二百七十八羽 ☆ リュリュエル、撃退!
「超超超巨大なせ〜まちゃんが、超超超巨大天使人形すべてを一撃で真っ二つに爆発ドッカーン!」
「なんだと!? まさか全機が一撃!?
なんという巨大剣の破壊力!
とても信じられん!」
「すべてを瞬殺ですわ!
マオ様、かっこいいですわ!」
「はい! お約束の!
痛、痛たたたたたたたた!?
骨が、筋肉が、脳みそが!?
早く治して! 死んじゃうよ!」
「マオ様!?」
「「てふてふぱうだ〜」」
「「エンジェルキュア〜!」」
「痛い! まだすごく痛いよ!?
ほんとに死にそうなんだけど!?」
……マオ様!
キラキラキラリ〜〜〜ン!
せ〜まちゃんのオーブが鮮やかなエメラルドに光り輝いて!
おっきいせ〜まちゃんがシュルシュルっとあっという間に小さくなりながら!
葉っぱとつるがマオ様にからみついて緑色の人型ドライアドモードに大変身!
「スキル<
「すっきり!
全部治った! シャオ! 無事でよかった!」
「マ、マオ様! そんないきなり抱きつかれてしまいますと!
くわっ!?
ソードモードにコンバート!
マオ〜♡」
「痛たたたたた!?」
「スキル<ダブルに愛する大合体 真実の愛は表裏一体>が発動ですね!
黒と緑のコンストラストがまぶしいウルトラロングヘア!
全身、刃だらけの黒く美しいお姿に抱きしめられて傷だらけです!」
「せ〜まちゃん! ちょっと離れて!?」
「やだ〜♡」
「お願い、死んじゃうよ!?」
「ちぇ、しょうがないな〜」
「「てふてふぱうだ〜」」
「さわやか!」
「巨大すぎると攻撃のいい的になるのはよくわかった。
高い攻撃性能を維持しながらの小型化を検討するしかあるまい。
計画中の開戦に間に合うようにしなければならないが技術的にどうなのか……
いや今はいい!
天使たち! 魔王の器を捕獲せよ!」
水や雷に鉄な攻撃など遠距離攻撃な聖技の数々!
ソードモードの白黒二刀流せ〜まちゃんの剣戟!
マオ様の踊るような拳舞!
フィスエルの聖星天崩拳!
アイ様のレベルダブルMAXな砂魔法!
ボクの完全攻撃耐性な身代わり防御!
てふてふちゃんのスキル<果てない食欲 あふれだす無限てふてふぱうだ〜>!
「あんたたち前とおんなじメンバーみたいだけど、ほとんど一瞬で終わったわね?
聖技の威力はすごくなってたけど、それ以外はダメダメ、前よりすっごく弱くなってない?
そのくせ逃げ足だけは早いから捕まえらんないし」
「おのれ! 攻撃力を重視するあまり、実戦ではここまで性能が劣ってしまうのか!?
なんという計算外!」
「やる前から気づきなさいよ!」
「致し方あるまい! 撤退だ!
善の天使グドネエル、特級の名にかけて貴様らを始末することを誓おう!
ヘブンズゲート!」
ジジジジジジジジジジジジジジ!
次元の亀裂に飛び込む天使たち!
「あいつ、特級になってたのね。
逃げ足だけは早いやつ!」
「ですが、撃退いたしましたわ!
魔王マオ様! お見事でございました!」
「がう!」
「アイちゃん、やったね!
うわ!?」
「マオ様? どうされました?」
「……アイちゃん、その……それ」
「わたくしの聖域がつるつるぺったんこ!?
母性が!? 誇りが!? がび〜ん!」
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