百五十九羽 ☆ リュリュエル、魔改造!

「ケモナ! 一人ずつ抱えて飛んでくわよ!」

「けも!」

「「エンジェルウイング!」」

「「んにゃにゃにゃ!?」」


「行かせるものか! 翼を持つ魔族ども、追え!」

「行かせますよ?

エンジェ〜〜〜ルフラ〜ッシュ!」


「なんだと!? 天使の輪が光って、くっ! まぶしい! 目が! 目があ!?」

「聖なる光がまぶしいのだ〜〜〜!

ゆ〜れ〜たちが消えちゃった!?

ちょうどいいから、チミちゃんは魔王様のところに行くのだ〜!

闇闇ゲート〜」

「チミ!? 勝手なことを! ちょうどいいとはどういうことだ!?」




「おのれ、やっと視界が元に……

でたらめ天使! 我が永遠のライバルよ!

天使が直接介入とはよくもやってくれたな!

傀儡将軍! チミの代わりに戦え!

…………おい、傀儡の。でたらめ天使と何を楽しそうに話してる?」


ちょっと前からの会話


「これ、傀儡のおじさまが作ったんですか?

洗練された美意識があふれでる繊細かつ力強い造形。

そこかしこに卓越された匠の技が感じられます。

とっても天才で努力な職人技が光り輝いていますね!」


「なんだ若いの。なかなか見る目があるではないか」

「ここに両断されたデモンなからくりオートマタと、ビーストなからくりオートマタがいくつかありますが、天才職人なおじさまはちょちょいと直せちゃうんですか?」


「仮りそめの疑似魂は戻らんが、造作もないことよ!」


「ふっわ〜〜〜! ボク、見たいで〜〜〜す!」

「いやしかし、今は……」

「ボク、おじさまの匠の技が絶対! どうしても見たいですぅ〜」

「目に涙をためるほど!

そこまでいうなら……どれ、やってみせよう!」


「それなら! あれとこれなデモンと、それとどれなビーストをくっつけて魔改造しちゃいましょう!」

「その発想はなかった! おもしろそうじゃ!」


トンカントンカン!

ウィ〜ン!

ガチャガチャ!


「完成じゃ!」


「うっわ〜〜〜おぅ!

とってもエロかわいい、まろ眉獣人小悪魔なからくりオートマタが完成しちゃいましたね!

これすごいです!

かわいくてかっこよくて、愛しちゃうくらいに欲しくなっちゃいました!

ボクにくれませんか!?」


「そこまで吾輩のからくりを!

ここまで求められたのははじめてだ!

若かりしころから熱中したオートマタ開発を、人形遊びとバカにされる毎日!

そりゃあ、美少女からくりに走ったあのころは吾輩とてどうかと悩んだ時期もあったが……。

苦渋の決断をせまられて、魔王軍に身をやつし、道を踏み外した吾輩の人生……。

吾輩の魂がこもった作品は熱心なファンに差し上げ、愛でてもらいたい!

愛してくれるのだな!?」

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