第6話苦難の時代
惑星θの天候は不安定で四季が無くなり、極端に熱かったり、寒かったりを繰り返すようになり都市機能が麻痺していった。
真夏になると昼間は摂氏46℃の高温で外出中に死亡する人が続出したり、大規模な森林火災で広大な森林地帯が焼け野原に変わり果てた。
強烈な宇宙線で惑星θは、生き物に適さない死の惑星に近づいていく。
54代総長のウィリアムの呼びかけで、未来の人工惑星移住を信じ、人工冬眠を選択した人々が永遠の眠りについた。
惑星θが、刻一刻死の惑星に近づく中で、愛する家族や恋人と遠い未来に再会することを夢見て…
はたして本当に未来?
このまま永遠に?
何も保障されていない世界情勢でウィリアムの言葉を信じて人工冬眠装置に身を投じていく…
ペットの人工冬眠は設備の資材不足や設備維持の従業者不足で設置することはできなかった。
多くの科学技術者や人工冬眠設備維持の従業者や食料生産従事者などの人々が、人工冬眠者と生き別れたペットが死ぬまで世話をしていた。
ペットと生き別れて人工冬眠する人々の悲しみは耐え難いものだった。
ペットを引き取ることになった人工惑星の創生事業に従事した人々も、数年交代で、人工冬眠する時、譲り受けたペットとの永遠のお別れを悲しんだ。
誰も動物をペットとして飼うことはしなくなった。
θ星人は種族の固い結束で人工惑星移住を信じ続けた。
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