百三十七羽 ☆ リュリュエル、礼装!

騎士「みんな! 何をこんなところで暗い顔をしているんだ!

二日後に予定している決戦を前に、士気を高めるためにって国王様が盛大にパーティーを催してくれたんだ!

フィスエルたち天使も功労者として招待されてるわけだし、盛大に楽しもうじゃないか!」


「ガルルゥ〜……」


「騎士様の頭の上に乗ったミニマムドラゴンさんがかわいいです!」

「頭のりドラゴンね」

「前脚をおでこにのせて、誰が見てもかわいいほどだ!

だが、愛が薄く感じるのはなぜ!?」


「そうなのよね。ドラゴン、なんだかずっと心配そうにしてるわ。

思えば、チヤホヤされるようになったころから、四人組がおかしくなりはじめたのかも。とはいえ、何がどうなのかわからない以上、どうしようもないわね」


「いっそのこと、いまだけ楽しんじゃいましょう!」

「楽しむねぇ……そうね、せっかくのパーティーだし、それもいいかもね」


「愛は時に娯楽も必要だ! はっはっはっは!」

「そうしちゃいましょう!

大丈夫です! 悪者は向こうから寄ってたかってくるものです!」


「悪者ってハエ?

リュリュエル……その、さ……あんたのその格好に、一本に束ねた三つ編み。

に、似合ってるっていうか……か、かかか、かっこいいわよ!!!」

「愛にあふれた社交パーティーでスーツな礼装がよく似合ってる!」


「なんだか照れちゃいます〜。

フィスエルも素敵なドレスが素敵でとっっってもかわいいです!

まるでお姫様よりお姫様です!!!」


「ひゃわ!? でも、まあ……当然よ!

それになんといっても今回は!

リュリュエル! やっちゃって!」


「はい! 全なる父よ! ラブエルに最っっっ高の衣を与えたまえ!」

「ラブエル〜〜〜! とってもエロかわいいハートで露出高めなドレスがかわいいわよ!

さすが絶世の美少女!!!」


「ろしゅ!? なひゃはうわぅおぅ、きゃう! きゅう……」

「あらら。一発で気絶しちゃった。ほら起きて!

今回はちゃ〜んと女の子ムーブしてもらいますからね!」


「お、おおお!? おにゃのこムーブ!?」


「あ! 音楽が始まったわよ!

ラブエルはちょっとだけ待ってて!

他の男の誘いは受けちゃダメよ!」


「ひゃ! ひゃい!」


「さあ、リュリュエル!

昇級試験のときにダンスを教えてあげるって言ったの覚えてる?

ホールに行くわよ!」


「ふぃわわわっわわわっ! そんなに引っ張らないでくださ〜い!」

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