二百八十五羽 ☆ リュリュエル、快適!

「大森林フォレバストで収穫した、地獄の極寒アイスプラントで作った南国パラソルなトロピカルジュースのおかげですね!

こんなこともあろうかとお二人にもご用意しちゃいました!」

(八十五羽を参照してください!)


「あんたのそれは予知能力か!

おかげで快適っていえば快適なくらいになったし、問題なく進めそうね?

それはともかく、熱水噴出孔にわんさか棲みついてる深海魔物を、熱心に観察してるゴーストがいるわよ?」


「へ? ゴースト?

みゃあああああああ!?」


「んんん? 聞き覚えのある海猫獣ウミネコのような悲鳴。

なんじゃ、わしのかわいいミーノがおるではないか」


「おじいちゃんのゴースト!?

うそ!? お、おじい!

おじいちゃみゃああああああああ!?」


「ありゃ、気絶しおった。

オバケ嫌いは変わっとらん。

いくらゴーストになっちまったからといって、わしのことをそこまで怖がらんでもよかろうに」


「いつの間にか集まってきた大量の荒くれ船乗りゴーストのせいだと思うけど?」


「ありゃ、なんじゃ手下どもか。

久しぶりのミーノに会って、怖い顔が気持ち悪いくらいに笑顔になっとる」


「大嵐で難破して壊滅したという大海賊団の船長さんに船乗りさんですね!」


「大嵐? そうじゃったかのう?

わしゃ、ミジウノ・ハシャウ。

一応、ミーノのゴーストじじいじゃよ。

死んだせいかあれこれ思い出せんし、やり残しでもあるのか、天に召されなくての?」


「ふ〜ん……未練がましいねえ?

ミジウノのじいさん、久しぶりじゃないかい」


「なんじゃ、王立海軍艦隊司令官のシーバまでおるんかい。

あいかわらずデカいが美人に変わりはないのう。

? なんだか大事なことが思い出せんような……

まだらぼけがいかんわい」


「もうろくちびだからしょうがないじゃないかい!

デカくて悪かったね!

じいさんにほめられてもうれしかないよ!

そうだよ、じいさん!

もう死んでるんだし、宝のありかを教えてくれてもいいんじゃないかい!」


「おじいちゃんの秘宝!

ミーノにも教えて!

おじいちゃんて、ミーノのおじいちゃんなんだよね!?

てことは、この船乗りゴーストたちは海賊の人たちってこと!?

……みゃああああああ!?」


「なんじゃ起き抜けにミーノまで。

いちいち気絶するんじゃないわ!

わしの秘宝って……

ほれ、起きろ。

ミーノ、ちょっと耳を貸せ。

もしかしてお前……わしのこともなんも覚えとらんのか?(ひそひそ)」


「え? うん、記憶喪失だってシーバに言われたよ?

おじいちゃんのことや宝のことはシーバから教えてもらったの(ひそひそ)」


「それならいいんじゃ……

封印されたままということじゃな?(ぼそり)

おいシーバ、まだ海の秘宝を狙っとるんか?

あれは、別にわしのじゃないし。

世界をどうにかしちまうような危険な代物じゃから、あきらめろと前にも言うたろ?

そんなもんのありかなんぞ、わしゃ知らん!」

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