百五十八羽 ☆ リュリュエル、香り!
「ええい! 気高い魔族の一部まで、ぺったんな色気などに惑わされるな!
やつらを
「おさまった! 修行の成果を見せてやる!
俺のスキル<一刀必中>と<前方両断>の真髄!
<一刀両断飛翔追撃斬>!
でやあああああ!!!」
「うっわ~~~お~~~!!!
ユウ様の一撃が! 次から次にキリングオートマタを両断していきます!」
「一刀で前方を両断もな!」
「ゴシュ……ジンサマ オユルシヲ……」
「うむ、すまなんだ……吾輩のためによくやった!」
「へ~。自分が前を向く角度を変えていけば、全部前方ってわけね」
「ほとんどホーミングな斬撃もな!」
「さわやか少年、やるわね!」
「ここまでできるようになるまで、だいぶ苦労したんだぜ!
って、誰と誰!?」
「ケモナエルとボクのフィスエルです!」
「ひゃわ!? いつからあんたのものになったのよ!?」
「ずっとですよ?」
「ほんとに!? ずっと!?
でも……その……あの……」
「「「「戦場でイチャイチャするな(もな)!」」」」
「みんな、楽しそうなのだ~」
「いいぞユウ! その調子で活路を開くぞ!
ラルーナ聖王女を助けに行くチャンスだ!」
「くはははははは!
その程度! 闇霊将軍! 傀儡将軍! 増援だ!」
「闇闇ゲート〜! 魔族たち、もっとおいで〜!」
「からくりオートマタ召喚!
デモンタイプイプシロン! ビーストタイプベータ!」
「倒した以上に増えてる!
幽霊には物理攻撃が効かないし、傀儡将軍を倒したくても射程圏外!
ちくしょう! ラナを助けにいきたいけど、城も守らないと!
<飛翔追撃一刀両断斬>!
でやあああああ!!!」
「ユウ! 前にですぎだ! あせるな!
兵士隊、防御陣形整え! 敵兵の進軍を許すな! 操られた味方を止めろ!
弓隊、魔法兵は空の敵へ対応!
騎士隊、前へ! 各個撃破! 実力を見せろ! 敵の増援にひるむな!」
響く味方の怒号!!!
「ユウ様、ラナ様がどうかしたんです?」
「獣王将軍とかいう黒獅子の獣人と黒脚の翼人に連れていかれたんだ!」
「黒脚の翼人?
どうやら二手に分かれた方がよさそうね! 場所は!?」
「親父、知ってるか!?」
「城の地下墓所とか言ってたぞ!
だが、そんなもの、はじめて聞いた! 場所もわからん!」
「それならケモナにまかせるもな!
くんくんくんくん。
強そうで獣な香りが匂う……あっちもな!」
「さすがケモナ!
わたしたちは王女様を助けに行くわ!」
「ここは俺や親父、騎士たちがなんとかする! ラナを助けに行ってくれ!」
「リュリュエル、ここはまかせたわよ!」
「まかせてください!」
「「黒獅子獣人が気になるにゃ!」」
「ミャウと!」
「ミュウも!」
「「一緒に行くにゃ!」」
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