百八十一羽 ☆ リュリュエル、涙目!
「逃すわけないじゃん!
おとなしくエンジェルオートマタを大量生産してればいいじゃん!」
「なんでそんなに造ってるんです?」
「戦争するからに決まってるじゃん!
ああ!? 秘密を言っちゃったじゃん!
わたしってば有罪! 刑執行! 痛い! 痛い! 痛い!」
「また変な天使なんだけど!?」
「罪と罰と書かれた、おごそか装丁な分厚い本でご自身の頭をなぐっちゃってますね!」
「戦争のために使われるものを造るのはイヤなのさ!
自分で造ったマシンを自分で壊すのも辛くてイヤなのさ!
ユキちゃん、お願いさ!
亜空間に造られたこのエンジェルファクトリーを!
うちが造った天使人形たちを!
全部ぶっ壊してほしいのさ!」
「ええ!? そんなの無理に決まってるじゃない!
リュリュエルがやってよ!」
「捕まってるから無理で〜〜〜す!
勇希様、がんばって戦ってください!」
「小学生を戦わさすな! なんとかして逃げようよ!」
「よく見れば、人族じゃん!? なんでここに!?
エンジェルアイ!
異世界転移者!?
異世界転移の儀式、成功してたじゃん!
称号は<巻き込まれし性あふれる聖なる魂 いけにえの因果律>。
性あふれる聖なる魂ってなに!?
お前は擬似魂を量産するための聖なる無垢な魂!
これで計画が進められる! 逃すわけないじゃん!」
「腐れた魂を量産するってことですね!」
「腐れてないもん!」
「聖なる魂じゃん!? 腐れてるってどういうことじゃん!?
キリングエンジェルオートマタ起動! おとなしく捕まるじゃん!」
「シロちゃんよりも何倍も大きい天使人形たちが何体も動き出しました!
その手に光の弓が収束していきます!」
「光の矢がいっぱい飛んでくる!?
きゃああああ!?」
「足裏のキャタピラで滑るようにギリギリくるくる避けてます! かっこいい!
そして、涙目の勇希様がかわいい!」
「いいわよ! こうなったら、やってやろうじゃないの!
こいつら全部ぶっ壊せばいいんでしょ!
そんで、ひろ兄ぃを探しに行くんだから!
えい!」
「ふぅわ! とっても大きい天使人形を、シロちゃんの腕に内蔵されたプラスなパイルドライバーでガッシャンと一撃粉砕!
キャタピラでくるくるすばやく高速移動!
光子な矢をかわしながら、続けてもう一体も! さらにもう一体! 圧倒的です!
これなら大丈夫そうですね!」
「どんなもんよ! その気になって戦いに集中すればこれくらいできるのよ!」
「涙目だった小学生勇希様、勇ましく強気です!」
ピタ!
「え!? なんで!? シロちゃん、動かなくなっちゃったんだけど!」
「試作機、強っ! なんで操縦できてるじゃん!?
動けない今がチャンス! 直接介入上等じゃん!
堕天使フォーーール!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます