不思議遊戯、安倍春樹の千年扉第3試練

第三の試練、、、300年位前、、、





次の日の朝、、、



春樹はもう、封印の間にいた、、、



春樹の姿を見ると、、掛け軸の絵の中から

焔達は出てきた、、、


「春樹、、今日は、早いじゃないか、、」


「本当ね、、、」


「早く、済まさないと、大学が始まる前に終わらないじゃないか、、」


「春樹、、、1日に何回やっても良いんだぞ、、、」


「そうよ、、行ってる間、この時代は止まっているから、、、」


「嫌だよ、、疲れるし、、、」


鶴瓶は、不思議そうな顔で、、、


「え~、、春樹はあんだけ妖術を使っても、全然、平気じゃないか、、、」


「そうね、、見たところ、妖力は全然減っていないわ、、春吉とは大違いね」



春樹は、小さな声で呟いた、、、


「、、、、妖力なんて実感がないけど、、、体は疲れないよ、、色んな事が起こるから、、神経が疲れるんだ、、、」



鶴瓶は呆れて、、、


「過去の時代であの環境で、、平気で寝れる奴の台詞か、、、」


「、、、、それは、関係ないだろう、、」


「まあまあ、、、一日、一回、、確実に試練をクリアして、、未来が変わらない様に、、ご先祖様のいる時代に行って、お手伝いをするわよ」



鶴瓶は大きな声で、、、


「おうー、、、千年前に行くぞ、、、」


「はあ~、、、もう疲れた、、」


春樹は、屏風の千年扉の右側を触った、、


屏風の千年扉が開いた、、、


「さてと、、、今回は、、どんな試練かな、、、楽しみだ、、、面白ければ何でも良いや」


「鶴瓶、、、あなた、、、他人事だと思っていないの、、、、、」



鶴瓶はポカンとした顔で、、、、


「えっ、、おいら達は春樹次第だよ、、別にこの世界がどうなろうと面白ければ、関係ない、、」


「バカ、、、鶴瓶、、私達の存在も無くなるのよ、、、」


「えっ、、焔、、そうなのか、、おいら達は掛け軸の絵だから安泰なんだと思っていたぞ」



すると幻が、、、


「バカ、、、俺達は、、春樹のご先祖様と契約を交わした式神だぞ、、、春樹のご先祖様や、春樹がいなくなったら、、存在しないぞ、、掛け軸から二度と出れないぞ、わかったか、、鶴瓶、、」



「そうよ、、春樹達、、妖力を持った者が近くにいるから存在するのよ、、ただの絵になりたいの、、、」


「えっ、、、そうなんだ、、、春樹、、、、がんばれ、、、、」



「、、、、、」



春樹達は、千年扉に入って行った


しばらくすると、封印の間の屏風の千年扉は

閉じた、、、、






1700年頃の、江戸時代のとある場所、、、






山の麓の草木が生い茂る場所に、千年扉の屏風が現れると、、、



左側の扉が開いて、春樹達が出てきた、



春樹は辺りを見て、、、


「え~、、また、こんな不便そうな場所に

現れたのか、、、なにもないよ、、、、、、それに、また夕方みたいだよ、、薄暗いし」


「そうだな、、春樹、、もっと華やかな所になぜ現れないのか、、地味だな」



春樹も不満そうに、、、


「俺だって、、江戸の華やかな所も見てみたいよ、、、」



焔は、、春樹と鶴瓶に向かって、、、


「春樹、、鶴瓶、、突然、空間から人が現れたら、怪しまれるし大事になるでしょう、、だから、辺りに人の気配が無い場所に現れるのよ、、、、、それに、千年扉は、、試練が起こる場所に現れるわ、、」



「じゃあ、、この辺りで、何か起きるのか、、誰もいないじゃないか、、、」



すると、焔が、、、


「春樹、、あそこ見て、、あの道の外れに、誰かが倒れているわ、、、」


「えっ、、焔は目が良いな、、見えないよ」


「気配を感じなさい、、、春樹だってその能力はあるのよ、、、」


春樹達は、倒れている人のところに歩いて行った、、、



横たわった男を見て鶴瓶が、、、


「こいつは、、、こんな所で寝ているのか」


「もう、、鶴瓶、、そんな訳ないでしょう、、お侍さんみたいね、、刀が側にあるわ、、、」



焔は、男に、近ずいて見ると、、、


「あっ、、春樹、、この人、凄い怪我をしているわ、、大変よ、、、」


「えっ、、じゃあ、お医者さんを探さないといけない、、、でも、、どこに行けばいるの、、周りに、人が住んでいる、感じもしないし、、」



焔は、春樹を見て、、、


「春樹、、、あなたが治すのよ、、、」



春樹は驚いて、、、


「えっ、、俺が、、、いやいや、、薬は持っていないし、、医者じゃないから無理だよ、、そうだ、、鶴瓶、、何か壺には入っていないのか、、、怪我を治す、、ポーションとか、、ほら、、ファンタジーアニメで使うやつだよ、、、」



「なんだ、、それ、、知らないぞ、、」



焔は、呆れた顔で、、、


「あのね、、回復の妖術があるでしょう」


「えっ、、妖術でそんな事も出来るのか、、回復系魔法みたいな物か、、、」


「とにかく、、この男の怪我を治して、経緯を聞かないと、、、」



幻も、試練と関わりがあると思った


「そうだな、、回復させて、話を聞こう」



春樹は焔に、、、


「焔、、、じゃあ、発動するかわからないけど、、呪文を教えてくれ、、」


「わかったわ、、春樹、、妖術、万能の癒しよ、、、やってみて、、、」



春樹は倒れている、男の横に立つと、、


「妖術、、、万能の癒し、、、、」



春樹が呪文を唱えると、、、


体から、淡い光りが放たれ、、光りが倒れている男を包むと、、、


男の怪我が、みるみる内に、治って跡形もなく消えてしまった



しばらくして、、男は気がつき、、、

自分の体を触って、、


「、、えっ、、痛くない、、怪我が治っている、、、もう、死んでしまうのかと思ったのに、、、」



春樹は男に声をかけた、、、


「あの~、、、気がつきましたか、、」


「あなたが、、助けてくれたのか、、あれほどの怪我をどうやって、、、あっ、、申し遅れました、、拙者は、安兵衛(やすべえ)と申します」


「、、、安兵衛さんですか、、私は、春樹といいます、、」


「春樹様、、、あなたのお召し物、、さぞかし身分のお高い方では、、」



春樹は、、そうかと思った、、、


千年扉の妖力で、、この時代の陰陽師の格好だった事に気がついた、、、


「ええと、、、私の家系は、陰陽師です、」


「もしかして、、、拙者の怪我を陰陽師様の術で治していただいたのですか、、、」


「、、、、、、、」



焔は小さな声で呟いた、、


「春樹、、、そうだと言って、、そして

その男に話を聞いて、、、」


「試練の予感だぞ、、、試練、、試練、、」


「鶴瓶、、黙ってて、、、」



鶴瓶は不満そうに、、、


「焔、、良いじゃないか、、どうせ、その男にはおいら達は見えないし、声も聞こえない、、、、」


「春樹と話しているの、、さあ、、春樹、、言って、、、」



春樹は安兵衛に話しかけた、、、、


「ええと、、、安兵衛さん、、そうです、、私が、妖術で治しました」


「いやいや、、あれだけの怪我を、治すなんて、凄いですな、、陰陽術と言うのは、、」







試練の予感、、、、





春樹は、安兵衛にこうなった経緯を聞いた


「ええと、、、安兵衛さん、、、何があったのですか、、、良ければ話していただけませんか、、、」



安兵衛は、春樹を見て、、、


「ええ、、助けていただいたのも、何かの縁、、お話しします、、、、、拙者達は、、江戸に向かう途中で、仲間とはぐれて、、、ある村見つけて一晩お世話になりました」


「えっ、、お一人じゃないのですか、、」


「ええ、、父の弥兵衛(やへえ)と一緒です、、」


「そうなんですね、、、」


「恩義がある、村の方々が最近困っている

出来事があると言うので、、話を聞きました、、、」


「それそれ、、、それだよ、、どんな試練かな、、、」


「鶴瓶、、、うるさいぞ、、、」



安兵衛は真剣な顔で、、、


「信じられない話しですが、、、最近、、

この辺りに旅人を襲う、、妖怪達がいて、、困っていると言うのです、、、こんな話し、信じられませんよね、、、」



春樹は焔達を見て、、、小さな声で呟いた


「、、、現に、、目の前に妖怪がいるけど」


「バカじゃないの、、、春樹、独り言はやめてね、、怪しまれるわ、、、」



安兵衛は不思議そうに、、、


「ええと、、、春樹様、、、何か言いましたか、、、」


「いえ、、、私は、陰陽師なので、信用しますよ、、、何回か見ていますし、、」


「そうですか、、、わかってもらえて良かった、、、」



安兵衛は話を続けた、、、



「この辺りの、いくつか村の方は、、おちおち、森に入ることも出来ない、、畑にさえ、怖くていけないそうです、、、拙者は武士です、、恩義をかえそうと、、、よく、妖怪が現れると言う、、場所で、見張っていたが、、返り討ちにあってしまった、、、、

情けない、、、、」



「拙者達は、、江戸でやることがある、、、しかし、、このままではお世話になった村の方々に恩義を返せない、、どうすればいいんだ、、、」



春樹、、困って、、、


「ええと、、、安兵衛さん、、相手は妖怪です、、しょうがないですよ、、、」



すると、、焔が、、


「春樹、、たぶんこれが試練よ、、、妖怪の名を聞いて、お助けするのよ、、、」



幻もうなずき、、、



「どんな妖怪かによって対策しないと、、」






妖怪の正体、、、







春樹は、、安兵衛に聞いた、、


「ええと、安兵衛さん、、私が退治する、

お手伝いをします、、、その妖怪の正体を教えてください」



安兵衛は、春樹を見ると、、、


「陰陽師様、、、いや、、春樹様、、お願いします、、拙者、一人では無理です」


「じゃあ、、江戸に用事があるみたいなので、、急いで退治しましょう、、、、、、、ええと、、その前にその妖怪とは何者なんですか、、、」



「あっ、、そうでした、、、村の人達の話だと、、カマイタチとか言う妖怪です、、」


「聞いたことがあるぞ、、、焔、、どうやって戦えばいいんだ、、、」



安兵衛は、不思議そうに、、、


「ええと、春樹様、、先ほどから誰と話しているのですか、、、」


「ええと、、、私は、陰陽師です、、ここに式神を従えています、、安兵衛さんには、見えないでしょうが、、、」



安兵衛は驚き、、辺りをキョロキョロと見ていた、、、


「おお、、凄い、式神ですか、、拙者には全然見えませんな、、、、、」



安兵衛は春樹をじっと見て、、


「陰陽師様、、ぜひとも、、拙者と、村人を困らせている、妖怪を退治していただけますか」


「ええ、、お急ぎみたいなので、、すぐにでも、退治しましょう」



鶴瓶は面白くない顔で、、、


「えっ、、おいら達は、また、、春樹の家来になったのか、、、」


「もう、、良いじゃない、、、春樹、、カマイタチは風の刃を飛ばして攻撃するわ、、2匹で戦うのよ、、攻撃と防御に別れて」



春樹は焔の言葉を受けて、、、


「そうなんだ、、、ええと、、、安兵衛さん、、、どうも、、そのカマイタチの風の刃であなたは大怪我をしたみたいですよ、、」


「そうでしたか、、何かカマイタチが投げた様に見えた後で、、急に体が切りつけられて、、その後、気を失いました」


「やっぱり、、、、ところで、焔、、カマイタチ達は、、まだ、近くにいるのか」



焔は、目を閉じると、、、、


「、、、、いるわよ、、、妖力を抑えて、、こちらの様子を伺っているわよ」



春樹は不思議そうに、、


「どうして俺達を襲って来ないんだ、、、」


「私達の、、妖力を感じて、、注意してるのよ、、、」



鶴瓶は得意そうに、、、


「えへん、、、春樹、、おいら達の妖力も、たいした物だぞ、、」


「、、、、鶴瓶は、妖力を、感じる事も出来ないのに、、凄いのか、、、」


「、、、、何を言う、、おいらだって有名なつくも神だぞ、、、」


「はいはい、、、そうですか、、」



これを見ていた、安兵衛は、、、


「、、、お、、陰陽師様、何か、誰かと会話をしていまね、、、本当に式神がいるみたい、、ですよ、、、」


「あっ、、、安兵衛さん、、カマイタチは、まだ、この辺にいますよ、、注意して下さい

、、、」


「そうですか、、、春樹様、、大丈夫ですか、、、またやられるのでは、、、」



「焔、、どうする、、」



「もう、、とりあえず、、あなたと、その男に防御の妖術をかけたら良いでしょう、、、知ってるわね、、、」


「えっ、、知らないぞ、、、」


「もう、、雪女の時に私がかけたでしょう」


「何とかのご加護、、ええと、魔法、シールドだっけ、、、忘れたよ、、」



「妖術、、天のご加護よ、、わかったの」



「あ~、確かそう言う感じだ、、、よし、、妖術、、、天のご加護、、、」


春樹の体から、淡い光りが放たれ、、、、


春樹と安兵衛の体を包んだ、、、



安兵衛は、体を囲む光りに驚き、、、


「春樹様、、、これは、、、妖術ですか」


「ええ、、、まあ、、防御の妖術みたいな物です、、、これがあれば、、カマイタチの風の刃が当たっても、怪我はしないと思いますよ、、、」


「本当ですか、、、、陰陽師様の妖術は凄いですね」






忍び寄る、、、影、、





すると、周りの草木が揺れたように感じた



「春樹、、お出でなさったぞ、、、」



カマイタチ達は木の陰から現れた


「、、、、お前は、、何者だ、、」



春樹は驚いて、焔に聞いた、、、


「えっ、、、、焔、、、カマイタチが喋ったぞ、、何で話せるんだ、、、」


「もう、、私達だって、春樹とお話しをしてるでしょう」


「そうだけど、、」


「陰陽師様は、あの妖怪が何を言っているのかわかるのですか、、、」


「えっ、、安兵衛さん、、あいつの言葉、、わからないのか、、、」



焔は呆れた様子で、、、


「あたりまえでしょう、、、普通の人間には妖怪の言葉がわからないのよ、、、」



「陰陽師様、、、拙者には唸っているようにしか見えません、、、」



カマイタチは焔達を見て、、、


「お前達は妖怪だな、、、なぜ、、人間の味方をするんだ、、、」


「あなたこそ、、何でこんな事をするの」


「これを見ろ、、この山道を通る、旅人達が自然を汚していった、、ゴミは捨てるし、、粗相はする、、、俺達の住みかの山にこんな事をされて、許せるか、、、」



それを聞いた、春樹は、困ってしまった


「えっ、、またか、、、人間の方が、迷惑かけているじゃないか、、、」



焔は、、カマイタチに、、、


「あなたは達は、、、何の関係もない、村の人達も襲ったのでしょう、、」


「村の人達、、、、ワシらは、粗相をする旅人達を脅すことはしても、襲ったのは、その刀を向けた、その男だけだぞ、、、」


「えっ、、それじゃあ、、誰が、旅人や村の人達を襲ったの、、、」



安兵衛は、意味がわからず、春樹に聞いた


「ええと、、陰陽師様、、あのカマイタチは何を言っているのですか、、、、」


「安兵衛さん、、、、どうも、人間を襲ったのは、カマイタチじゃないみたいですよ」



「え~、、、じゃあ、誰が、、、」






真犯人は、、、、誰、、





すると、、林の影から、、誰かが現れた



「あ~あ、、、ばれちゃったな、、、全部、カマイタチの仕業で良かったのに」



そこには人間に、似た、妖怪らしき者が立っていた、、、



春樹は焔に、、、


「えっ、、焔、、あれも、妖怪なのか」



焔達は緊張した、面持ちで、、、


「春樹、、気をつけて、、あいつはぬらりひょんだわ、、、、」


「え~、、、本当にいるのか、、アニメの妖怪と思っていた、、、」



すると安兵衛が、、、


「陰陽師様、、すると、あいつが、旅人や、村の人達を襲ったのか、、、」


「ええ、、そうみたいです、、全部、カマイタチのせいにして、、、」


カマイタチ達も、、ぬらりひょんを、警戒して見ていた、、、、



ぬらりひょんは不気味に笑うと、、、


「どれどれ、、、、お前達も、、この刀の切れ味の試し切りの犠牲になってもらうか」



「あいつ、、妖怪のクセに、刀を使うのか」



ぬらりひょんは腰の刀を抜いて、、春樹達に向かって、大きく振りかざした



春樹達の後ろの木々が、なぎ倒された、、、


「わっ、、やられた、、、、あれ、、傷ひとつ、ついていないぞ、、、」


「陰陽師様、、、、拙者も同じですぞ、、」



焔は、あたりまえだと、、


「春樹、、、妖術、、天のご加護が、、発動したのよ、、、」



春樹は、後ろの倒れた木々を見て、、、


「焔、、妖術は凄いな、、、俺の後ろの木々は真っ二つだぞ、、、」


「いや、、、陰陽師様の妖術、、感銘いたしました、、、」



「陰陽師様の妖術があれば、、安心です、、ここは拙者が、、、」



安兵衛は刀を抜いて、ぬらりひょんに向かって行った、、、


「くそ、、、人間め、、ワシに歯向かうとは、、、返り討ちにしてやる、、、」



安兵衛とぬらりひょんは刀を交えた



焔は、春樹に、、、


「春樹、、、あの男がぬらりひょんの相手をしてる間に、、封印の妖術をかけて、、」


「封印の妖術って、、、どんな呪文だよ」



鶴瓶は、呆れた顔で、、


「春樹、、そんな事もわからないのか」


「鶴瓶、、黙ってろ、、焔、教えてやってくれ、、、」


「、、、、妖術、、奈落の底よ、、、、空間に指を使って五芒星の印を描いて、、、、、封印した妖怪とは式神として契約出来るわ」



焔は紋様を教えた、、、


「わかったよ、、、妖術、、、奈落の底、」



空間に五芒星が現れて、、輝くと


ぬらりひょんの足元に異空間が現れ、、、


ぬらりひょんを呑み込んでいった



「うわ~、、、お前、、何をした、、これは妖術か、、、助けてくれ、、」



異空間はぬらりひょんを完全に呑み込んだ


「ええと、、、陰陽師様、、、春樹様、、これは、、、」


「あっ、、、二度と現れない様に、封印しました、、、」



カマイタチ達も、その様子を呆然と見ていた



「ええと、、、安兵衛さん、村の人達に悪さをしたのはぬらりひょんだと、お伝え下さい、、それから、、旅の者達にはこの山道で粗相をしないようにと注意して下さい」



「ええと、、、陰陽師様、、拙者と一緒に村まで行ってもらえませんか、、」


「えっ、、焔、、どうする、、これで、試練は済んだはずだよね」


「春樹、、、千年扉の屏風がまだ現れないのは、、試練はまだクリアされていないのよ」



春樹は、安兵衛の方を向いて、、、


「、、、、、、安兵衛さん、、わかりました、、、」



安兵衛は、、春樹の後ろのカマイタチに向かって、、、


「ええと、、伝わるかわかりませんが、、カマイタチさんご迷惑おかけしました、、、、村の人達に間違いを伝えます、、、」



カマイタチ達はうなずくと、、、


「、、、、わかればいい、、、」



カマイタチ達は、森の中に消えた、、、


「陰陽師様、、拙者の言葉は伝わりましたか、、、、」


「ええ、、わかったみたいですよ」



春樹達は、安兵衛の案内で村に戻った






江戸での使命とは、、、





村の入り口の前には、安兵衛の事を心配した村人達が待っていた、、、



安兵衛は事の経緯を全て話し、、春樹が

ぬらりひょんを封印したことも話した


村の人達は、、安堵の様子でほっとしていた、、、


「これで、安心して、農作業が出来るぞ」


「山菜採りにも行ける、、、」


「陰陽師様が言った様に、、、旅人にもあの山道で粗相をしないようにと注意しないといけないな、、、」



すると、村人の中から、武士らしき男が、、


「おお、、安兵衛、、無事だったか」


「あっ、父上、、、、陰陽師様のお陰で無事に終わる事が出来ました、、」


「陰陽師様、、拙者は安兵衛の父で、、堀部弥兵衛と申します、ありがとうございます」


「ええと、、、はい、、」



すると、安兵衛の父は、険しい顔で、、


「それはそうと、、安兵衛、、江戸の使命だが、、、決行は明日、夜、、早馬を跳ばしても間に合いそうにない、、、藩の者達には申し訳ない、、、」


「ええ、、父上、でも、、間に合わなくとも、、今から江戸に向かいましょう」


「そうじゃな、、、旅立つか、、」



すると、焔が、、、、


「春樹、、千年扉が現れないのは、これも

試練なのかも知れないわ、、歴史的に関わっているのよ、、、江戸まで送ってやったら」


「ええと、、、どうやって、、」


「もう、、霊道よ、、妖術、、空間の狭間よ、、、」


「あっ、そうか、、、、」



春樹は、安兵衛に、、、


「ええと、、、安兵衛さん、よろしければ私が江戸まで連れて行きましょうか」


「えっ、、陰陽師様、、、どういう事ですか、、、」


「妖術で、江戸までなら一瞬で行けますよ」


「本当ですか、、、父上、、これで仲間との約束を果たせますぞ」


「陰陽師様、、是非ともお願いします」


「ええと、、、江戸のどこですか、、場所はわかりますか」



安兵衛の父が、、、


「我が藩の江戸屋敷です、、、」


「じゃあ、そこの場所を頭に思い浮かべて下さい、、、」



春樹は、安兵衛の父の肩に手を当てると、、


「陰陽道、、妖術、、空間の狭間、、」



すると、春樹達の目の前の空間に穴が開いた


村人達は、、驚いて見ていた、、、


「さあ、、安兵衛さん、この霊道を通ると一瞬で江戸まで行けますよ」



春樹達が霊道に入ると、、安兵衛達は村の人達にあいさつをすると霊道に入った



江戸屋敷の近く、、、



春樹達は空間の穴から出てきた、、、


「ええと、、、ここで合っていますか」



安兵衛の父は、、目の前の風景を見て


「おお、、これはまさしく、、我が藩の江戸屋敷の近くだぞ、、、本当に一瞬で来たのか、、、」



安兵衛は、春樹に、、


「陰陽師様、、、何から何まで、本当にありがとうございます」



春樹は疑問に思っていた事を安兵衛に聞いた


「ええと、安兵衛さん、、差し支えが無いなら、、江戸の使命とは何ですか」



安兵衛と弥兵衛はお互いの顔を見て、、、


「ええ、、、陰陽師様には、言っても大丈夫でしょう、、、他言無用でお願いいたします、、、、拙者達は、、主君の敵討ちを明日、夜に行います」



「そうなんですね、、よく時代劇で見るやつだ、、、」


「陰陽師様、、、申し遅れました、、拙者は赤穂藩の堀部安兵衛といいます、、、憎き敵討ち、吉良上野介を討ち果たす為に、、江戸屋敷に集まりました、、、」



春樹は驚いた、、、


「え~、、、あの有名な赤穂浪士の討ち入りなの、、、凄いな、、本物だよ、、、」



すると焔が、、、


「春樹、、余計な事を言わないで、、、でもやっぱり、、歴史に関わっていたのね」



安兵衛は春樹に、、、


「さあさあ、、陰陽師様、、江戸屋敷で少しお礼を、、さっきの話しは他言無用でお願いいたします」



安兵衛達が江戸屋敷に向かって歩き始めた時に春樹達の後ろに千年扉の屏風が現れた


「春樹、、千年扉が現れたわよ、、クリアしたのよ、、、急いで帰るわよ」


「え~、、赤穂浪士見たかったのに」



幻が春樹に、、、


「千年扉の屏風が消えたら帰れないぞ」


「、、、、わかったよ、、、」



春樹が屏風の千年扉の入り口を触ると、扉が開いて、、、春樹達は扉の中に入って行った



先を歩いてた安兵衛が、、、


「陰陽師様、、ここを曲がると江戸屋敷の入り口ですぞ、、、あれ、、陰陽師様、、」


「安兵衛、、陰陽師様はどこに行ったんだ

、まだお礼もしていないのに」


「春樹様~、、、陰陽師様~、、、」




現代、、、



封印の間、、、



千年扉の屏風の出口が光ると、、出口から、春樹達は出てきた、、、


「ああ~、、、赤穂浪士、、本物の大石内蔵助見たかったな、、、」


「まあ、、良いじゃない、、これで3回目、クリアなのよ、、、」


「春樹、、これで春吉を抜いたな」


「鶴瓶、、まだ始まったばかりだぞ」


「さてと、、また明日だな、、、春樹、、」


「、、、、どうしようかな、、、、幻、、、今から、、4回目にに行くよ」



焔、幻、鶴瓶は驚いて、、、


「えっ、、春樹、本当にか、、」


「じゃあ、、、さっそく行くぞ、、、、、、試練、、、試練だ、、」



焔は、、心配そうに、、、


「春樹、、無理しないで良いのよ、、」



春樹は、決心した様に、、、


「だってこのままじゃ、、大学の入学の日まで余裕がないだろう、、、少しはゆっくりしたいんだ」


「わかったわ、、じゃあ、行きましょうか」


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