二百四十九羽 ☆ リュリュエル、交際!
「ところで、ここはもしかしてアホ様の胃の中ですか?
体内とは思えないような空間です!
とっても、ふかふか菌なおうちがいっぱい!
かわいらしいマイコニドさんたちのキュートなお住まいですね!
きのこなカラフルランプにきのこな樹木や畑がメルヘンで広大な空間!
とってもよっぽど巨大なお体をしてるからこそ!
アホ様というくらいですから、皆さんは眷属か何かですか?」
「ふひ、そうちゃ〜。
アホ様に生み出してもらったあちしたちが〜〜〜、体内をメンテナンスしてるちゃ〜よ♪」
「この世界の一柱である神獣様をお守りするのがオレんたちの聖なる仕事っちゃ!」
「きのこなとことこ歩き方がかわいいです!
ですが、きのこな皆さん、おめめがどんより。
胃壁にかみついてチューチューしたり、毒っぽそうな胞子をまいてませんか?」
「そうっちゃ。オレんとメーコ以外、みんなおかしくなったっちゃ!」
「なんで〜そうなったちゃ〜か〜。わかんないちゃ〜、ふひひ」
「どうやら、地道に探すしかないですね!」
「ふ! 貴様でもすぐにはわからんか!
俺とて、手がかりほどにも分かってはいないがな!
我が友! いや、強敵と書いてライバル!」
「ふわ! この声と漆黒の闇の翼は!
ボクのお友だちの……ん〜〜〜」
「忘れるな! もう何度目だと思ってる!?
たまには一言で答えてほしい!
フォーリンエンジェルのヤミエルだ!
ヤ・ミ・エ・ル!」
「ああ〜! ぽんと手を叩いて! ヤミエルですね!
お久しぶりです!
そうですね!
お友だちですから忘れたふりしなくてもいいですね!」
「ぶふ!? 忘れたふり!?
貴様! もしや、俺をあおって、精神をさかなでするために!?
すべて計算ずくか!?」
「だって、ヤミエルの反応がおもしろくてかわいいんですよ?」
「んな!? 俺がかわいいだと!?
いや、それは! ちょっと待て!
貴様、もしや、俺のことが!?
この俺の、む、胸が苦しいだと!
いやまだ早い!
清き交際にはしかるべき手順を踏んでだな!?」
「ん〜! やっぱりヤミエルは素直です!
お顔も真っ赤でかわいいですね!」
「かわ!? じゃ、じゃかましいわ!
漆黒の翼だ! かわいいじゃなくてかっこいいと言え!」
「はい! もちろん漆黒な闇の翼、ヤミエルはかっこいいですよ!」
「ぐっはあ!?」
「あれれ〜? お顔真っ赤で気絶しちゃいました?
もしかしてラブエル属性です?
ヤミエル、起きてください!」
「ぶふ!? 顔が近い!
すまんが動悸が激しい。俺、帰ってもいいか?」
「ふぃわ!? 帰っちゃダメですよ!?
何か知ってるんですよね!?」
「ふひゃ〜! 男の子同士でいちゃいちゃ! ふひん!」
「オレんたち、何を見せられてるっちゃ!?」
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