百八十九羽 ☆ リュリュエル、添い寝!
「うるさいね! 耳元で大声出すんじゃないよ!」
「つらら落とし」
「ぎゃん!!! ふぇ〜ん!」
落ちるつららがおしりを叩く
「痛い目にあいたくなかったら静かにおし!
まあどうせ、体のすみずみまで刻みに刻んで少しずつ、たっぷり楽しみながらいただいちまうわけだけどさ!」
「ひっ!」
「怖いのかい?」
「「ひゃ〜はっはっはっはっは!」」
「皆さん、外に出ないでほしかったんですが……
右腕に宿りし、隠された地獄の業火」
「ぎゃああああああ!!!」
雪鬼のごく一部を燃やす炎
「うわっ!」
「お姉ちゃん!?」
「「「ひっ!?」」」
「みんな〜〜〜〜!」
雪に落ちたサンクが駆け戻る
「堕天使様!? 娘に何をするんだい!?」
「お姉ちゃんが堕天使!? そんな……」
「……お母様…………娘は大事なんです?
ワタシのお母様は……いえ、いまさらですね。
ところで刻むって言いました? お二人とも刻まれたことあるんです?」
「ひ! そんなことあるわけないさね!」
「なんで痛いことするんです?
そんなことされたら心が痛いんですよ?」
「いずれはどうせ死ぬんだ!」
「楽しい思いをさせていただいちまうんだからいいんだよ!」
「右腕に宿りし、隠された地獄の業火」
「ぎゃっ!」
凝縮した炎が燃えて、もう一人の右手のひらに小さな穴をあける
「地獄の業火……」
耳、しり、ほお、しり、肩、しり、腕、しり、脚、しり、しり、しり
二人のあちこちを順に小さく肉を燃やしつくす、
どれもこれも小さな傷
悲鳴をあげて、どさりと座り込み母娘
「しりが多くないかい!?」
「許してちょうだいよ! 堕天使様!」
「ワタシは堕ちてないわ……最初から……闇」
「お姉ちゃん!」
「アン様……皆さんを連れてお家に入ってください」
「お姉ちゃん? 何するの?
だめだよ、そんなことしちゃ! リュエルお姉ちゃん!」
「地獄の業火……」
「ぎゃっ!」
「行ってください」
「でも!」
「お願いです」
「……うん」
「そうですね。いずれはどうせ死んじゃいますもんね?
痛い思いをするくらいなら死んじゃったほうがいいですよね?
その傷…… 一度、治してあげますよ?
ダークネスエンジェルキュア〜〜〜!」
「傷が!?」
「治ってる!?」
「ねえ? もうひとつ聞くわ?
死んだほうが幸せ。なんて思うことすら、幸せと思うくらいの仕打ちを受けたことはある?」
「なんだいその目は!? 」
「「ひ、ひい!」」
「あたしらショタ好きでなにが悪いんだい!?」
「…………はい? いまなんて言いました?」
「「子ども好き!!!」」
「……なにをするんです?」
「添い寝?」
「それだけですか?」
「おいしく楽しくいただいちまう?」
「ダメダメです!!!」
「お姉ちゃん! あいつらは!?」
「アン様…………サンク様、傷を見せてくださいね」
「ひゃっ!!!」
「あの、その!」
「こ、怖いよ!」
「……怖くて……ごめんなさい。
ダークネスエンジェルキュア〜〜〜!」
「おしりが痛くない!」
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