三百二十羽 ☆ リュリュエル、新調!
作戦会議の合間に!
収録スタジオで歌を歌ったり、振り付けしたり!
女の子みんなでわちゃわちゃ遊んじゃってます!
「お前ら、だいぶ歌えるな。
しかしまあ、もうすぐ死ぬかもしれないってのに楽しそうなこった」
「「「「「「楽しんだもん勝ち(です)(さ)(じゃ)(よ)(ですぅ)!」」」」」」
「それで? 正面突破案で決定でいいのよね?」
「はい。この図を見てください。
異世界転移するために亜空間へ突入する必要がありますが、戦艦の状況を聞いた限り、かなり高い上空まで上昇しなければなりません。
わたしとマシニエルにスラフィムちゃんとで上空までの経路を模索したんですが、空も陸も監視体制が厳しくて確実に発見されますし、わたしたちの戦力だけでは撃墜されると結論づけました。
天軍の戦力は把握しきれていませんが、結局、陽動作戦から隙をついての総力戦による正面突破だけが唯一の方法です」
「ふ〜ん。ユキちゃんて、小さいのにずいぶん賢いし、勇気もあるわね?」
「スラフィムちゃんもびっくりだったさ!」
「カリスマ小学生アイドルですから!
それにひろ兄ぃに再会するためです!」
「ひろ兄ぃ?」
「え〜と、こっちではマオ・ウォタースゾって呼ばれてるんですよね」
「へ? マオくん!? なんで!?
あ! トラックから助けたお隣の女の子ってユキちゃん!
そういえばマオくん、そんなこと言ってたわね!」
「ひろ兄ぃのこと知ってるんですか!?」
「首が苦しい!
知ってる! 知ってるけどごめんね?
どこにいるかは分からないの」
「そうですか……残念です」
「おい! なにくっちゃべってる!
未来のアイドルのために俺も協力してやるんだ!
早くしろ!」
「イオスさん、突然現れたわたしたちのためにありがとうございます。
まさか、事務所の皆さんが反神族として活動するレジスタンスのメンバーとは思いませんでした」
「この世界はしばらく前からおかしくてな!
どういうわけか、狂信的なやつらが増えちまってよ。俺たちゃ戦争をしねぇために、歌で戦争してんのさ!
ほんとは歌だけでみんなの意識を変えられたらいいんだがよ……ま、そんなのは理想だわな。
そっちはまあどうでもいい!
俺のレーベルで必ずデビューする約束だからな!
ああ、いけねぇ。
写真、現像できたからお前らにも渡しとく。
デヴィとナユには渡しといた。
いい写真だろ?」
「なによこれ……わたし、こんな顔してない!」
「へ! ツンデレ、自分の胸にでも聞くんだな!
俺もメンバーも魔導エアロバイクで援護する! ほら! 行くぞ!」
「はい! シロちゃん、妄想力全開でいくよ!」
……イエスマスター 新調したリボンな制服型トレーススーツが御身に至高
「ユキちゃんの希望で微エロは押さえ気味だけど、とってもかわいいさ!
この国には防護性能にいい素材がいっぱいあってよかったさ!」
「マシニエル、ありがとうございます!
それじゃあ……
起き抜けパジャマであわあわ歯みがきのお兄ちゃん……
ズボンが脱げかけて下着が半分丸見えなお兄ちゃん!
ついでにシャツがはだけて肩甲骨が悩ましいお兄ちゃん!」
……マスター 聖なる魂力および性なる妄想力MAXです
「どういう妄想!?
マオくんで妄想してるの!?
マオくん、なんかかわいそう!」
「かわいそうじゃないもん!
わたしの大好きなお兄ちゃんはそれでいいの!
素直にリュリュエルのことが好きって言えないフィスエルこそ、鏡の前でいじいじしてかわいそう!」
「ひゃわ!? なんで知ってるの!?」
「トイレのあと、ユキちゃんに触ったからさ!」
「わたしは触れたものみんな、分かっちゃうんです!
だから秘密にしたってむだなんだから!
むだむだむだよ!」
「どういうこと!?
さっきまで清純清楚な感じでおしとやかだったのに、なんか急に開けっぴろげでじゃじゃ馬感!」
……マスターのお心は常にロックされている状態でしたが、秘密や隠し事のできない体質となっております
「シロちゃん、それってどういうこと!?」
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