百六十一羽 ☆ リュリュエル、遺言!
「からくりオートマタなたぬきさんと傀儡なおじさま、お互いがお互いを守ろうとするも!
傀儡なおじさまと、からくりオートマタさんたちを必中ホーミングな一刀が両断しちゃいました!」
「あれ? 斬ったらまずかった?」
「ユウ様や騎士様たちは、ボクたちがお話ししている間に、チミちゃんがいなくなった魔王軍をしっかり押し返していたようです!」
「うぬぬ……からくりボディな吾輩、もはやこれまで」
「パパ! 死んじゃうぽん!?」
「気にするでない。
吾輩、からくりのために多くの命を奪ってきた……勇者にやられるのも、死んで当然のからくり人生……
愛しい娘よ、名はあるのか?」
「名前はないぽん!」
「では……からくりブレイブ太夫ぽん丸! と、名乗るのじゃ!」
「ぽん丸……パパありがとう!」
「娘よ。お主の人口頭脳には様々な剣術や格闘術、芸事や作法、知識がインプットされておる。
擬似魂では無理だったが、生きた魂を持つお主なら、いずれ使いこなせるだろう。
吾輩のように悪に染まったものたちを正すがよい。
……あの子はどうしておるだろうか……まさか新しく生まれた娘に見守られて死ねるとは、がくっ!」
「パパ〜〜〜!!!」
「おじさま〜!!!」
「悲しいことが起きてしまいました。
ん〜、たぬきなお面はご用意しましたが、からくりとはいえ、裸じゃ恥ずかしいですね!
全なる父よ! ぽん丸様にからくりな衣を与えたまえ!」
光に包まれて現れる衣!
「とってもエロかわいい露出度高めで、艶やか
「うれし恥ずかしい気持ちになるぽん! けど、かわいいぽん!
晴れ着なおいらをパパに見て欲しかったぽん!」
「四将軍の二人は撃退したぞ!
残るは有象無象、残党の殲滅戦だ!」
騎士隊長なお父上様の掛け声で湧き上がる兵隊さんたち!
「ユウ! 腕を上げたな!」
「へへ! でも、からくりの人……なんだか、かわいそうだな。
こんな悲劇を起こさないためにも……魔王を倒す!」
「くっ! 数の上ではまだまだこちらが有利だ!
将軍が倒されたとて、怯むな!
今回の目的を忘れるな! 俺は地下墓所へ向かう! 時間を稼ぐのだ!
おのれ! もう一人の四将軍はなぜ現れない!?」
ヤミエルの号令で盛り返す魔王軍!
「魔王軍はやはり強い!
掛け声ひとつで、そうもうまくはいかないか!」
「リュリュエル! 俺は親父やみんなとここで戦う!
俺の代わりにラナのところに行ってくれ!」
「まかせてください!」
「おいら、パパの遺言守る! おいらも手伝うぽん!」
「それでは、ぽん丸様! 行きましょう!」
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