百五十七羽 ☆ リュリュエル、健康!

「くはははははははは!

やはり休暇のあとは仕事がはかどる!

闇霊将軍、さらなる増援を!」


「闇闇ゲ~ト~! ほらほら、魔族ども~、どんどん出てくるのだ!

そんで~、人間の兵隊を操っちゃうよ~。

スキル<繰り言で遊びたおす繰り糸マリオネット>~!

チミちゃんの言うことなんでも聞くのだ~!」


「やれ! 四将軍が一人、傀儡くぐつ将軍!」

「ヤミエル様のお心のままに。

伝統と最先端の職人技に宿る魂! からくりオートマタ召喚!

デモンタイプアルファ! ビーストタイプオメガ!」


「うっわ~お! 空からは魔族の皆さん! 地上にはいっぱいのキリングオートマタと、操られた兵隊さん!

とんでもない数ですね!」


「ぬいぐるみ幽霊もいっぱいだ! あいつら物理攻撃、効かないぞ!

ちくしょう! ラナが連れ去られてなければ!

ていうか親父、またリュリュエル弁!

って、親父じゃない! 本物のリュリュエル!?」」


「は~い。10級見習い天使のリュリュエルで~す!」

「もな~」

「「まゆつば天使にケモかわ天使にゃ!」」


「でたらめ天使だと!?」

「は~い。お友だちのヤミエル!」

「ふ……友と書いてライバル!」


「あんたたちいつからそんなやりとりするようになったの?」

「裸のおつきあいからで~~~す!」

「裸のおつきあいって!? あんたたち!?」


「何を想像している!?

くはは! 今度こそ貴様に痛い目を見せてくれよう!

者ども、やってしまえ!」


「「敵の数が多すぎるにゃ~!」」

「こうなったら!」

「くノ一獣人忍法!」

「「お色気ねこねこ天国にゃ! んにゃは~ん♡」」


「貴様、残念か? 幽霊やからくりオートマタ、気高い魔族にぺったんな色気など効くわけなかろう?」

「「誰か少しは反応してほしいにゃ!?」」


「あれ~? チミちゃんが操ってる兵隊の一部が、かがんでるのだ~?

心も体も支配してるのになんでなのだ~?」


「吾輩のからくりも一部、挙動がおかしい!

職人技でまさに魂が生きている証!」


「あの……俺……」

「ユウもか! 若いんだから、かがんでもしょうがないです!」

「「健康的でいいですね!」」

「二人そろってリュリュエル弁なフォローいらないから!」


「「少年と一部にしっかり効いてたにゃ!!!」」


「ところでなんでミャウ様とミュウ様がいらっしゃるんです?」


「行き倒れてた」

「あたしたちを」

「やさぐれ抜け獣忍のクノとみんにゃが」

「「拾ってくれたにゃ!」」


「捨て猫ですか?」


「「にゃにゃにゃ!? 違うにゃ!

獣人を助けるために諸国漫遊しょこくまんゆうしてたにゃ!」」

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