リュリュエル ☆ 爆誕の十七
百八十五羽 ☆ リュリュエル、目覚め!
「さぶ〜い!!!」
「寒いね〜!!!」
「薪、ないよ〜〜」
「おなかすいたぁ」
「丘も山も一面雪景色に空は真っ白!
珍しく吹雪いてないのに、お日様見えないね。
あれ? ……なんか落ちてくる?
………………みんなよけて!!!」
ヒュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
ドッゴ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!
「うわわわわわわ!!!」
「なんかが落ちた!!!」
「雪にめり込んでる!!」
「パンツまる見え!!!」
「引っ張り出して!!!」
「せ〜〜〜〜〜の!!!」
「抜けな〜〜〜い!!!」
「羽が黒くなってくよ!」
「パンツがすぽん!!!」
「? 何だろ、こんなとこにマーク?
……女の子だ!
黒い羽……もしかして……
でも……あったかい! 生きてる!
おうちに連れてこう!」
パチパチ
暖炉にくべられた家具の木片がはぜる
「起きないね〜?」
「目開けてみる?」
「目覚めのチュ?」
「おしりにチュ?」
「おしり!? ほっぺとかおでこだよね!?
目覚めのキス? そんなので起きるのかな〜?」
「「「「チュ!」」」」
「う、ううん。う〜〜〜ん……ここはどこ? ワタシは……?
え? なんでワタシが!?
リュリュ! リュリュ! リュリュ!?
(返事がない!? 亜空間から弾き飛ばされたショックで? あの二人は大丈夫かしら?)」
「起きた!!!」
「目覚めた!!」
「チュ〜だね!」
「おしりだ!!」
「おしりにしたの!?
おはようございます!!!」
「お、おはよう……ございます。
あなたたちは……皆さんは小人族さんですか?」
「そうだよ〜!」
「あたり〜〜!」
「かわいい〜!」
「おパンツ〜!」
「アンたちはチビット族の五人姉弟だよ!!!」
「おパンツ? なんのこと?
ふふ。かわいいチビっとな星型のツノと、まん丸お耳が特徴的な皆さん。
小さくてかわいいです!
皆さんがワタシの面倒をみてくれたんです?
すっかりお世話になってしまったようですね?」
「そうだよ〜〜〜!」
「リュリュって誰?」
「名前はなあに〜?」
「羽と輪が黒い〜!」
「あ、あの……黒いけど堕天使様?」
「ワタシはリュリュエ……
(……今のワタシはダークネス……だったら……神バッジはしまっておかないと)
いえ、ワタシは堕天使ではありません」
「ほんと! よかった! お名前は?」
「リュエルと呼んでください。
リュリュはワタシの大事な弟です。
はぐれちゃったみたいですね」
「そうなんだ……どこか痛かったりしない? おなか空いてない?」
「助けてくれてありがとうございまっす!
どこも痛くないで〜〜〜す!
おなかは……」
ぐぅ
(……顔が熱いわ)
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