第10話:北海道はでっかいどうの巻。

さて連日忙しくしてた観音さんとプティ・・・少々仕事を離れて溜まった

ストレスをリセットしたい心境だった。

ふたりとも同じ気持ちだったから、どこかへ行きたいって思った。

こんな時にこそ、外に出て環を変えないと・・・。


さて、どこへ行こう。

プティはPCからマップを出して、ここって指差した。

指先の場所は日本の北・・・北海道。

ってことで観音さんは早速、プティを連れていざ北海道へGO!!


JRで空港まで行って飛行機でブーンと空をひとっ飛び。

中途半端な場所に旅行に行くより手っ取り早い。


いつもは強気なプティ、飛行機は初めてとビビってる様子観音さんは可笑しかった。


観音さんとプティを乗せた飛行機は無事、札幌新千歳空港に到着。


空港でレンタカーを借りて、まずは富良野へ行ってみることに・・・。

北海道は、まあ信号ばかりの地元のど田舎と違って頻繁に止まることも

なく走れる。


信号もない永遠に続こうかと思う道をひたすら走る。

プティは北海道の過ぎ去る広大な風景を眺めてるのかと思いきや・・・

助手席でグースカピースカ寝てるし・・・起きてて横でしゃべててくれないと

観音さんも眠くなりそうだった。

観音さんは眠気覚ましに買っておいたミントガムを噛んで眠気を解消した。


途中で見つけたラベンダー畑は素通り。

時期的に花が咲くにはちょっと早かったから寄らなかった。

ラベンダーとかハーブ系の匂いがあまり好きじゃない観音さんにとっては時期が

ずれててよかったんじゃないのかな。


プティはそんなことも知らず、ずっと寝ていた。

どこでも眠れるっていいなって観音さんはうらやましくさえ思った。


この先をもう少し行ったところに「トリックアート美術館」があることを

調べていた観音さんは、ちょこっとそこに立ち寄ることにした。

せっかくなので寝てるプティを無理やり起こして連れて行った。


絵やイラストが好きな観音さんはいろんなトリックアートが観れてここは

なかなかここは収穫だった。

そこに30分くらいいたのかな?

なんの興味もないプティは早く車に帰りたそうにした。


それから美瑛へ向かって走る・・・。

美瑛まではプティも起きていた。

四季彩の丘へ行ってトウモロコシソフトクリームをふたりで仲良く食べた。

食べ物があるとプティは機嫌がいい。


丘から360度見渡せる風景はさすがだ・・・北海道はでっかいどう〜。

そんなセリフがあったっけ?

観音さんは広いなって思ったね・・・どことなくヨーロッパな気分。

日本じゃないみたいな錯覚を覚える。

ヨーロッパで生まれたプティにはさして珍しい光景でもなかった。


そうそうガイドブックに載ってたセブンスターの木も見に行ったし、

ケンとメリーの木も見に行った。

広大な風景の中にポプラの木がポツンと一本立ってるだけ・・・。


この木、昔、日産自動車の「スカイライン」のCMロケ地として起用された

んだよね。

CMの曲「BUZZの「ケンとメリー~愛と風のように~」は有名。

「いつ〜だって〜・・・どこに〜〜だって〜♪」ってフレーズ覚えてる人も

いるよね」


「プティ、どう?北海道・・・」


「うん、楽しんでるよ・・・プティはカノンちゃんと一緒ならどこだっていいの」


そう言ってプティは観音さんにハグしてチューした」

たしかプティが観音さんにチューなんかしたのははじめてじゃなかったっけ?

観音さんは、しばらく呆然としていた。

北海道へ来たことよりプティのキスのほうは何倍もストレス解消になった。


そういう意味では観音さんにとって北海道は記念の旅になった・・・。

なんだか今夜はイケそうな気がした観音さんだった・・・なにが?


それからふたりはケンとメリーの木が一望できるカフェで昼食を取った。

そのカフェの一押しだって言うポークカレーを注文して美しい景色が展望

できるテラスに出てふたりで仲良く食べた。

めちゃ美味しかった。


さて、そこから一気に札幌へ・・・もう走りっぱなしな観音さんだった。

で、予約してたホテルへチェックイン。


ホテルのベッドが待ってるぞ、プティ。


つづく。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る