【あとがき】

この小説は、僕が長年脳内で温めてきた、凜と愛稀カップルの冒険譚の一幕になります。


作中でも書いた通り、ふたりは少し歳の離れたカップルでして。途中で凜が留学してしばらく遠距離恋愛になるという展開もずっと前から考えていたことでした。


ですが、ただ「留学する」「わかった」ではドラマがないと思いましたので、愛稀が反抗した末に、異世界に迷い込むというファンタジー展開を加えてみた次第です。


物語を動かしてゆくテーマとして、僕なりの理想や人生哲学を加えて、それに沿って主人公が成長してゆく構成にしました。とはいえ、凜も愛稀もまだまだ不完全な人間であり、完璧なカップルになるためには成長の余地が残されている。そんなラストにしています。


上にも書いた通り、本作は僕がこれまで脳内で創造してきた物語のほんの一部です。


他のお話も、少しずつ書いて発信していきたいと思っています。それらの作品に触れる機会がありましたら、凜や愛稀が織りなす人間ドラマを楽しんでいただき、またそこに登場する彼ら・彼女らを愛していただけたら光栄に思います。


また、あらかじめ僕の中で世界観が広がっていたこともあり、作中で唐突に出てきた設定や、作中で描き切れなかった部分もあります(僕の表現力の至らなさが原因だったかもしれず、申し訳ない所ですが)。


次に、それらの設定について、解説を加えさせていただきたいと思います。

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