第3話・闇

「いやぁ~、今日はごちそうさまでした~」

「え? ごちそうしてもらったのは私のほうだよ?」

「そっちじゃなくて、話ってこと。愛音ってば見る夢が乙女だよね。『妖精さん』とか『天使さま』とかさ、今時、そんなファンシーな夢見れるピュアな人ってなかなかいないよ」

「夢……」

 水瀬に言われて、愛音は口を尖らせる。こうして水瀬にからかわれているのは、先日見た夢の話をしたからだ。

 定食屋でのちょっとした誤解も解けたあと、いろいろな話をして盛り上がった。それはとても楽しい時間で、ふさぎ込んでいた気持ちは僅かにではあるけれど、忘れることができた。

「夢……だったのかな……」

「あはは、あたしはあんたの昔っからのそういうとこ好きよ。大事そうに抱えてるそれだって、どうせまた絵本なんでしょ? ほんと、好きだよね~」

 腕に抱えた書店の名前が印刷された紙包みは、水瀬の言うように絵本が入ったものだ。

 長く部屋の中での遊びしか知らず、まるで鳥かごの中にいるのが当たり前だった愛音にとって、本は特別なものだった。

 例え身体が不自由であっても、想像の中でなら草原を走り回ることも、大空を飛び回ることも、どこか知らない異界の世界を冒険することだってできる。そんな想像を与えてくれる物語。

 だから愛音は子供の頃から絵本が大好きで、高校生になった今でも気になった絵本を見つけては、手に取っている。

「あ、今、子供っぽいって思ったでしょ? 絵本だって、ちゃんと大人の趣味なんだよ。私たちが読んでも考えさせられるような内容だったり、挿絵にも美術的な価値が認められてたり。有名な絵本だと──」

「ああ、ストップストップ。降参、降参だってば」

 この手の話題になると、普段は引っ込み思案な愛音の口数が増えて手に負えなくなってしまうのは、幼馴染として十分知っている。

 両手を上げて早々に降参のポーズをとる水瀬を少し不満そうに睨みつけると、愛音は手にした紙包みから少しだけ、先ほど買ってきた絵本を覗かせた。

 真っ白な天使が表紙に描かれた絵本だった。書店の絵本棚に収められていた一冊の絵本。なんの変哲もなく、よくある題材のありふれたものだ。

 その絵本を目にしたとき、すぐに手に取っていた。

 気になるお話でも、著者が有名というわけでもない。けれど表紙に描かれたその真っ白な天使は、先日見た夢とも現実ともつかない体験を思い起こさせた。

「あら、可愛い天使ちゃん。そりゃ、そんなの見てれば天使さまの夢だって見るよね」

「また、からかってる?」

「からかってない、からかってない。愛音の趣味は女の子らしくって、素直に可愛いなって思ってるよ。けどさ、夢に出てきたっていう天使さまの話を聞いてると、う~ん……、どっちかっていうとみたいで怖かったんだけど」

 水瀬の感想に、愛音は首をひねる。実のところは愛音にしても、夢うつつに見た出来事をはっきりと覚えているわけではない。

 先には絶望しかなく、すべてが色をなくした暗闇を穿つ一閃。

 朧げな意識の中で垣間見たあの白い一筋は、暗闇に差し込む光のように愛音には映った。




 冬の空は移ろいが早く、太陽が西に傾き始めたと思っていたら、あっという間に辺りには闇が広がっていく。時刻も19時を過ぎた頃になると辺りはすでに真っ暗で、迫る静寂にいくばくかの寂しさを感じてしまう。

 けれど、繁華街では様相が違う。

 時期も重なって、街中には流行りのクリスマスソングが流れ、街路樹にはイルミネーションがほのかな輝きを放つ。店先に立つ気の早いサンタクロースは、客を呼び込むために明るい声を上げていた。普段訪れるよりも多くの賑わいを見せている繁華街は、闇や静寂といった言葉からは程遠い。

 できるだけ外部の音が入らないように話していたスマートホンの通話ボタンを切り、愛音はふぅと小さく息をついた。

「どうだった?」

「少し心配してたけど、連絡もしたし大丈夫だよ。でも、昨日の今日っていうのもあるし、急いで帰らないとかな」

「あちゃ~、調子に乗っちゃってごめん。電話長かったし、やっぱ怒られた?」

 説教というほどではないけれど、電話にも関わらず愛音の母親はとつとつと小言を述べた。まだ外にいるということで、どうにか逸らすことはできたけれど、帰ったらまた小言の一つや二つは覚悟しなければいけない。

「平気。水瀬と一緒にいるって伝えたら安心したみたいだし」

「久々だったから、ついさ。おばさんには、あたしからも謝るから急ごっか。この辺はよく来るから、実は近道知ってるんだ~」

「あ、待ってよ、水瀬」

 急かす水瀬に腕を引かれて、愛音は後に続いた。


 ごくり、と息をのんだ。

 どこからか、からん、とごみ箱の蓋が落ちる音がする。「にゃあ」と声を上げて足元を通り過ぎていく野良猫に、愛音は短い悲鳴を上げた。

「も~、びくびくしすぎだって。こんな路地裏、今どき小学生だって怖がらないよ?」

「でも……」

 声を掛けてくる水瀬の腕をぎゅっと掴みながら目を伏せる。背後から聞こえてくるクリスマスソングが遠ざかるたび、一層の不安が募った。

 繁華街を横道に抜けると人通りの少ない路地に続いていて、さらにビルとビルの間を縫うように進んでいくと、人波は完全に途絶えた。

 辺りを包んでいた喧騒は遠く、今いる場所はまるで異世界にでも迷い込んでしまったかのように、見えるものが違って見える。

「……ねぇ、やっぱり戻ろうよ」

「大丈夫だって。ちょっといろいろと通るけど、ここを抜ければ愛音んのそばの公園まで一気にショートカットできるし」

「でも、なんだか嫌な感じがするの……」

「考えすぎだってば。怖い怖いって思うから、余計怖くなるんだって。この道は使い慣れてるから、あたしに任せておけば大丈夫」

 意気揚々と進む水瀬に、けれど愛音は動かす足が重く、まるで水の中を歩いているかのような錯覚に捕らわれた。

 暗いから怖い。お化けが出そうで怖い。先ほどから強くなる不安はそんな端的な恐怖ではなく、もっと本能的な何かが訴えかけてくるようなざわめきだ。

 じわりじわりと胸の内から湧き出してくる不快な感じは、おもりとなって身体全体にまとわりついてくる。

 やがて広い道にでると、視界も開ける。

 けれど依然として不安は拭えることなく、より重たい錘が身体にのしかかってくるように感じた。

 何かの危険を知らせるためか、ばくばくと跳ねる心臓の音が、耳のすぐそばで聞こえる。

「…うぅ……」

 一瞬、視界がぐらりと傾き、呼吸が乱れる。

 耐え切れず、愛音は足を止めると、その場にしゃがみ込んだ。

「……愛音? どうしちゃったのよ」

 異変に気付いた水瀬の声が、頭上から聞こえてくる。

「…ゴメ…ン……急に、身体が重たくなって……。平気、少し休めば良くなるから……」

 愛音はそう答えて、過呼吸にならないようにゆっくりと息を吸い、呼吸を整える。不意に体調を崩した際の応急処置として、世話になっている重継医師から習ったやり方だ。僅かばかり、呼吸が楽になった気がした。

「本当に平気? どうしよう……、やっぱり無理させちゃったんだよね……」

 突然のことにパニックに陥っているようで、水瀬は今にも泣き出しそうな声を上げていた。そんな友人の様子に、愛音は「ああ、そうだったか」と改めて思い出した。

 自分は他の子たちとは違う。

 そのことに気が付いたのは、小学校のときだ。

 周りの友達と同じように体育の授業が受けられない。食後は必ずお薬を飲まないといけない。学校が終わっても友達と遊びに行けない。

 どうして? と母親に尋ねることが何度もあった。そんなとき、母親は決まって言うのだ。「我慢してね」と。

 また迷惑掛けちゃったな、と愛音は考える。そんなことを考えると、余計に気分が重たくなった。




 突然、体調を崩してうずくまる友人の背中をさすりながら、水瀬はどうしようかと頭を巡らせた。けれど焦るばかりで、考えれば考えるだけ「どうしよう」という言葉が頭を埋める。愛音が体調を崩したのも、きっと自分が調子に乗ってあれこれ連れ回してしまったからだろう。

 落ち込んでいた友人が気になったからっていうのもあるけれど、それでも愛音の身体のことを考えると無茶をさせすぎたとは、今更ながらにして思う。この裏路地にしたって、行きたがらなかった愛音をむりやり引っ張ってきたのだ。

 自責の念から途方に暮れて、水瀬は愛音のそばにいることしかできなかった。

「あの、どうかしましたか?」

「……え? あ……」

 不意に掛けられた声に、水瀬はびくりと身をすくめた。

 振り仰ぐと、見知らぬ男性の姿があった。水瀬はおずおずと答えた。

「友達が、急に具合が悪くなったみたいで……」

「具合が? 大丈夫かい、少し診させてもらっていいかな?」

「でも……」

 男性は優しい声音で語り掛けてくる。

 年の頃は三十代そこそこだろうか。若輩というには少し過ぎているが、貫禄があるというにはまだ早い。きちんとスーツを着こなした中堅のサラリーマンといった身なりの、いたって特徴もない男性だった。

 けれど、そんな普通だからこそ、こんな人気ひとけもない路地裏の暗がりでは異彩を放つ。

 どうしてそんな普通の人がこんな場所にいるのか?

 いぶかしむ水瀬の様子を察したのか、男性は優しい声音は変えず、愛嬌のある笑顔を向けておどけてみせた。

「こんなところで女の子に会うなんて驚いたよ。かなり近道になるからね、この裏路地はたまに使うんだけど、知ってるってことは地元の子なのかな?」

 水瀬は、ほっと息をついた。

 焦りと不安の中、どうすることもできない状況だから尚更だったのかもしれない。

 目の前の男性に地元という共通点を得られただけで、水瀬は張りつめていたものが一気に崩れるのを感じた。

 水瀬の目から緊張の色が消えたことを確認すると、男性は再度、諭すように促す。

「それよりお連れの子、ずいぶん気分が悪そうだし、一度通りに出よう。人手も借りられるだろうし、必要なら救急車も呼べる。僕が運ぼう」

「そう……ですね。お願いします」

 てきぱきとした指示が、とても頼もしい。水瀬は胸を撫で下ろすと、友人を安心させようと声を掛ける。とたん──

 愛音の目が恐怖に見開かれ、「ひっ……」と短い悲鳴が上がった。

「ど、どうしたのよ、愛音?」

「黒い影が……」

 短く呟く愛音の視線の先に水瀬は目を向けた。

 けれど、そこには親切な男性がいるだけで、怖がるようなものは何もない。

 苦笑いを浮かべて、男性が愛音を抱き上げようと近寄る。

 鋭い拒絶の悲鳴が上がった。

「い、いやっ! っ!」

「愛音、せっかく親切にしてくれてるのに──」

「水瀬っ、危ないっ!」

「……え?」

 急を告げる愛音の声と同時に、首筋辺りに羽虫むしが近づくような不快感を感じて、水瀬は思わずびくりと身を引いて手を突き出した。

 暗闇の中で、たぱたぱと──何かが鳴った。

 突き出した手のひらがひんやり冷たく、やがてそれは、じくじくと熱を持ち出した。

「いやああああああっ‼」

「なんだよ、避けるなよ」

 愛音の悲鳴と男性の苛立つような声が、どこか遠くで聞こえた気がした。

 水瀬は身に起こったがどういったことなのか理解できない様子で、呆然と自分の手のひらを見つめた。赤黒いものが地面に染みを作った。

「……これ、血? なんで……?」

 手首を伝う、ぬめりとした感触。

 視覚から得た情報に、徐々にいろいろな感覚が覚醒する。

 知覚、臭覚、痛覚、そしてそれが、総じて恐怖という感情に結び付く。

 水瀬は突然込み上げた恐怖に、息を詰まらせた。

「何? なんなのこれ? 痛い……痛いっ‼」

「水瀬、逃げてっ! 水瀬っ!」

「ひッ……⁉」

 顔を上げると男が光るナイフの刃に舌を這わせ、まるで値踏みをするような視線を絡み付けてくる。蟻の腹部をむしりとって面白がる子供のように、無邪気で残忍な笑顔を浮かべて……

「は…ははは……、やった……やってやった……。もう…引き返せないぞ? ふひ…ふひひ……。ふひひひひひひひひひひ」

 狂ったように、男が笑い声をあげる。

 そこから先は、よく覚えていない。

 力の入らない足を遮二無二しゃにむに奮い立たせ、荷物も友人も置き去りに──そんな状況も考えられず、ただこの場所ではないどこかに向けて、水瀬は足を動かしていた。




「くそっ、逃げ足の速い。ガキは体力が有り余ってんのかよ」

 自分の脇をすり抜けていった少女の後を追おうとしたが、追いつけないことに諦め、男は忌々し気に少女の去った暗闇を睨みつける。

 すぐに気を取り直したかのように、逃げ遅れたもう一人の獲物に、男は向き直った。

 がそこにはいた。

 路地裏よりも暗い闇が集まって、人の形をとった。愛音には、目の前のそれが、そう映っていた。

「あーあ、逃げちゃった。キミ、置いていかれちゃったよ?」

「い、いや……」

「あれぇ、つまんないなぁ。キミまで逃げちゃうの?」

 立ち上がると、もつれる足になんとか力を入れて駆けた。荒い息が口元から零れ、すぐに息苦しくなってくる。

 体調を崩して蹲る自分に水瀬が戸惑いを見せたとき、愛音は自分の境遇を嘆いた。悲しみが募るほど、心の奥底から黒いもやもやしたものが這い出してくるのを感じた。

 孤独、悲しみ、妬み、嫉み……羨望……。今まで我慢という蓋で押さえつけていたものが溢れ出てくるようで、愛音は怖くなった。

 顔を上げると、心配する友人の顔と、その黒いもやもやが形を成したようながいた。

「あっ……」

 足が絡まり、目の前の金網に身体ごとぶつかった。

 愛音の足が止まる。少し走っただけで、満足に動けない愛音には限界だった。

「そっちの道は、行き止まりなんだよねぇ」

 暗がりからゆっくりと、愉悦を含んだ声が近づいてくる。

 刃がぬらりとした輝きを放ちながら、目前まで迫った。

「ひっ……あ…あぁ……」

「怖い? あはははは。やっぱり怖いよね? そりゃ、そうだ」

「なんで、こんな……」

 震えた呟きが漏れる。

「なんで? なんで……。ああ、そうだ。なんでなんだろうなぁ……」

 恐怖に絞り出された愛音の言葉に男はふと首を捻ると、とたん、余裕を見せていたにやけた笑顔が消え、憎しみを湛えた怒りの形相へと表情を歪めた。

「ああ、そうだ。なんで僕がクビにならなきゃいけないんだっ⁉ 僕を切る前に、切らなきゃならない奴は他にもたくさんいただろう? 隣の席の坂上さかがみは勤務中に動画を見て仕事もしないし、井上いのうえの奴はいつも僕に作業を押し付けては手柄を独り占めする。佐倉さくらなんて病気だって噓をついて会社をさぼって男とデートしてたのだって僕は知ってる」

 男の口からは、次々と鬱積うっせきされた言葉がついて出る。目を剝き、唾を吐き散らせ、大声を上げながら怒鳴り散らし、そのたびに暗暗くらぐらとした闇のもやが、吸い寄せられるように男の身体を包んでいく。

「僕はずっと真面目にやってきた。仕事だって人一倍努力していたし、課せられた仕事に文句を言ったことだってない。問題だって起こさなかったし、嫌な作業でも我慢して続けてきた。……なのに、おかしいだろう? 理不尽だろう? なんでリストラの対象が、この僕なんだよ! どうしてさぼっていた連中が評価されて、僕がされないんだ⁉」

 男が吠える。

 ぜた感情は怨嗟に塗り固められ、愛音はてられたようにその場を動くことができない。

「ああ、世の中っていうのは、本当に理不尽なんだなぁ……」

 ぬたりと澱んだ眼が、愛音に向けられた。

「そう、世の中は理不尽なんだよ。だからキミがここで、なんの関わりもない僕に酷い目に合うのだって、世の中じゃ当たり前のことなんだ。いいじゃないか。そんな世の中なんだったら、たまには僕が理不尽を与える側になったってさ」

 男に言われるまでもなく、世界が理不尽なんだってことは、自分が一番分かっていた。

 自分の身体を恨むことも友達を羨むことも、それこそ星の数ほど繰り返してきた。形こそ違えど、世界の理不尽を嘆いているのは、愛音にしても同じだった。

 そう考えると、恐ろしいはずのこの状況も、これまで感じていた世界と、なんら変わらないことのように思えてくる。

 そんな愛音の僅かな心の機微を敏感に捉えたのか、男は再び怒りの顔を浮かべると、苛立ったように金切り声を上げた。

「なんだよ、その目は! 憐れんでるのか? ば、馬鹿にしてるのか?」

 憐れみ、というよりも諦めを含んだ惨めな自嘲だった。

 生きるということは、我慢をするということだ──それが、自分に染み付いたルール。

 決して前向きではない。けれど、そう思わなければ生きていくこともできない、そんな心の枷。

「くそっ、馬鹿にして、馬鹿にして、馬鹿にして馬鹿にして馬鹿にして……」

 男が刃を愛音の首筋に押し当てる。ナイフを持つ手はぷるぷると小刻みに震えていた。

 愛音は、ぎゅっと目を閉じた。

 けっして怖くないわけではない。ただそれ以上に、抗うことの無意味さを愛音は分かっていた。心の中で、自分をがんじがらめに絡めている鎖だった。

 逆らうことなんて、できはしない。

 けれどもし叶うなら、自分をそんな鎖から救い出してほしい。

 最後に思ったのは、あの日、夢うつつに見た『天使さま』の姿だった。

 男の腕に、ぐっと力がこもるのを感じた。


……

…………

……………………


 思っていた結末はいくら待っても訪れなかった。

 痛みも苦しみも感じない。静けさだけが辺りを覆った。

 愛音は閉じていた目を薄っすらと開けた。

 暗闇の中、真っ白に浮かび上がる人影を見た。


「……あん?」

 突然、目の前に現れた白い男に、狂気を宿した男は愛音を押さえつけているのも忘れて目を見張る。

 ゆっくりと近づいてくる足音。低い男の声が、静かに響いた。

「フルーフ、食事の時間だ」

 その手には、長身な男の手にも余るかのような大ぶりな刃。西洋の物語でよく見かける両刃の剣のようなものが握られていた。

 白い男は、ゆっくりと腕を振り上げ──

「は? アンタいったい、何する──」

「不愉快だ。消えろ」

 白刃はくじんが一閃した。

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