第2-2話:マイ文具

「本当にないの?・・・もっと文具っぽいのあると思ってた。」


「あっ。あるぞ!」


「あぁ、マイ文具か。」


何だそれ。


「えっ?何それ〜?」


うわ、むっちゃ好奇心を出して来た燐無さん。


「マイ文具は、文連を語るときの必須物だからな。」


「でな、マイ文具はこの国に生まれた者が親から渡された大切なものじゃ。」


「その地域の商品から1つ選ばれるものだ。」


「何か、いいじゃろ。でも、わしら王族は全ての文具を束ねるから、無いんじゃがな。」


ロマンがあると思うよ。とりあえず、いいねボタン押しとこ。


「確か、この国が出来る前からある伝統的な習わしらしい。俺のは、これだ。」


と言い、者男がマイ文具を見せる。決して、触らせようとはしない。そこで燐無さんが、


「うわー、ファミコン。」


と言う。ファミリーコンピューター?


「どういう意味だ。」


「えっ?ファミリーコンプレックスの略だけど。」


あーあ。いいムードをぶち壊していくスタイルだったか・・・。すると、


「MONOの名を汚すな!」


と者男がぶちギレモード。


「嗚呼。わしのせいで・・・。」


そして、王様がしょげる。


「大丈夫?はい、これ。」


で、燐無さんが寄り添い、グリッシーニを渡す。


「あ、ありがとう。」


さすがに自分の国の特産物を食べると元気が出てくる王様。


「いや、誰のせいだよ。」


ほんと者男の言う通りだよ。って、うん?グリッシーニ?えっ?グリッシーニだよね?


グリッシーニ?グリッシーニ!


「「「・・・。」」」


まさかあのステッキのように細長く、堅い、イタリア独特のパンのことだよね!?(出典・大辞泉)


「「「・・・。」」」


パスタ料理に添えたり、ワイン・ビールなどのつまみに用いるやつだよね!?(出典・大辞泉)


「「「・・・。」」」


まじかー。あれ、最近食べてないけど、おいしいんだよねー。あの小麦ならではの味。いいよねー!・・・


「「・・・。」」


「作者は一回だまれ!」

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