番外編1 プログラムの大規模修正
2090年某月某日。エリーが生まれた翌日、ジョンは会社の上司ビズに呼び出され、会社に向かった。会社に着いて指示されたのは、プログラムの大規模修正。
「6449行目に文法ミス! 誰か書き換えて!」
「16449行目にも文法ミスを見つけた! 修正お願い!」
「PGがひとり倒れました! 医者をお願いします!」
「あと10時間だ! みんな頑張れ! もう少しだ!」
「文法チェックの準備オーケーです!」
締め切りまで残り5時間。
「文法チェック終わりました!」
「動作確認を行う! みんな気を抜くな! もう少し、もう少し頑張ってくれ!」
締め切りまで残り3時間。
「動作の不具合確認しました! おそらく条件文の条件が足りないと思われます!」
「不具合確認! 関数が適切に割り振られていないと思われます!」
「修正を急げ! 他に不具合はないか!」
締め切りまで残り1時間。
「不具合は現状確認できません」
「わかった。アップデート通知を配信する」
プログラムの大規模修正終了後。
サラはコーヒーカップをジョンのデスクに置いた。
「ご苦労様」
「ありがとう」
ジョンは疲れながらも、笑顔でサラと軽くハグをした。
「サラのおかげだよ。ミスはあったけど大体はサラのプログラムによって成り立っている。どこであんな技術を?」
「あなたの奥さんマリー先輩のおかげ。彼女には厳しく指導されたから」
ジョンは軽く笑い「そうか」と合点がいった。
「ところでエリーは大丈夫?」
「ああ、心配ないさ」
「それなら良かった。今度エリーに会わせてね」
「もちろん」
「それじゃ」と言ってサラは自分のデスクに戻っていった。
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