リュリュエル ☆ 爆誕の二十四

二百九十六羽 ☆ リュリュエル、魚肉!

「もな〜

行っちゃダメもな……

燃えてる……

ひとりはいやもな……

アニマは……

いやもにゃ……

もにゃもにゃ……くぅ〜」


「起・き・ろ・し! ケモナ〜!

起きない?

てことは?

チャンスだし?

ケモナ、かわいい〜〜〜し!

なんでこんなにかわいいし!

もふり放題だし!

す〜〜〜は〜〜〜!

うっひゃああああ!」


「もな〜〜〜?

んんん〜?

こそばい?

あん!

はう!?

なにしてるもな〜〜〜!?」


「やばし!?

えい!」


くるんとジャンプにどっすん!


「けも!?

ごふっ! げほほ!?

苦しいけも!

なにするけも!?」


「ケモナ、うなされてたし?

悪い夢なら起きた方がいいよな!」


「けも!?

くび! くびが苦しいけも!

はあはあはあ! はあ〜〜〜」


「起きたし〜!」


「起こすならもっとやさしく起こすもな!

なんでひざ落としニードロップからのはだか締めチョークスリーパーもな!?」


「だって組み格技の練習になるし?」

「寝てる人にやったらダメもな!?」


「アニマって誰のことだし?」

「……誰でもいいもな。

くんくん?

焼き魚の匂いがするもな〜。

おなかすいたもな〜」


「あはは! じゃあ、遅〜い朝ごはん食べるか?

昼ごはんとも言うし!

ちっさいやつだけど、そろそろ焼けるとこ!

外に行こう!」



「くんくん。いい匂いもな!

ちっさいくないけも! でっかいけも!」


「なに言ってんだよ?

エヴァーナル川の主にくらべりゃ全然小さいし!

あいつ、獲りたいよな〜!

あんなでっかい魚、食ってみたいし!」


「けも〜!

小さいミノコよりもずっとずっとでっかいもな!」


「……ミノコって名前!

女の子みたいでいやなんだよな!」


「いまさらもな?

じゃあ、ミーノもな」

「どっかにいそうだからやだ」

「ミノもな?」

「焼肉!? 食われそうでやだ」

「ノコはどうもな?」

「ノコギリクワガタ!?

どれも可愛くにしか聞こえない!

もうやだし〜!」


「やっぱりミノコでいいもな」

「別にいいけどさ!

どうせ、ほんとの名前は思い出せないし!

にいちゃんたら、どうして種族名を略して名前にするかな!?」


「獣族のみんなを助けた人もなね。

名前をつけてもらって、うれしいもな」

「む〜〜〜。

にいちゃんか……小さいころから俺たちを守ってくれて。

行き場のない俺たちを逃すために死んじゃったけどな……」


「残念だったもな。

にいちゃんにケモナも会ってみたかったもな

……ところで、すっごい気になってることがあるもな」


「うん。実は俺も気になってることがあるし」


「わふわふ♪ がうがう♪

 ぺろぺろ♪ ぺろぺろ♪

 がぶがぶ♪ ごっくん♪」


「俺が獲ってきたライオットザグレートピラニア、略してラザニアが見事に串に刺さったまま骨になってる!?」


「ミノコよりもちっさい体なのに、すっごい食欲もな」


「ああ!? 手についた肉をぺろぺろしてるし!

歯にはさまった肉を骨で歯磨きしてるし!?

その上、毛づくろいして丸まった!?

笑顔がなんて幸せそう!

俺の魚肉を返せ!」


「マイペースもな〜。

見た感じ暗黒フェンリルの獣人。

ミノコと同じ狼獣人もな。

でも……」


「え!? こいつが!?

黒い狼の耳にしっぽ……

俺はミルク色だけど、たしかにそうだし!

こいつもはぐれかな?

おい! 起きろよ!」


「ん〜……ふわあ……

わふむにゃ?」


「寝ぼけてるし!

ぺろぺろしてるし!

……かわいいな……

幸せそうに寝てるから、まあいっか」


「わふ〜♪」


ぼきぼき!

ぼっきん!


「なんだし!?」

「けも!?」


「いやっほぅ!

ほねほねピラニアさんのお口からどばっとバキバキ、ボク大登場!」

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