二百五十三羽 ☆ リュリュエル、巨人!
「ええい! しつこい!
やつらどこまでも追いかけてくるぞ!」
「きのこな皆さん! 思いもかけず足が速いです!
行く先々できのこさんが増えちゃってます!」
胃から十二指腸まで、猛スピード!
くねくね腸を上がって下がってヘアピン、急カーブ!
行き止まりな肛門でキキっと急ブレーキ、180度Uターン!
「くんくん、なんだか臭いですね!」
「鼻づまりでわからないちゃ〜、ずぴっとふひん!」
「ふぃわ!? お宝発見です!
キラキラ輝いて聖力に満ち満ちたアホ様のアダマス龍涎香!!!」
「「マジですか!? アロマなお宝! ほしいです!!!」」
「しっかりエンジェルバッグにゲットです!
道中、食材もゲットしたいところです!」
「「あとで分けてください!」」
「それどころじゃないはずだが!?」
腸から胃に戻ろとしたら、うっかり迷路な迷子!
「あれれ? 何やら不思議な感じがしちゃいますよ?
どっくんどっくん?」
いつの間にやら肝臓から血管の流れに乗って、ちょっと楽ちん!
迷路な肺の中でまたまた迷子で心臓まで移動!
「「「体がきのこだらけです!」」」
「胞子をいっぱい浴びたっちゃ!」
「メーコと同じちゃ〜! ふひん!」
「双子女子にも生えてます! とっても立派にそびえてますね!」
「「どこに!? ここ!? きゃあ!?」」
「ふ! 俺には及ばんな!
だが、顔にまで生えるな! 邪魔だ!
きのこが重くてスピードが落ちる!
一度止まってきのこを落とすぞ!」
「でしたら! 皆さんのごん太いやん♡なきのこも収穫しちゃいましょう!」
「「「ごん太いやんってなに!?」」」
「「栄養たっぷりきのこっちゃ♪」」
「ふぃわわわわわ!?
あれを見てください!」
「なんだと!? なんだあれは!?
右心室の壁の向こうから、大きな顔を突き出しているぞ!?
漆黒なきのこの巨人か!?」
エェリィ〜〜〜ン!
「咆哮がそこはかないです!」
「「すっごい大きいエリンギなきのこが胞子をまきながら壁を越えてきました!」」
「あれは、最大きのこパワーで免疫力を上げる仲間っちゃ!」
「巨人きのこ免疫キラーモンスター、略してキンキンちゃんちゃ〜よ!
ふひひ!」
「ティーチエル先生の教えによると、きのこさんの栄養には、病気を抑制して免疫の力を増加する効果があるそうですからね!
バイキンをやっつけるために、キラーな免疫機能ががんばっちゃおうとしてるんですね!
ふぃわ!?
ボクたち、バイキンですか!?」
「さっきからそう言っている!
主にでたらめ天使がターゲットだと思うが!?」
「前門のキンキンちゃん! 後門のマイコニドさんたち!
逃げ場がありません!」
「ええい! 倒すわけにもいかんし、どうする!?」
「「あはは〜! もう排除されるしかないです!」」
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