百九十二羽 ☆ リュリュエル、絶望!

雪鬼たち「なんだい!?」

「敵襲かい!?」

「あそこに浮いてるのは誰だい!?」

「堕天使様!?」


白いワンピースを黒へと染めておきましょう。


「聞きなさい!

ワタシは暗き深淵! 絶望の闇を司どる魔の使い!

闇天使リュエル!」


雪鬼「魔!?」

「魔神様かい!?」

「闇天使って!?」

「それなら味方じゃないかい!? なんでこんなことを!?」


チビット族たち「なんだって!?」

「それじゃあ俺たちは!?」

「だまされてたのか!?」


「魔神なんて関係ないわ! ワタシはここが気に入らない!

すべて! 破壊する!

チビット族よ! あなたたちにスキルを授けたわ! 存分に暴れなさい!

スキル名は!

常時発動オーバースキル<伝播するほど強くなる連帯感 一族と繋がり合うほど連なる愛の隆盛>!!!

ちょっと長いわね?」


うおおおおおおおお!!! っと雄叫びあげて!

つるはし、槌、スコップ、ハンマーを手に!

中には魔法を使うチビット族さんも!

雪鬼さんたちは、氷魔法を駆使!

氷のつぶてにつらら! 氷の剣に槍!

螺旋状の足場で繰り広げられる戦闘!


「チビット族の皆さん、次から次に伝播して連鎖して、なんだか強くなってたくましいです!」


「闇天使だって? 聞いたこともねぇ!

気持ちよく氷のベッドで寝てたら、ずいぶん好き勝手してくれるじゃねぇか!」


「突然、どちらさまです?」

「俺は氷! ヒョウ・ケツデス!

ここを任されている悪魔だ!」


「おしりさんですね!

ほとんど裸なクールビズスーツにネクタイ!

クイっとおしりがかっこいい!」


「おしりさんじゃねぇ!

かっこいいって、どこに注目してやがる!?

俺が気にしてること言いやがったな!

名前をバカにしちゃいけねぇって教わったろ!?

母ちゃんに言いつけてやるぞ!」


「……お母様ですか?

どうでもいいで〜す!

ケツさんでいかがです?」


「ぶはっ! 俺っていじめられてる!?

ケツじゃねぇ! ヒョウだ!

かっこいい方で呼んでくれないと泣いちゃうよ!?」


「悪魔なのに、それってどうなんです?」


「悪魔差別! 悪魔だって傷つくよ!?

我が手に来れ! 地獄の業火も凍てつく! 氷結のデスサイズ!」


両手に現れたのは氷を感じる大きな鎌!


「ふぃわ!?

しっかり回避! さらさらロングなシルバーブロンドヘアーが数本斬られちゃいました!

急に危ないですよ!」


「こんだけ、めちゃくちゃにしてくれて何言ってやがる!

落とし前つけやがれ!」


「落とし前です?

それじゃあエンジェ〜〜〜ルバッグ!

ポイっと!」

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