二百一羽 ☆ リュリュエル、涙!

「エンジェ〜〜〜ルバッグ!

壊滅した村を復興できるように、天宙世界樹の枝を加工した木材をご用意しました!

確保しておいた虹彩輝銀、シルバタイトもあります!

食材もどどんと大放出!

皆さんのあれこれにお役立てちゃってください!」


次々、おなかの音が鳴るチビット族の皆さん!


「皆さん、おなかぺこぺこですね!

それでは!

エンジェル3分クッキング〜〜〜!

マグマでこんがりレアなヒレカツさんの厚切りドラゴンステーキと、サクサク衣に揚げた贅沢ドラゴンカツレツです!

エンジェル印のマヨネーズソース添えで召し上がれ!」


「リュリュエルすごい!

あっという間にこんなにお料理がいっぱい!」


みんな「いただきま〜〜〜す!」

「おいし……ぶは!?」

「うまい……ごふ!?」


「何これ!? ヒレカツの中になんか入ってるよ! リュリュエル!?」

「はい! 皆さんの重しになっていた憎っくき足かせを刻んで隠し味にしちゃいました!

しっかり食べて復讐です!」


「うわ~~~〜~」

「めしまず~〜?」

「復讐〜〜〜〜?」

「おしりくない!」

「リュエルお姉ちゃんのホワイトシチューはとってもおいしかったよ!?」

「あれれ〜〜〜?」



「それじゃあ、皆さんバイバイです!」

「待って、リュリュエル! リュエルお姉ちゃんには会えないの!?」


「ん〜〜〜? 怖がらせたくないみたいです?」

「そんな! 怖くないよ!」

「「「「怖くない!」」」」


「わたし、アンたちの母です! 子どもたちをありがとうございます!」


「リュエル? いいんです?

…………

お母様……子どもたちを大事に……

アン様、皆さん、ありがとう……

バイバイです……」


羽と輪っかの色は変わらないままに最後の言葉。


「リュエルお姉ちゃん! また遊んでね!」

「「「遊んで!!!」」」

「おしり〜〜〜〜!!!」


「おしり〜って、どういうお別れ!?

行っちゃった……ほんとにありがとう……リュエルお姉ちゃん!

ううん、リュリュエル!」




「……ダークネスエンジェル」


上空でアン様たちを見下ろす黒いワタシ。


「ダークネス……エンジェルブレイン……ウォッシュ……

アン様……皆さん……ごめんなさい……

ワタシのことは……みんな忘れて。

リュリュ、ごめんね……

………………

ボクに交代……涙がほおをつたってます。

大丈夫です。ボクはわかってますよ?

ところで、前から思っていたんですが、白いときも黒いときもなんでボクと同じ話し方にするんです?

(…………)

リュエル?

(それは……リュリュの姿なのに話し方を変えたら変だし。もちろんワタシのことは秘密だからだけど……)

だけど?

(……はっちゃけられるから……)

ふわ! リュエルが真っ赤っかですぅ〜!

(もう! いいの! それに恥ずかしいんだもの!)

そういえば、フィスエルはラブエルを見つけることができたんでしょうか?

ん〜〜〜? なんだか、あっちの亜空間に愛を感じるような?

(愛を感じるってどういうこと? ねえ、リュリュ。あなた一度だけ神バッジなしで……駄肉女神の言ってたこと覚えてる?)

さあ? ボク、知っりませ〜〜〜ん!」



☆☆☆次回新章!☆☆☆

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