてる人から犬神達を遠ざけないと、殺られるわよ」



すると鶴瓶が、、


「春樹、、雷鳴の御札を使え、、、」



鶴瓶は体から、御札を出して春樹に渡した


「これどうやって使うんだよ、、」


「春樹、、、犬神は、雷を嫌うわ、、、、、雷鳴の御札に春樹の妖力を込めて犬神達を追い払って、、、」



すると、、犬神達は、、少しずつ春樹に近ずいて来た、、、


「そこの奴ら、、お前達も妖怪のクセに何で人間の味方をするんだ、、、」



すると、鶴瓶が、、、


「バカ、、おいら達は良い妖怪なの、、お前達と違って、、」


「何だと、、、人間なんかに支えてる奴が、、妖怪としての誇りは無いのか」


「鶴瓶、、、黙って、、春樹、今よ」



春樹は、雷鳴の御札に念を込めて、犬神達に放った、、、



雷鳴の御札は、犬神達の周りで鳴り響き、、


雷は犬神の側に落ちた、、、


犬神達は驚き、、あわてて逃げて行った



焔は、春樹に、、、


「春樹、、あの倒れている人を助けないと、、早く回復の妖術をかけてあげて、、」


「わかったよ、、、」



春樹は、草むらに倒れている人の側に近よると、、、


「、、、妖術、、、万能の癒し、、」


春樹の体から淡い光りが広がり、、倒れている男の体を包んだ、、、






倒れていた男の話、、、





しばらくすると、、倒れていた男は気がついた、、、、


「えっ、、、私は、、助かったのか、、、、ええと、あなたが助けてくれたのか、、、」



男はかなりのご老人で、、侍ではないが身分の高そうな格好をしていた、、、



その、ご老人が、、


「、、あなたは、、、、かなりお身分お高い方と思えますが、、、」


「ええと、、私の家系は、陰陽師です、、」


「陰陽師様ですか、、、ご無礼しました、、私の怪我を治したのも陰陽師様の術ですか」

ご老人は春樹に、深々と頭を下げた



春樹はご老人に、、、


「ところで、、こんな山奥で、、御一人でどうしているのですか、、、」


「ええ、、申し遅れました、、私は備中の国の生まれで等楊(とうよう)と申します」



春樹は不思議そうに、、


「等楊、、日本人なの、、備中の国、、岡山県か、、、ここは備中の国ですか、、、」


「えっ陰陽師様は、知らずにここにいるのですか、ここは、、私が今、暮らしている周防の国の外れです、、、まあ、これから丹後の国の天橋立を目指して旅をしているところです」



春樹は、色々と昔の日本の地名が出てくるなと思った、、、


「周防の国、、、確か山口県か、、今そこにいるんだ、、天橋立は知っているぞ、、、、ところで、、こんな山奥で御一人でどうしたのですか」



等楊は春樹に、、、


「私は、、絵描きで、、つい、このきれいな風景を見て夢中になり、連れの者達とはぐれて、迷いました」


「絵描きさん、、ですか、、、、あっ、お連れさんがいたのですね」



鶴瓶は、不思議そうに、、、


「焔、、これでもう試練はクリアしたのか」


「違うでしょう、、千年扉の屏風が現れないから、、、」



春樹は、、等楊に、、


「ええと、、、等楊さん、、私が、お連れの方の所までお送りしますよ」


「、、、、、」


「どうかしましたか、、、何か、、まずい事でもあるのですか」



等楊は、、春樹に、、


「陰陽師様、、ありがたいのですが、、、、私の命より大事な、、書きためた絵を、、あの野犬の住みかの洞穴の前で落としてしまいました、、、それを取り戻さないと」


「ええと、、等楊さん、、あれは野犬じゃない、、妖怪、犬神ですよ」


「えっ、、妖怪ですか、、、野犬しては大きいと思っていました、、、」



焔は、、ピンときた、、


「これよ、、まだ試練が続いているのよ、、春樹、、絵を取り戻してあげたら」


「、、、、わかったよ、、」


「ええと、、等楊さん、、私も一緒に行きます、、まだあの、犬神達がいるかもしれないから、、、」



等楊は、また頭を深々と下げた、、


「陰陽師様、ありがとうございます、、、、よろしくお願いいたします」



春樹達は等楊に案内され、、犬神達の洞穴

の前の近くに着いた






犬神との戦い、、、





「陰陽師様、、あそこです、、、」



春樹は、、妖術を使わなくても、犬神達の気配を感じ取った、、、


「焔、、犬神達がいる、、、大きな妖力の奴もいるぞ、、」


「やっぱりね、、大犬神が、いたのね、、、春樹あいつらの親玉よ、、」


「あっ、、また先読みの能力だな、、」


「うるさい、、、集中して、、とても強い妖怪なのよ、、」



すると幻が、


「春樹、、大犬神は使えるぞ、奴は呪詛を使い憑依して相手を思うがままに操れる、、、封印して、お前の式神にするんだ、、、1000年前に行くまでに式神を増やした方がいいぞ、、」


「わかったよ、、、」



「ええと、陰陽師様、、先ほどから誰としゃべっているのですか、、、」


「あっ、、等楊さん、見えないと思いますが、、私は、式神を従えています」


「式神ですか、、さすが陰陽師様ですな」



焔が、、春樹に、、


「春樹、、犬神の呪詛にやられたら大変よ、、あなたとそのご老人に、妖術、、天のご加護をかけて、、、」


「わかったよ、、、天のご加護は呪詛にも、効くんだ、、、」



春樹は、、妖術を唱えた、、、


「天のご加護、、、、」



春樹と等楊の体を淡い光りが包んだ、、、



等楊は、驚き、、


「陰陽師様、、これは、、、」


「ええと、防御の妖術です、、、とりあえず、、これで、ある程度の攻撃を防げます」


「ほお~、、凄いですな、、陰陽道の妖術は、、、」



すると洞穴の方に、大きな妖力が感じると、、


犬神達が現れた、、、



「おい、、またお前らか、、、」


すると後ろの方からもっと大きな、犬神が

現れた、、、



「焔、、、あれが、大犬神か、、、」


「そうよ、、春樹、、注意して、、」



春樹は、大犬神に向かって、、、


「あの~、、、こちらの等楊さんが、落とし物をしまして、、それを探しに来ただけです、、、戦うつもりはありません」



すると、犬神達が、、、


「何を言う、、人間、、先ほど、攻撃を加えたじゃないか、、、」


「あれは、、危害を加える、ものじゃない、、こちらの等楊さんから離れて欲しくて放った物です、、、」


「うるさい、、、」



すると鶴瓶が、、、


「春樹、、こいつらに何を言っても無駄だぞ、、、封印してしまえ、、」



大犬神は鶴瓶を見ると、、


「なんだお前は、、、妖怪のクセに」


「もう、、鶴瓶は余計な事を言って、、、」



すると、、大犬神の目が赤く光ると、、怪しげな黒い霧が広がった、、、


「春樹、、呪詛を使い憑依するつもりよ」



すると、、春樹の体から淡い光りが広がり、、黒い霧を吹き飛ばしてしまった



「お前は、、何をした、、、ワシの呪詛を跳ね返したのか、、、」



焔が、春樹に、、、


「春樹、、大犬神が戸惑っている隙に、、、封印するのよ、、、」



春樹は、目の前の空間に指で、五芒星を描き、、妖術を唱えた、、、


「妖術、、、奈落の底、、、、」


空間の五芒星が、、大犬神の足元に異空間を作った、、、、大犬神はゆっくりとその異空間に飲まれれてしまった、、


「こ、、これは、、何だ、、大犬神様が消えてしまった、、」



それを見た、、犬神達はあわてて逃げて行ってしまった


等楊は、、この状態を見て、、、


「おお、、凄いですな、、犬神達が逃げて行ってしまいました、、、、、」



等楊は、犬神達が立ち去った場所に落ちていた、絵に気ずいた、、


「あっ、、、、私の大事な絵がありました、、、」



等楊は洞穴の前に落ちていた、書き留めた絵をあわてて拾った、、、、



春樹はその、絵き留めた、、絵を見て、、、何か見た事があると思った



「等楊さん、、、良かったですね、、、、、絵が無事で、、、、」


「はい、、ありがとうございました」






等楊の正体とは、、、






鶴瓶が、焔に聞いた、、、


「焔、、これで試練がクリアしたな、、」


「、、、でも、、まだ千年扉の屏風が現れ無いから終わってないのよ」



すると幻が、、、


「焔、、、あの、ご老人を連れの元に送ってやるまでが試練じゃないのか」


「春樹、、その、ご老人を連れの者達元に送ってあげて、、、」


「、、、わかったよ、、」



春樹は等楊に、、、


「あの~等楊さん、、良ければ、お連れの方達の元までお送りします、、」


「でも、、はぐれてしまったので、どこにいるかわかりません、、」


「あっ、それは大丈夫です、、お連れの方達の事を思ってもらえば、私がその人の気配を読み取ります、そうすれば霊道が導きますから、、、」



等楊は、不思議そうに、、、


「霊道、、、それも、陰陽道の妖術ですか」


「はい、、お連れの方達の元まで一瞬で行けますよ、、、」


「ぜひ、お願いいたします」



春樹は、等楊の気を読み、、、妖術を唱えた、、、


「陰陽道、妖術、、空間の狭間、、」



春樹達の目の前の空間に穴が開いた


「さあ、、お連れの方達の元に行きますよ」



春樹達が霊道に入ると、等楊も恐る恐る霊道に入って行った、、、



山道の入り口付近、、、街道沿い、、



空間に穴が開いて、、その中から春樹達が出てきた、、、


周りの景色を見て、、、等楊が、、


「おお、、ここは、知っている景色だぞ」



すると、こちらに気ずいたのか、遠くの方から呼ぶ声が、、、


「師匠、、、師匠様~、、、探しましたよ、、、、、良かった見つかって、」



等楊の側に、、連れらしい3人の男が駆け寄って来た、、、


「師匠、、、心配しましたよ、、、、ええと、そちらの方は、、、」


「私が、危ないところを助けてもらって、、お世話になった、陰陽師様だ」



3人の男は春樹に深々と頭を下げた、、


「ありがとうございます、、私達の師匠、、雪舟(せっしゅう)様をお助け下さいまして」


「、、、えっ、、雪舟、、、等楊さんは雪舟なの、、、」


春樹は聞いた事のある名前に驚いた


「雪舟と言ったら、昔の有名な絵描きじゃないか、、、国宝級だぞ、、」



すると、、雪舟が、、、


「さあ、陰陽師様、お礼をさせて下さい、、この街道沿いの先に、大きなお宿があります、」


「ええと、、等楊さん、、いや、雪舟さん、、あなたの絵を見せていただけますか」


「えっ、陰陽師様、、お安いご用です、、、宿に着いたらどうぞ、見て下さい」



雪舟達が宿に向かって歩き始めた時、、、



春樹達の後ろに、千年扉の屏風が現れた



すると幻が、、


「残念だな、、、春樹、、千年扉の屏風が現れたぞ、、、帰るぞ、、」



鶴瓶が、笑いながら、、


「試練、、クリアだな、春樹、、、」


「、、、、またかよ、、、」


焔も、ニコッと笑って、、、


「春樹、、早くしないと千年扉が消えてしまうわよ」



春樹は、千年扉の屏風の右側の入り口を触った、、、



千年扉が開くと、、、春樹達は入って行った、、、、しばらくすると屏風は消えた



先を歩いていた、雪舟達が、、、


「陰陽師様、、私と一緒に天橋立までご一緒していただけますか、、陰陽師様がいれば、何があっても大丈夫ですからな、、」


連れの1人が後ろを振り返ると、、


「せ、、雪舟様、、、陰陽師様が、いません、、、」


「えっ、、、陰陽師様~、、、どこに行ってしまったんだ、、、」


「、、、陰陽師様~、、、」


雪舟達の声は街道沿いに響いた、、




現代、、、



封印の間、、、


千年扉の屏風の左側の出口が開き、、春樹達が出てきた、、、



春樹は、面白くない顔で、、、


「焔、、どうして、いつもいいところで千年扉の屏風が現れるんだ、、、雪舟の国宝級の絵を見れたのに、、、」


「良いじゃない、、これで、試練、5回目クリアしたのよ、、、」



それでも、鶴瓶は不満そうに、、、


「まだ、、半分だぞ、、、春樹、、がんばれ、、、」


「どうする、、、、春樹、今日も2回目行くか、、、」


春樹は、首を横に振ると、、、


「今日は、もう、嫌だよ、、、、明日、、

明日だよ、、、」


「わかったわ、、じゃあまた明日ね」



焔達は、掛け軸の絵に戻った、、




大広間、、、



春樹は、、スマホを見ていた、、、


すると、、妹から電話がかかってきた



「あっ、、お兄ちゃん、、元気、、」


「何だよ、、真美子、、何か用か、、」


「うんん、、大した事はないけど、、、」


「じゃあ、、何で電話したんだ、、、」


「今、、春休みでしょう、、明日、お母さん達と有名なレストランでお食事するのよ、、来ないの、、」


「行けるわけないだろう、、おばあちゃん家にいるんだから、、、」


「あら、、残念ね、、、じゃあ、またね」


「、、、、、」




「何だよ、、、、お腹空いた、、、また隣町まで、買い物に行くか」


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