3首目 豚まん
たかが豚まんされど豚まん
食べゆけば
世界憎悪の少しやわらぐ
〔解説〕
世界は不条理です。
それをひりひりと感じている
主人公なのでしょう。
しかし、
そんな憎悪のひしめく
主人公がふと食べた豚まん。
その温かさが、
主人公の真っ暗な内側を
小さなともしびのように
一瞬ともしたのでしょう。
生きることは食べること、
食べることは生きること、
必ず希望はあるはずです。
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