二百四十三羽 ☆ リュリュエル、不完全!

「そんなことより、テンテンがテンウェポンを振り回しながら襲ってきちゃいますよ!

このままじゃ、皆さん餌食です!」


「シーバ! 出番よ!」

「デートの約束は?」

「きっとする!」

「ほんとに?」

「たぶん!」

「え〜!?」


「そのやりとりもうやめてぇ!

俺、逃げるよぉ!?」

「きゅう!」


「しょうがないじゃないかい!

スキル<泡であわあわ したい させたい バブルにはじける泡泡天獄>!」


「泡がテンテンを包み込んでいきます!

これで攻撃されることはありませんよ!」


「やるわね、シーバ!」

「わたしのミーノがほめてくれてるじゃないかい!

あれ? ……あわあわが……なんかやばくないかい!?」


「ふぃわ! さっきと同じようにたくさんのテンテンバブルが弾きあって!

神殿の中が、まるでピンボールなはちゃめちゃ状態!

ふぃわわわわわ!?

テンテンバブルが不規則ポヨンポヨンと迫ってきますぅ〜〜〜!!!」


「このままじゃ、押しつぶされちゃうよ!」


「もう一度、スキルを使うしかないじゃないかい!

<泡であわあわ したい させたい ……なんだっけ>!?」


「ふぃわ!? スキル名が不完全です!

ですが、あわあわでボクたちを包んでくれました!

ふぇわわわわわわわわ!?

ピンボールなバブルボールが増えて!

ポヨポヨポヨンと弾きあって、目が回りますぅ〜〜〜!」


みんな「ぎゃあああああああ!!!」


「俺、もう吐きそおぉ〜〜!」

「ミーノもキラキラしそう!」

「きゅ〜〜〜!」

「こんなスキルいらないんじゃないかい!?」


パチン!


「きゃっ!? ミーノの泡が弾けて破れた!

い、息が!? 苦しい!!!」

「きゅう!?」


「わたしのミーノが死んじゃうんじゃないかい!?」

「俺の未来の彼女ぉ〜〜〜!」


「息が! 息が!

……………ぷっは〜〜〜!!!

息ができる! でもなんで!?

みゃあああああああああ!!!」

「きゅわ〜!」


「ミーノ船長、生きてます!

ですが、いつの間にやら大勢の幽霊に囲まれて、またもや気絶!

なんだか身振り手振りでおもしろ表情。何かを伝えようとジェスチャーしているご様子。

この船乗り幽霊さんたちはなんでしょう!?」


「これまたぺろぺろのチャンスじゃないかい!

あわあわバブルは解除した方がいいんじゃないかい!?」


「ぺろぺろはいや! って、気付け薬か!?

もしかして、ミーノってマーメイドな海賊!?

幽霊、あっちいって!

こんなにいっぱいなんなのよ〜〜〜!

あ……テンテンバブルがこっち来る!」


「ふぃわ!?

幽霊さんたちが縦に横に並んで、ゴーストウォール!

まるでミーノ様を守るようですが、あっさりすり抜けちゃってます!」


「わたしのミーノがつぶされる!」

「わたしのじゃない!」

「言ってる場合じゃないよぉ!?」


「くるくる!

 ぐるぐる!

ふぃわわわわわ!

おめめを回しながらエンジェ〜〜〜ルギフト!

ミーノ船長!

スキルをどうぞ〜〜〜ぐるぐる〜〜〜!」

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