快楽堕ち済みツンデレエルフ
洗脳とはそこまで強力でもない。
基本的に洗脳は個人の人格を永久的に変えるほどの力を持っているわけではない。
限界アヘ顔エルフとなっていたリレーシアは、そんな状態から約一週間ほどで抜け出すことが出来た。
ここに来るまで大変だった……一週間、色々な人に合わせて休憩も取らせながら
「本当に信じられない……!私を精神的に追い詰めた上で性的なことを要求するなんて!この、最低最悪の強姦魔がっ!」
あくまで休憩は取らせながらではあるものの、リレーシアはこれまで通り大魔の森林で魔物狩りを再開できるようになった。
そんな日々の中で、僕と共に昼食を取る彼女はこちらに向けて軽蔑した視線と拒絶の態度を見せてくる。
「あ?なら、今日からもう僕のベッドに来なくていいぞ」
「それはやめてぇ!貴方なしではもう生きていられないのぉ!もっと、もっと……もっとしてぇ!」
僕の言葉一つでリレーシアのツンとした表情は崩れ、一瞬で屈服する。
「……お前、なんで当たり前のように快楽堕ちしているの?馬鹿なの?あまりにもちょろすぎるでしょ」
「し、仕方ないじゃない!ど、どうしても私の身体が貴方を求めちゃうのよ!貴方がいないと私、私はもう……っ!一人でどれだけシテも満足できないのよ!」
「んでやねん」
まさか、洗脳の方が簡単に抜け落ちて、快楽の方へとずぶずぶハマるとは思っていなかった。
「だ、だから私をこんなにした責任は取ってよね!」
「奴隷如きがほざくな。エルフ」
「すみませんでした。どうかお願いです。名前で呼んでください。どうかお願いです。捨てないでください」
僕の言葉に対して、リレーシアはもうそれはそれは綺麗な土下座を見せる。
「……はぁー。まぁ、良いよ。ちゃんと有能性は示しているしな。お前を捨てることはないよ」
快楽堕ち済みツンデレエルフってあまりにも新しすぎるだろ。
もうこれ以上ないくらい快楽堕ちしているのに、反発心は持つなよ。堕ちているのに。なんでまだツンデレ貫いているねん。
それに、快楽堕ちするまでの速度があまりにも早すぎる。
ちょろいにもほどがある。
「……私以外の女に手を出さないよね?もし、手を出したならその時は……っ!」
「おい?あまり付きあがるなよ?」
しかも、ヤンデレ属性まで持っているのか?こいつ。
ゲームじゃその兆候もなかっただろ。あっさりハーレム受け入れすぎだろ!ってプレイヤーから突っ込まれていたキャラの一人だろ。
僕は恐ろしいものを見るような視線を彼女に送りながら、引き攣った表情を浮かべるのだった。
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