第20話 呼び出し

『ジャック、総長室に今すぐ来て。』科学大学第一期卒業式の日の夜、アマンダから私に連絡が入った。

『ジャック、メアリー・ベイカーは必要な人材よ。』私が総長室に入るなりアマンダから言われた。

『ベイカー主任の娘さんだからですが?』と、私

『そんなことでわざわざ、あなたを呼び出さないわよ。』アマンダは、そう言いながらタッチレスパソコンを起動した。

『メアリー・ベイカーの卒業研究論文は、えーと、どれだったかしら?』と、スクロールしている。

『あった、これね。』アマンダは画像を指先で眼の前に移動させた。

『まさか!これ全部目を通したんですか?』と、私

『この惑星の未来がかかっているから当然よ。』と、アマンダ

『重力』と、アマンダ

思考「荷重力物質を化学合成するメタマテリアル技術がやっとなのに、仮に重力の解明ができたとしても、更に次は負の質量をもつ物質の解明…神の領域といってもいい。」私

『何世紀もかけて重力の謎の解明に取り組んできましたが…』と、私

『なんとか実証出来ないかしら?』と、アマンダ

『わかりました。早速スカウトします。』私は答えた。

『お願い。』アマンダはスクロールする手を止めなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る