百五十二羽 ☆ リュリュエル、露天!

「わあ〜。なんだかガラの悪いお二人がいますぅ〜。

漆黒で闇色な浴衣に暗黒な眼帯がかっこいいですね!」


「ふ! 貴様、なかなかわかってるな。

ぶふっ!? でたらめ天使! また、我が企みを邪魔しにきたのか!?」


「し〜! 天使って言っちゃダメでしょ!」

「ぬ……すまん」


「ヤミエル、あいかわらず素直ですね!

何か悪いことしてるんです?」

「やかましい! …………福利厚生で今日まで休暇だ」


「福利厚生なんてしっかりあるの!?

もしかしてわたしたちの方がブラック!?」


「ボクたちものんびりしにきちゃいました!」

「まあ、お互いオフならいがみ合うのはやめましょ」


「だな。特区で殺りあうわけにはいかねぇ。

でもよう! ここのルールでならいいよな!

射的でリベンジマッチだ!!」

「あんたもこりないわね。

いいじゃない! 受けて立つわ! 一時休戦で勝負よ!」


「ケモナもやりたいもな(ぼそり)」

「そうよね……リュリュエル、目深でフードなパーカー用意してあげてくれる?」

「は〜い」


トイレでメタモルケモナ〜


ぽん! ぱん! ぽん!

ぱん! ぽん! ぱん!


「くっ!? どれも当たらん……」

「くっ!? 不良品なんじゃねぇか!?」


店員「ですが……」


「やった! マヨネーズな天使の人形に当たった!」

「いやっほ〜! 大量で〜〜〜す!」

「なんで、一発で二個も三個も落とすのよ!」

「楽しいもな!」


「「………」」


「ふ! 子どもの遊びなんぞではしゃぎおって!」

「ねんねにつきあってられるか!

もうそろそろ帰る時間だし、行くわよ!

あっちであったら覚悟しろよ!」


「負けおしみ〜!」

「バイバイで〜す!」


「「一個くらい、落としたかった」」


「荷物まとめて、ひと風呂浴びてから帰るか」

「そうね。お土産いっぱい買ったし、楽しかったわね!」

「まさに! くはははははは!」



場所は変わって……


開放感たっぷり! とっても広々露天風呂!

ケモナは残念ですが、お外でお留守番!

野生のたぬきさんとご歓談♪


「ちょっとあれなフィスエルも開放的で大満足ですね!」


「男湯から聞こえた!

リュリュエル! ちょっとあれって何よ!?

開放的って、わたしはそんなんじゃないんですからね!」


「あ! 拳の!」

「なんだまたあったわね」

「てめぇ!」

「何よ?」


「風呂で勝負するならなんだ?」

「スタイル勝負とか?」

「あは! それならあたしの美脚が勝つ!」

「わたしの拳だって!」

「それ、スタイルか?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る