第4-2話:者男家迄之珍道中(ものおけまでのちんどうちゅう)

「てか、どうやってその・・・消しゴム王国に行くの?」


「消しゴム自治国だ。昨日言ったよな?」


「あーはいそーですね。」


どうやって行くんですか?


「黙って付いて来い。」


では、第一回お口チャックコンテストスタート!


「いちいち騒々しい。」


「あ、通行人脱落ー。」


「俺はそんなコンテスト参加してない。」


とコンテストが不成立になってるうちに、着きました。文鉄・王室前駅。


「この文具連合陸運・文具連合鉄道で、王室前駅から、消しゴム中央駅まで向かう。」


「長っ。ていうかさっきから気になってたけど、通行人って正式名称で話さないと死ぬ病なの?」


「何を証拠に・・・。俺は至って真面目に話しているだけだ。」


ほうら、二人とも落ち着いてくだせぇ。これで、この国の機関の名称に愛称が分かりましたし。な?


「作者、改札口の前で説教しないでもらえるか?」


アッ。スイマセン・・・。


ピッ


者男はICカード持ちと。


「動脈認証だ。」


マジかよ。


ピッ


燐無さんは右手側にあるスマート懐中時計的なもので。それ、大丈夫なやつ?


「付ける位置が謎だな。」


そうなんだよねー。


「これのことね。俗に言うスマートウォッチなんだろうけど。本人がクエストウォッチって。」


▶私はクエストウォッチです。


う、うん。ストレートだね。


「位置に関しては、かっこいいでしょ?この袖口だぼだぼ。」


「別に。逆に不便だろ。」


好みではある。


「ふ~ん。」


ということで質問いたすが、なんすか!?このロボボっとした新公共交通システム!電車を超えた電車ぁ~!


"まもなく1番乗り場、発車いたします。駆け込み乗車はおやめください。"


え、ちょっ、ま(って)ーーーー!


プシュー


・・・ふう。間に合ったね。・・・ふう。・・・疲れた。


「構内放送聞いてたのか?」


「ていうか作者さん、声だけじゃん。」


演出だよ。えーんーしゅーつ!


(ガタンゴトンではなく、)・・・(無音!)


「はぁ。」


どしたの者男。すっごく眉間にしわとやらが。若いのに・・・。


「いちいち余計なこと言うな。」


さーせん。(全然悪いと思ってないんですけど。)


「いや、こいつ燐無のことをどう説明しようかと。」


あー、そっか。そういえば、私達って偶然同じ場所にいて出くわして、成り行きで一緒に行動してる赤の他人だもんね。


「はぁ。」


まあ、そんなに落ち込まなくとも。道端で拾ったとか言っとけばどうにかなるよ。


「こいつは動物かなにかか?いや、謎は多いが。」


にしても面倒なことになったね~。(と言い燐無さんの方を見る。)


「へっくち。」


まあ、その結構良さそうな頭脳でも使って考えなさいな。


「言い方。」


私は疲れましたので寝ます。この状況だとさすがに筆の進み具合に影響が出そうなので。


「もう着くぞ。」


え?は?what?


「なんかはやいね。」


「この国の技術力を舐めるな。」


全然休めないじゃん。降りるけど。


「はやく進んでー。」


一応人々がいるんだからそんなに急げないのは分かるでしょ?


「上の見過ぎだ。こっちの方がスムーズだぞ。」


助かる。なんか地理は結構いけるんだけど、都会はただのダンジョンだからね。

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