　部屋の前でミユキに会い、お菓子を分けてもらった。

「ありがと、ミユキ」

「まあ、入社祝いってとこかな」

　ミユキは笑顔でそう言った。俺は少し恥ずかしくなり、視線をそらす。恥ずかしさを紛らわそうと、「今日はミユキ、休み？」と訊いた。ミユキは、「そうだね。明日も休みだけど？」と応えた。

「そうなんだ。じゃ、俺はこれで」

　そう言って、部屋のドアを開けようとした時、「明日気をつけてね！　最近物騒だから」とミユキは言った。俺は「わかった」と言って、部屋に入る。

　部屋に入った俺は、ミユキからもらったお菓子を食べながらテレビを見た。

　すると、『本日未明、コンビニの○○店に強盗が押し入り、現金約十万円を持って逃走。警察が行方を追っています。犯人は拳銃を持っていますので、周辺の住民は充分注意して下さい』とニュースが流れた。

「○○店って、この近くだな……」

　少し恐怖を感じるも、俺には関係ないと心のどこかで思った。

　お菓子を食べて満足した俺は、テレビを消し、布団に横になった。

「明日からか……」

　そう呟いて俺は目を閉じた。

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