三百六羽 ☆ リュリュエル、恐怖!
「大人マッチョなエンジェルメタモルケモナ〜は疲れすぎるもな。
小さなボディのまま獣剣奥義を使えるようにいっぱい修行したもな!
ケモナがウイングソードをふるうたび、獣人さんが麻痺毒で倒れていきます!
フィスエルのぐでんぐでんな酔いどれ拳が炸裂するたび、なぜだか皆さん泥酔して昏倒しちゃってます!
「とても元お姫様とは思えません!」
「やかましいわ!
大体ねぇ……あんたはいっつもわたしに思わせぶりなことばっかり言ってねぇ!
ひっく!
なんなのよう!
わたし、わたし〜〜〜〜〜!!!」
「ふぃわ!? からみ酒です!」
「あれ? リュリュエルがふたりに見える?
金髪と銀髪?
ん〜? なんだっけ?
泥酔すると世界が変! ひっくぅ!」
アーヤちゃんもぐるぐるぱんちなどで、ほかの獣人さんたちも必死に交戦中!
ボクはというと!
獣人のお子ちゃまたちをエンジェルウイングで安全地帯と思われる場所にぱたぱたピストン移動しちゃってます!
「数が多すぎるもな!
とても守りきれないもな!
そのうえ、人族の軍隊がうしろに控えてるもな!」
「うぇ〜! 気持ち悪い!
やっぱりこの拳きらいよ!
ひっく!」
「うわあああ!」
「みのこ!?」
「アーヤや仲間ばっかり守ってないで、自分の身も守るくらいするもな!」
「なによ! 傷だらけじゃないの!」
「みのこやさしい……
あーやがやる!
がるるぅ……やみやみのこわこわ!」
「ふぃわ!?
アーヤちゃんから闇の奔流があふれてます!」
「ちょっと〜。まずいんじゃないの〜? ひっく!」
「魔王の卵が覚醒するもな!?」
「アーヤ! 俺ならだいじょうぶだ!
暴走なんてするなし!」
「あーやだいじょうぶ!
がううう!」
「ふぃわ!? アーヤちゃんから無数の闇の触手がすばやく伸びて、暴れる獣人さんやあわてふためく軍人さんたちにまとわりついていってます!」
暴れる獣人さんたち「ぐが!?」
「闇が!」
「怖い! 恐ろしい!」
「ぎゃあああ!」
あわてる軍人さんたち「なんだこれは!?」
「ひい! 暗い! 怖い!」
「心が張り裂けそうだ!?」
「これってわたしとマオくんのときと似てない!?
ひっく!
あのときは頭の中に憎しみや殺意が広がって苦しかったけど、なんか様子が違う!
恐怖に襲われてるみたい!?
うぃ〜」
「けも!?
みんな意識を失って倒れていくもな!」
軍隊と暴れる獣人さんの間を走って、隊列の端から端まで駆け抜けるアーヤちゃん!
無数の闇の触手がすべての敵に襲いかかって昏倒させてます!
「エンジェリックア〜〜〜イを使わなくてもわかります!
恐怖心を植えつけて増幅する強烈な精神攻撃です!
ん〜〜〜? ビビンバを倒したときのような斬り裂くような攻撃はしませんね?
なんだか完全には闇にのまれていないのかもしれません!」
「時間の問題じゃないの〜?
アーヤちゃん、まずくない〜?
ひっく!
……もう! 天酔拳はやめやめ!
みんなバタバタと倒れていくわ。
とりあえず、争いは終わりそうね」
「これが魔王の卵の力……本格的に覚醒したら一体どうなるもな」
「が、がう……がるる……
にくい……こわい……きらい……」
「アーヤ!? もういい! もういいんだ!」
「やっぱり暴走がはじまるの!?」
「ふぃわわわ!?
見てください!
倒れたはずの暴れる獣人さんや人族軍隊さんたちが闇をまとって戦いはじめちゃってます!」
にくい……こわい……きらい……
いたい……しね……
「みんな憎しみの言葉を吐きながら暴走してるわ!」
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