二百七十五羽 ☆ リュリュエル、捕獲!
「別にいいじゃない無駄に大きいよりは。
駄肉女神様よりよっぽど大きいんだし」
「女神様より大きいのですか!?
わたくしなんだか誇らしいですわ!」
「わふ♡」
「ほめたわけじゃないけど?」
「せ〜まちゃんは黒い光を斬りに行っちゃったし、てふてふたちも食べ続けてるし、俺たちはもう少しここで待ってようか?」
ジジジジジジジジジジジジジジジジジジジジ!
突如響く、次元の歪みによる異音!
「ふぃわ!? とっても大きな次元の裂け目から超超超巨大天使人形が何体も姿を現しはじめました!
「なによあれ!? 天使の形を模した人形!?
超超超巨大天使人形ってなに!?
リュリュエル、なにか知ってるの!?」
「うわ〜! でっかいなあれ!
でっかすぎて太陽が隠れて暗いぞ!
どんだけ!?」
「見てくださいまし! 神の使徒もいます!
なにか指示を出してますわよ!」
「わふふ?」
「魔王の卵および魔のゆりかごの発生を感知した現場はここだ!
徹底的に探せ!
見つけしだい捕獲せよ!
捕獲困難な場合、討伐、破壊もやむを得ない!
計画遂行に邪魔な要因は排除を許可する!
今回は試作型エンジェルオートマタおよび、我ら天使のバイオボディも実戦投入による試験を兼ねている!
心してかかれ! 作戦開始!」
数人の天使が散開して上空を飛び回っています!
「がうぅぅぅぅ!」
「アーヤちゃんがアイ様のお胸に包まれてとっても警戒してます!」
「あいつは……カナリコーダイ国でおかしなことを言ってた天使!
たしか……善の天使グドネエル3級よ!」
「あれが!? 先代魔王様を暗殺して、我が国を滅ぼし、民を流浪へと追いやった神の使徒!
絶対に許せません!」
「がう?」
「アイちゃん待って! 杖を構えてどうするつもり!?」
アーヤちゃんがお胸にぶら下がったまま!
それなりお胸をふりふり♪
構築される幾何学魔法陣!
「問答無用!
我は要 穿いて穿て 螺旋の砂穿孔
サンドスパイラルニードル!」
アイ様の目前から砂が生成されて、巨大なドリルが大回転しながら!
グドネエルめがけて発射されます!
「なんだと!? ぐあああああ!?」
グドネエルのおなかを貫く砂のドリル!
「致命傷ですわ! 極悪天使め!
先代魔王様!
我が故郷と、四将軍や死んだものたちの仇を討ちましたわ!」
「わうわう!」
「砂が散らばっていく!
ボディに穴が……貴様ら何者だ!
いや待て! その胸、カナリコーダイの無駄に無駄乳宰相ではないか。
それに、くすぐりの拷問という屈辱を味わされた暴力天使!
貴様ら滅びたのではなかったのか!?
しかし、なぜこの時代に!?」
「無駄に無駄乳宰相!? がび〜ん!」
「がる〜ん!」
「暴力ってなによ! くすぐりは穏便でしょ!」
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