九十九羽 ☆ リュリュエル、成長!

「なんとかしちゃいましょう!

ひねくれた感じの苗木にエンジェ〜〜〜ルギフト!

シャオ様! 世界樹の苗木を見てください!」


「え? あ…………双葉から本葉が生えて……成長してます!」

「葉っぱが増えてくわ! これって!?」


「スキル<巨塔倒るる時はきた すねかじりニートから変容する丸かじりなごくつぶし>が発動しています!」

「何よその変なスキル!?」


「見てくださいまし! 苗木から伸びる枝葉が、倒れた天宙世界樹と下敷きになった魔軍に絡みついていきますわ!」


「ああ!? あそこ見て! 残っていた魔族の偵察兵に枝が絡みついたわよ!」


「ごん太の幹と魔族に絡んだ枝がどくんどくん、びくんびくん脈打ってる……養分を吸いとっているのか? こわっ!」

「てふてふも〜、たべる〜」

「安定の凶悪顔!」


「代替わりした天宙世界樹が攻撃手段を獲得しました!

これでどんな魔王軍が来ても養分に変えちゃいます!」


「マオ様! これもすべてマオ様のおかげです!」

「シャオ! 良かった! 俺、シャオがよろこんでくれるとうれしい…………なんだ? なんか体が引っ張られる感じが?

へ? え? うわ!? うわわわわわ!?」


「きゃああああああ!? マオ様、わたくしもご一緒します〜!」

「うわ〜」

「シャオ! てふてふ! せ〜まちゃん!」

「わたくし、マオ様に抱きしめられて! くわっ!」

「シャオ!? 男耐性は!? 気絶してる場合じゃないよ!?」

「きぜつ〜〜〜」


「残っていたデモンズゲートが突如! 周囲の空気や樹々を吸い込みながら収縮していきます!」


「ちょっと! 抱き合ったマオくんとお姫様に、てふてふがバキュームされてゲートに吸い込まれちゃうわよ!?」


ドライアドたち「きゃあああああああああ!?」


「ドライアドたちは世界樹の根元にしっかりつかまってなさい!

三人を助けないと! エンジェルウィング!

リュリュエル、行くわよ!」


「はい! あれれ? ボクのおなかに絡みついてきたのは……天宙世界樹の枝!

ふぃわわわわわわわ!?

どんどん成長する世界樹にとらわれて、どんどん上昇していっちゃいますぅ〜〜〜!

フィスエル、四人をよろしくお願いしま〜〜〜す!」


「ええ!?

リュ、リュリュエル〜〜〜!!!」



☆次回新章!☆

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