二百八十八羽 ☆ リュリュエル、感激!

「ふ〜〜〜〜〜〜!

見事に完成です!」


「うわ〜〜〜! 素敵な壁画!

ミーノ感激!」


「やったじゃないかい!

わたしのミーノ! 感動のぎゅ〜ぎゃふ!」

「今度は蹴るわよ!」

「もう蹴られてるうえに、殴られてるじゃないかい!」


「まさか解いてしまうとは!

なんてことしてくれたんじゃ!

手下ども! お前らもいっしょになってよろこんどるんじゃないわい!」


「七柱の神々が神器を手に世界を創造する様子が描かれてるわね?」

「それはいいけど、なにも起こらないじゃないかあああああい!?」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!

ガッコン! ガッコン! ガッコン! ガッコン!

ガッッッッッッッコン!


「うっわ〜おう!

床があっという間にスライドして大きな階段が出現していくのと同時に!

海水がすごい勢いで吸い込まれていきますよ!」


ゴボゴボゴボゴボゴボゴボゴボ!

ダッパアアア〜〜〜〜〜〜〜〜!


「ふぃわわわわわ!?」

「「「きゃああああああ!」」」




「ふ〜! 水流がおさまりましたね!

ふぃわ!? ここは……なんていう聖力にあふれた空間でしょう!」


「すごいわね! これが神域。

雰囲気も何もかも神様の神殿並みじゃない!

……あ! ミーノちゃんたちは!?

どっかつらくない!? 大丈夫!?」


「ミーノはなんともないよ!

元気いっぱい! かわいく海賊ポーズ!」


「逆になんで!? かわいくポーズ!?

制約があるか分からないけど、神族でもなくて、許可のない者が神域に入ると、なにかしらのペナルティがあるものよ!?」


「ほんとに!?

ミーノってもしかしてプリティかわいい美人女神様!?」

「だいぶ盛ったわね!?」


「へへ〜。

じゃあ……シーバは!?」


「ふむ……う、ううう!」


「バブルアーマーが割れちゃってます!

シーバ様の体が聖力で焼かれてとっても苦しんじゃってます!

ふわ! お身体から、なにやら黒いもやがあふれてますよ!」


「シーバ!? 息できないわよね!?

死んじゃう! 泡でなんとかして!」


「ミーノがやさしくて感激じゃないかい!

抱きしめてまさぐりたい!

でもねえ……こんなところ一秒だって、いたくないに決まってるじゃないかい!」


「ふぃわわわ!

シーバ様のお肌が半透明になっていきます!

まるであわあわです!

司令官な衣から、泡を感じるエロかわいい羽衣踊り子のようになってます!」


「泡よ! 我が身を守れ! なにものにも破れない堅牢な泡の衣となせ!

ふう……ずいぶん闇力をこめたってのに、この空間にいるのはきついじゃないかい?

つのを装着するじゃないかい」


「シーバ!? なんか怖いよ!?」


「禍々しく感じるその姿につの。

怪しいとは思っていたけど、悪魔だったのね?」


「シーバが悪魔!?」


「その通りじゃないかい。

わたしは泡。

海の泡は死のゆりかご。

シーバ・ブルキールとはわたしのことじゃないかい!

わたしのミーノ、ほんとのわたしに惚れ直したんじゃないかい!?」

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