不思議遊戯、安倍春樹の千年扉第2試練
第二の試練、、、200年位、前、、、
次の日の朝遅く、、、
春樹はまだ布団の中にいた、、、
「あ~、疲れたよ、、朝ごはん、、どうするか、、昨日、隣町で買ったパンでいいか、」
春樹は着替えて、台所に向かった、、、
「ええと、、あった、、飲み物は、、コーヒーでいいや、、、」
春樹はテーブル席につくと、、さっそく、
朝食を食べた、、
春樹は朝食を終えても、テーブル席でゆっくりしていた、、、、
すると廊下の方から足音が、、、
「あっ、春樹いたぞ、、、」
「春樹、、どうして来ないんだ」
「まだ午前中だよ、、良いじゃないか」
「もう、、あなたが4月から大学、?、が始まるから時間が無いと言ったじゃない、」
「、、、、、そうだけど、、、」
「いいわね、、千年扉が待っているわよ」
春樹はしぶしぶ、神隠しの間に向かった
神隠しの間(封印の間)
「あっ、、お札が封印の間になっている、、」
「正式には封印の間なのよ、、どちらでも、良いけど、、、」
春樹達は千年扉の屏風の前に立った
焔は春樹の背中に手を当てると
「さあ、、春樹、、用意は良いわね」
「試練、、、試練、、2回目だ、、どんな事が起こるかな」
「、、、面倒くさいな、、、毎日やるのか」
「春樹、時間が無いと言ったのはお前だぞ、、春吉は最初に行ってから2回目は1年後だったぞ、、、それで3回目は断念したんだ、、、」
幻は険しい顔で、、、
「だいたい、この千年扉を開ける事が出来る一人目が現れたのは春吉の500年前だからな、、春樹で3人目だ、、」
焔も困った顔をして
「春吉だって、この神隠しの間に入れた時はかなりの歳だったわ、、最初から無理だったのよ、、、それに比べて、春樹は若いわ、、妖力も全然強いのよ、、、」
「、、、、全然、、実感が無い、、、」
鶴瓶はポツンと呟いた
「春樹、、妖力を使うとかなり疲れるんだ、
春吉なんかヘロヘロだったぞ」
焔はニコッと笑って、、
「そうよ、、春樹は1回目のの試練で全部妖術が使えたし、、、、人形も上手く使えたじゃない、」
「、、、誰でも出来るんじゃないの、、、、焔達がいたら、、、」
「バカね、、妖力が無い人は私達が見えないし声も聞こえないのよ、、無理よ、、」
すると幻が、、、
「焔、、もういいか、、、、春樹、千年扉を開けてくれ、、、」
春樹は千年扉の屏風の右扉を触った、、、
辺りに柔らかな光りが広がり、、
屏風の千年扉が開いた、、、
春樹達が扉の中に入ってしばらくすると、、
千年扉は閉じた、、、
江戸時代後期、、とある場所、、
辺りは薄暗い、、街道の外れに千年扉の屏風が現れた、、
屏風の千年扉の左側の扉が開いて、春樹達が扉から出てきた、、、
「また夕方なの、、、あっ、、また服が変わっている、、何だ、、俺は武士の設定なの、、、でも刀はつけていない、、これは小刀か、、、変なの、、」
焔は、、春樹に説明した、、、
「春樹は陰陽師なのよ、、この時代の陰陽師の格好よ、、、、それに自分の事は俺はおかしいから私と言ってね、、、」
「わかったよ、、、江戸時代後期にも陰陽師がいたのか、、、、、季節は夏なの、暑いし本当に千年扉はランダムに過去に飛ばすな、、どういう設定になっているんだ、、」
焔は怒った口調で、、、
「もう、、そんな事より、試練につながる情報を探さないとダメよ」
「そんな事言ったって、、この辺りに誰もいないじゃないか」
焔は辺りを見て、、、
「おかしいわね、、、千年扉は、試練が起こる場所に現れるはずなのに」
すると街道の遠くの方から、大声を上げて男が走って来た、、、
「春樹、、何かあったみたいだわ」
「えへへ、、千年扉の試練かも知れないぞ」
男は春樹に気がつくと、、、
「あっ、お侍様、、助けて下さい」
「ええと、お侍じゃないです、、」
「じゃあ、、逃げた方がいい、、この先の街道に妖怪が現れたんだ、、」
春樹は、始まったと思った、、、
春樹の顔を見た、男はまずいと思い、、
「あっ、、、すみません、、今の話しは忘れて下さい、、、」
「ええと、、私は陰陽師なので、その話しは信用します、、」
男は、驚いて、、、
「えっ、、陰陽師様ですか、、良かった、、私の話が嘘じゃないと、、、申し遅れました私は喜多八と申します、、、」
「喜多八さんですか、、ええと、、、妖怪は見た事がありますから、、現にここにも妖怪がいるし」
「えっ、、陰陽師様、、、、何か言いましたか、、、」
焔は怒った口調で、、
「春樹、、独り言は止めてと言ったじゃない、、、本当に怪しまれるわよ」
鶴瓶と幻も春樹に、、、
「本当だぞ、、、」
「春樹、、早く試練につながる情報を聞かないと、、、」
「ああ、わかったよ、、」
男は心配そうに春樹を見ていた、、、
「ええと、、、私を、その妖怪が現れた場所に連れて行って下さい」
「陰陽師様、、本当に大丈夫ですか、、、私の連れが、、捕まったのですよ、、」
「ええと、、、大丈夫だと思います」
男は春樹を連れが捕まった場所に案内した
「ええと、、、あの~、、誰もいませんが、、連れの方は、、」
男は足元に落ちている物に気ずいた、、
「あっ、弥次郎兵衛さんのたばこ入れが落ちている、、妖怪に殺られたのか、、でも、、死体がないぞ、、お~い、、弥次さん、、」
春樹は、聞いたことのある名前と思った
「ええと、、、あなたが喜多八さんで、お連れの方は弥次郎兵衛ですか、、弥次喜多、、え~、、これって、、東海道中膝栗毛の物語の2人と同じ名前じゃないか」
「申し訳ない、、実は、その東海道中膝栗毛の真似をしてお伊勢参りをしてるんです、、私は本当は喜多七で連れは弥次郎太と言います」
春樹は納得した、、、
「あっ、そうなんですね、、本物がいるんだと思いました、、確か歴史の本で見た、十返舍一九の書いた物語だよね、、、、ところで妖怪はどんな奴ですか、、」
「歴史の本ですか、、違います、江戸で流行りの最近の物語ですよ、、、あっ、、ええと、、妖怪は、、からす天狗です、、」
幻は不思議そうに、、
「えっ、、からす天狗、、奴らは悪い妖怪じゃないぞ、、、」
鶴瓶も思わず口を出した
「そうそう、、どうしてあのからす天狗がこの人達に危害を加えたんだ、、、」
「幻、、鶴瓶、、そうなんだ、、」
「たぶん、、何か理由があるわ、、からす天狗を怒らせた、、、」
「でも、、人を殺めたんだ、、退治しないと、、」
「バカね、、生きているわよ、、、」
春樹は焔を見て、不思議そうに聞いた
「どうしてわかるんだ、、」
「生きているから、生きているの、、」
「あっ、焔、先読みの能力だな、、、お前、結果がわかるんだろう、、」
「うるさいわね、、歴史は変わるの、、やり方次第でね、、、だから春樹は最善の努力をしなさい、、、」
からす天狗が怒った理由、、、
喜多七は不思議そうに、、、
「ええと、、、陰陽師様、、さっきから誰と話しているのですか」
春樹は困ってしまって、、
「私は陰陽師だ、、お前には見えないだろうが、、式神を従えている」
「、、、、さすがですね、、、陰陽師様、」
春樹は喜多七を安心させようと、、、
「喜多七さんの連れは、生きていますよ」
「えっ、、そんな事もわかるのですか、、、でも良かった、、弥次郎兵衛が生きていて、、あっ、弥次郎太だ、、、」
鶴瓶は面白くない顔で、、、
「おいら達、、いつから春樹の従者になったんだ、、家来じゃないぞ」
「鶴瓶、、、良いの、、私達は春樹をご先祖様のところまで案内しないといけない使命があるのよ、、、」
幻は春樹に、、からす天狗が怒った、原因の情報を聞けと、、、
「春樹、、その男に、、経緯をもっと詳しく聞いてくれ、、」
春樹は、、喜多七に話しかけた、、
「ええと、、、喜多八さん、、いや、喜多七さん、、、からす天狗は何か言ってませんか、、思い出して下さい、、、」
「そう言えば、、、大変怒った口調で、、、お前達は天罰を下す、、ワシの住みかを汚してとか言ってました、、、」
春樹は困ってしまって、、、
「全然、、わからない、、喜多七さん、、弥次郎太さんはここに来るまでに何か変わった事はしていませんか、、」
喜多七は腕をくみ、考えた、、、
「別に、変わった事はしていませんが、、、あ~、、、弥次郎太の奴、、街道沿いの、、道祖神の横の大きな木で小便をしたと言ったぞ、、、私が道祖神の祟りがあると言ったら、関係ないと笑っていたな、、」
すると焔が、、、
「春樹、、、それよ、、その大きな木が霊道になっていて、からす天狗の住みかの入り口なのよ、、、」
「、、、そうか、自分の家の玄関におしっこされたら誰でも怒るよな、、、」
春樹は焔に、、、
「じゃあ、その道祖神の横の大きな木の霊道を通って連れさったのか、、、」
焔は、呆れた顔で、、、
「バカらしい、、その男は自業自得よ、、、怒った、からす天狗が戒めの為に連れ去ったのよ、、春樹、、今日はもう遅いから明日にしたら、、」
「えっ、、それじゃあ、、弥次郎太さんがかわいそうじゃないか、、」
焔は怒った口調で、、、
「殺される事はないわ、、少しは自分のした事を反省するといいわ、、早くその喜多八とか言う男に、言って、、、」
「喜多七さんだよ、、、、ええと、喜多七さん、、、今日はもう遅いので、、明日、、、からす天狗に、許して下さいと説得しますから、、今日はどこかでお休みしましょう」
「弥次郎太は大丈夫ですか、、」
「大丈夫です、、私は先読みの能力もあります、、明日、弥次郎太さんと会えるとの予知が出ています、、、」
「そうですか、、あっ、この先に宿がありますから、、そこで一晩泊まりましょう」
江戸時代の街道沿いの宿、、、
「、、、江戸時代のお宿か、、、ずいぶん質素だな、、へえ~、、、こんな感じなんだ」
「春樹、、お宿代金、喜多八さんが払っているのよ、、悪いでしょう」
「喜多七さんだよ、、、悪口を言っている訳じゃないよ、、歴史の勉強をしている感じだと言っているんだ、、歴史の本より実際に自分の目で見ているんだから、、凄いなタイムマシンを体験しているみたいだ、、」
鶴瓶は春樹が言った言葉に反応した
「タイムマシンって何だ、、」
「千年扉の事だよ」
「知らなかった、、千年扉はそんな名前だったのか」
「バカね、、、、鶴瓶、、そんなわけ無いでしょう」
春樹は喜多七さんがくれたおむすびと、、漬物をいただいた、、、
「あ~、、、カップラーメン食べたい」
「春樹、、贅沢言わないで、、」
しばらくすると喜多七は、宿で仕入れたのかお酒を持って上がって来た、、、
「さあ、、陰陽師様、、お酒をいただきましょう、、、」
春樹は戸惑った、、、
「えっ、、、俺は未成年だし、、お酒を飲んだ事がない、、、、、、あの~、私の家系はお酒は禁じています、、、どうぞ喜多七さん気にしないで飲んで下さい、、」
「そうですか、、、じゃあ遠慮なくいただきます、、、」
鶴瓶はぽそっと、呟いた、、
「なんだ、、春樹はお酒も飲めないのか、、情けないな、、、」
「あのね、、日本の法律で決まっているの、、俺はまだ18歳なんだから、、、」
鶴瓶は、不思議そうに、、、
「じゃあ、、とっくに元服してるじゃないか、、大人だろう」
「、、、、鶴瓶、、いつの時代の話をしているんだ、、」
「まあまあ、、鶴瓶、、あんたは自分が飲みたいだけでしょう、、ダメよ、、役目が終わるまでは、、、」
「、、、、春樹、、早くクリアしてくれ」
次の日の朝、、、春樹達は喜多七の案内で街道沿いの、道祖神の横の大きな木の前に立っていた、、、
「陰陽師様、、確かにここです、弥次郎太が用をたしたところは、、ここに本当に弥次郎太とからす天狗はいるのですか」
春樹は焔を見ると、、、
「もう、、春樹、、感じるでしょう、、霊道を、、、空間に穴を作ってからす天狗の所に行くわよ、、、」
「ああ、、少しずつ、わかるようになったよ、、、確か妖術、、空間の狭間だな、、」
春樹が呪文を唱え、大きな木を触ると、、辺りに柔らかい光りが広がり、、木の前の空間に大きな穴が開いた、、、
「えっ、、陰陽師様、、これはどういう事ですか、、この穴は、、、あのからす天狗の住みかですか、」
「ええ、、喜多七さん、、あの、からす天狗の住みかに行く霊道です、、、、どうしますか、、弥次郎太さんを助けに一緒に行きますか、、、それともここで待っていますか」
喜多七は戸惑いながらも、、、
「、、、一緒に行きます、、、私の大切な人ですし、、兄弟みたいな人だから、、、」
鶴瓶はニヤニヤと笑って、、、
「おうおう、、面白くなって来たぞ、、、、果たして、からす天狗が素直に言う事を聞いてくれるかな、、、」
「鶴瓶、、余計なことは言わないの、、、」
春樹達は、、霊道をしばらく歩いて行くと
大きな空間に出た、、、
大きな空間の社、、、
春樹は小さな声で焔に聞いた、、
「あの建物が、からす天狗の住みかなのか」
「そうよ、、春樹、、あの弥次郎兵衛とか言う男の気配も感じるわ」
「、、、弥次郎太だよ、、」
からす天狗を説得、、
すると社から、、からす天狗が現れた、、
「おい、、そこの男、どうやって霊道を通って来たんだ、、、、あっ、お前は昨日の逃げた男だな、、仲間を助けに来たのか」
喜多七は春樹の後ろに隠れた、、、
春樹はからす天狗に、、、
「ええと、、、からす天狗様、、お話を聞いてもらえませんか」
「何だ、お前は、こいつらの仲間か、、中の奴がどんな事をしたか知っているのか」
春樹は困った顔で、、、
「ええ、、知ってます、、もう、許していただけませんか、、」
「ふざけるな、、、人間の分際で、、ワシの住みかを汚したのだぞ、、許せるか」
すると春樹の後ろから鶴瓶が、、、
「何だ、、心の狭い妖怪だな」
「なんだと、、あっ、お前は妖怪じゃないか、、えっ妖狐や聖霊もいる、、何で、、、人間の味方をするんだ、、、、貴様らも敵だな、、、」
「こいつは、陰陽師だぞ、、お前なんか相手にならないぞ」
焔は、困った顔で、、
「もう、、、鶴瓶が、余計な事を言うから、、話がこじれるじゃない、、」
春樹は、もう一度からす天狗に頼んだ
「ええと、からす天狗様、、たぶん、弥次郎兵衛さん、、、いや、、弥次郎太さんも反省してると思います、、、、許していただけませんか、、、」
からす天狗は高笑いをして、、、
「ははは、、、、ダメだな、、あいつは遠い山奥に封印してやる、、、」
「それじゃあ、、お腹が空いて、死んじゃいますよ」
「運が良ければ、、助かるかもな、、」
「、、、、、」
春樹は困った顔で焔を見た、、、
「焔、、どうしたら良いの、、何か考えはないの、、、」
「、、、わかったわ、、春樹、、式神を呼んで説得させたら、、」
「えっ、、からす天狗を説得出来る式神がいるの、、」
「いるわよ、、耳を貸して、、、ゴニョゴニョ、、、ね、、これなら大丈夫でしょう」
からす天狗は、春樹達を見て、、、
「おい、、何をこそこそしているんだ、、、ワシを攻撃しようとしているのか」
すると春樹が呪文を唱えた、、
春樹の体から、淡い光りが広がり、、、
空間に人形の輪が舞だして、、、
人形の輪の中の空間から大きな妖怪が現れた、、、
それを見た、からす天狗は驚いた、、
喜多七も驚き、春樹の後ろに隠れた、、
からす天狗は恐る恐る聞いた、、
「えっ、、あなた様は、、もしや、、鞍馬山の大天狗様ですか、、、」
「そうじゃ、、いかにも、ワシは鞍馬山の大天狗だ、、、」
「おおお、、、おそれ多い、、大天狗様」
からす天狗はひれ伏せた、、
大天狗はからす天狗に向かって、、、
「お主、、人様に何か迷惑をかけているのか、、、」
「ええと、、、あの男が、霊道の入り口を汚したので天罰を下そうとしただけです」
大天狗は怒った口調で、、、
「お主はそんな些細な事を根にもって、何が天罰だ、、、、それなら、ワシが霊道を浄化してやるぞ、、」
大天狗が呪文を唱えると、、霊道の中に柔らかな光りが差し込み、、霊道は全て浄化された、、、
大天狗は、からす天狗を見て、、、
「これで良いだろう、、早く男を解放しろ」
からす天狗はしぶしぶと、、、
「、、、、、わかりました、、大天狗様、、すぐに解放します、、」
社の扉が開いて、、弥次郎太が喜多七の元に駆け寄って来た、、、
「弥次さん、、、大丈夫か」
「ああ、、、とんでもない目にあった、、」
「弥次さんが悪いんだぞ、、、からす天狗様の住みかの入り口で小便なんかするから」
「おいらも、、あれが、入り口なんてわからなかったよ、、、」
喜多七は、、呆れて、、、
「隣に、、道祖神があったら、普通はそんな事しないだろう」
「ああ、、反省してるよ、、、ところでこの方は、、、」
「バカ、、陰陽師様だ、、この方がお前を助けてくれたんだ、、、」
「えっ、、どうも、すみません、、お礼が遅れまして、、、」
「いえ、、、助かって良かったですね、」
すると大天狗が春樹に、、、
「ええと、ご主人様、、話しはついたので、ワシは消えますぞ」
「ああ、、大天狗様、、ありがとうございます、、」
白い煙を残して大天狗は消えた、、
春樹はからす天狗に、、、
「からす天狗様、、ありがとうございます、、」
「、、、、もういい、、陰陽師様、、まさか大天狗様を従えているなんて、、ご無礼しました、、、」
すると鶴瓶が、呟いた、、
「、、、、あれは、、春樹のご先祖様の、式神だぞ、、、」
春樹達は、からす天狗に深々と頭を下げて、、、、霊道を通って元の場所に戻った
道祖神横の大きな木の前、、、御札の力
「あっ、、ここは、街道沿いだ、、おいらは戻れたぞ、、、」
「弥次さん、、もう、これに懲りたら、余計な事をしないでくれ、、」
「わかったよ、、、」
すると焔が、春樹に、、、
「春樹、、大天狗が、霊道の入り口を浄化したけど、、ここで悪さをしない様に御札を使って戒めて、、、」
「えっ、、御札、、、」
つかさず、鶴瓶が御札を春樹に渡した
春樹は、焔の方を見ると、、、
「焔、、これどうするの、、、」
「御札に、春樹が妖力で、戒めと念を送ってその大きな木に張り付けて」
「えっ、、それだけで良いのか」
春樹は御札を手に取り、、目を閉じると
頭に戒めの言葉を念じて、、御札に呪文を唱えた、、、
春樹の体から、柔らかな光りが広がり、、
御札に、神々しい戒めの文字が浮かんだ
「春樹、、御札をその木に貼って、、、」
春樹は、御札を木に貼り付けた、、
「焔、、これで良いのか、、、」
「ええ、、それで大丈夫よ、、、ここで悪さは出来ないわ、、、どんな天罰が起こるか、楽しみだわ、、、」
焔は、ニコッと笑った、、、
春樹は不安そうに、、
「、、、、天罰って、、、大丈夫かな、、」
それを見ていた、喜多七と弥次郎太は、、
「陰陽師様、、凄い御札ですね、、ただならぬ気配を感じます、、これなら誰も悪さをしないでしょう」
「そうだな、、おいらも、これがあったら小便なんかしなかったのに」
「弥次さん、、今後は気をつけて下さい」
「あっ、、陰陽師様、、お礼を兼ねて、この先の茶屋でお礼をします、、」
「陰陽師様、、行きましょう」
喜多七と弥次郎太は街道を歩き始めた、、
春樹達も後に付いて歩き始めようとした時
春樹達の後ろに千年扉の屏風が現れた
「えっ、、このタイミング、、、江戸時代の茶屋を見たかったのに、テレビの時代劇で見たお団子食べたかったのに、、」
「残念ね、、春樹、、千年扉の屏風が消える前に元の時代に戻るわよ、、早く、右の入り口の扉を触って、、」
「第二の試練これでクリアだな、、、」
春樹は屏風の千年扉を触った、、、
春樹の体から淡い光りが広がり、、、千年扉が開いた、、、
春樹達が千年扉に入ってしばらくすると、、
千年扉の屏風は消えた、、、
何も知らない、喜多七と弥次郎太は、、、
「喜多さん、、あそこの茶屋はこの街道いちのお団子の美味しい茶屋だって評判だぞ」
「陰陽師様、、美味しいお団子があるみたいですよ、、、、、えっ、、陰陽師様、、」
喜多七と弥次郎は振り返り、街道沿いを見た
そこには春樹達の姿はなかった、、、
「陰陽師様~、、、おーい、、」
「神隠しみたいに消えてしまったぞ、、、、まだ、お礼もしてないのに、、、、陰陽師様~、、、、」
「どこに行ったんだ、、、」
二人の声は街道沿いに響いた、、、
封印の間、、、
千年扉の屏風の左側の扉が開いて、、、
春樹達が出てきた、、
「あ~、、、美味しいお団子、、まったく、、どんなタイミングなんだ」
「おいらだって、お宿で、お酒を飲みたかったぞ、、、」
「鶴瓶、、私達はみんなに見えないのよ、、使命を果たしたら、、たっぷり飲んでもいいわよ、、」
すると幻が、、、
「さてと、、春樹、、3回目はどうする」
「おいら達はいつでもいいぞ、、、」
「1日に2回は嫌だよ、、休ましてくれ」
「そうか、、じゃあ明日だな、、」
「春樹、、約束よ、、また、明日ね」
焔達は、掛け軸の絵に、もどった、、、
大広間、、、、
春樹はなにもすること無く、、、、
畳に寝転がり考え事をしていた、、
「大学始まる前に、千年扉の試練、クリア出来るのか、、本当に、焔の言った事は現実に起こるのか、、この世界が別の未来になるって、、、、ああ、、考えてもわからない、」
ただただ、、時間は過ぎた、、、
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