にき

2月7日

 女もすなる日記といふものを、男もしてみむとてするなり。

 それの年(令和六年)のきさらぎの七日……このあたりでやめておこう。


 今日の頭痛はひどかった。昼過ぎからと言うもの、まともに仕事ができやしない。

ロキソニンを飲んでも貫通する痛み、ここまで痛いのは久しぶりかもしれない。

定期的にやってくるこの頭痛、何とかならぬものか。


 頭痛に耐えながら会社の飲み会をやり過ごし、帰途につく。大井町線で、とあるアイドルの卒業記念に出版された小説集をめくる。和歌にちなんだショートショートが何個かおさめられている。


 電車ではいつも、SNSのタイムラインをさかのぼるのが日課だった。でも、それではいつまでも最寄りまで着かない。そんな中で、きのう、かつて長時間電車に揺られるときはいつも本を読んでいたことを思い出し、本棚から引っ張り出してきたのだった。


 恋愛に関するストーリーで、「セックス」というワードが登場した。婉曲した表現を合わせると、わずか2ページで4回。

 推しがつむいだことばとしては、少し衝撃的だった。彼女だってもう大人なのだから、そういうことのひとつやふたつは知っているだろうし、何なら在籍中に経験したことだってあったかもしれない。そう考えると、ちょっと切ない気もする一方で、ちょっとドキドキもした。ただ、それの細かい描写がでてこないので安心する。でもこれは、ファンに向けた配慮なのかもしれないな、とも思った。

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