崩れた家屋に残されたメモ

――――――――――――――――――――――――――――――――――


Yより


僕と同じくこのイカれた村に迷い込み、抗っている人へとこのメモを残す


まずは自己紹介

僕の名前は八俣

友人と恋人に裏切られこの理不尽な場所へと閉じ込められた者だ


この紙は、これを張り付けている死体の持ち主のを使わせて貰ってる

彼女の名前は井上さん

僕達と同じようにここへと迷い込み、化け物に殺された哀れな被害者だ


ここはスマフォは使えない

でもライトが役に立つときはある

極力充電は使わないようにした方がいい


まずこの道を北

あの大きな家の方へと進んで欲しい

途中に青白く光る池がある


贄人の池 だそうだ


そこにこの村で生き残るための方法を記している

あそこには化け物も来ない


まずは池へと進んでくれ




池の水は飲める

だが食べ物は無い

彼女の死体に張り付いた虫は食べても大丈夫だ

くそ苦いが害はない

飢えるよりマシだ


魂も微量ながら増える


――――――――――――――――――――――――――――――――――

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る