百四十九羽 ☆ リュリュエル、終結!

「音には音を!

ドラゴンさん! ボクに続いて叫んでください!

スキル<愛の威光 愛の激情 真実を伝える愛竜の咆哮>!」

「ガルガル! ガルルゥ〜〜〜!

ガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」


「戦場にドラゴンの咆哮が響き渡っていくわ!」

「見ろ! 海側合同軍の怪しい目つきが、愛の波が引くように正常に戻っていく!

だが愛のない争いが止まらない!」


「マリン姫! 秘宝を吹くのだ……ん?」

「はい! す〜〜〜、ぶお……わたし?」


魔法使い・武闘家「ひいはあ、あれ?」

僧侶「皆さん!」


騎士「……俺は?」

「ガル! ガルゥ♡」


騎士「そうか! ありがとうドラゴン!

俺もお前を愛してる!

頼む! もう一度スキルを使ってくれ!」

「ガル!」


「スキル<魔物と共する愛ある連絡網>!」

「ガルガル! ガルルゥ〜〜〜!

ガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」


「魔物たちがおとなしくなってく! 人魚や人族たちも!

でも、急に戦闘行為がなくなるなんて都合が良すぎない!?」


「なんでそんなに都合よくエンジェリックア〜〜〜イ!

ドラゴンさんの咆哮と騎士様のスキルで、皆さんの魅了はすべて解けました!

その上、今回の真実な出来事はすべて!

ちゃ〜〜〜んと! 皆さんの心に刷り込まれました!」


「刷り込み!? それはそれで支配してない!?」


「みんな仲良しならオッケ〜で〜〜〜す!!!

スキル<誘惑の業剣>の魅了も振り切って!

ドラゴンさんも魔物さんたちも真実の愛に目覚めちゃいました!

それもこれも、まあいっかサーカス団の皆さんが、魔物さんたちにしっかり愛情を注いでいたからこその真実!

真実の愛を騎士様に捧げる! 愛情たっぷりドラゴン勇者様! 爆誕です!」


「ガルガルガルルゥ♡」


「「ドラゴンが勇者!?」」


「剣とか竜が勇者って、もうはちゃめちゃもいいとこね」

「剣も? だが、愛があれば問題ない!

よし! 愛を取り戻した戦場に最後の愛を!」


「そうね! 今ならまだ助かる命もあるわ!」

「三人で力を合わせましょう!」


「「「エンジェルキュア〜〜〜!!!」」」




「それで? 戦争終結はしたけど、人魚姫と王子様の海側合同軍、四人組が属していたナンバワン王国率いる諸国連合軍はどうなったの? ラブエル?」


「愛の結果を伝える!

ドラゴンの愛の咆哮の効果で!

なんと! 戦場にいた者から、いなかった者にまで思念で伝わっていた!」


「騎士様のスキル<魔物と共する愛ある連絡網>の派生効果ですね!」


「よって、悪魔の計略をすべての関係者に愛をもって伝達できたことにより、たちまち愛の和解!

各国あれこれ思惑、問題もあるが愛の手に愛の手をとって解決するために!

また、魔王軍に対抗する愛という堅い絆を結ぶために!

大陸全土連合軍が愛に満たされて結成された!」

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