百二十六羽 ☆ リュリュエル、着弾!

「まだまだ、時間に余裕があると思っておったが、ずいぶんと早くに捕捉されたもんじゃの。

わざわざ、スライムテクノロジーのない異世界に潜んでおったのに……さてはスライムエナジーの痕跡を追跡されておったか?

さっそく攻撃陣形を組みはじめよった。

ふむ。よほど、昔を知るわらわが邪魔とみえる。

どこぞの神か知らんが、使いの者ども、すべて返り討ちにしてくれるわ!

対空戦闘用意! 天使人形の攻撃に備えよ!」


……了解 艦体に耐ショックスライムフィルム展開 全砲門装填開始


「天使人形だと!?

愛という名のもとにある神話の遺物がなぜ今!?」


「ブリッジに戻るひまはない! この場で作戦指揮をとる! 婿殿たちはブリッジに避難しとれ!」

「だめだよ、そんなの! デヴィちゃん! あたしも一緒に戦うよ!」


「ちゃん付けとはの! せめてデヴィ様と呼べ!

そもそも、ウシャであるお主となれあうつもりはない!

じゃがまあ、背中くらいはあずけよう!

そら! 天使人形どもが攻撃してくるぞ!」


「ふぅわ! 天使人形さんたちの手に光が集まりだしました!

その手には光子の弓! さらに、エンジェルフェザーが光の矢羽に!

あれは一体なんでしょうエンジェリックア〜〜〜イ!

その正体は、サウザンドエンジェルアローです!

問答無用な数十万本ものホーミング! 光子の矢による追尾な大攻撃が発射です!」


「いきなりじゃと!?

ええい!!! スライムエンジン出力全開! 全速後進! 面舵いっぱい! ヨウ〜ソロ〜〜〜! 対空防御展開! 迎撃スライムミサイル発射後、スライムチャフ、スライムフレア展開! ギガスライム粒子砲準備〜〜〜!!!」


……了解 スライムエンジン出力全開 順次展開


ドン! ドドドン! ドドン! ドン!

ドドドン! ドン! ドン! ドドン!


「いか〜ん! 機関長! 操舵手は何をしとる!?

はや!? 皆、死んでしまったのじゃ!

くぅ〜〜〜!!! エンジンが焼けてしまってもかまわん! 回避行動最大〜〜〜!!!」


ドン! ドン! ドドン! ドドン!

ドドドド、ドカーーーーーン!


……スライムチャフ、スライムフレア残弾ゼロを報告 艦体に被弾 攻撃の余波により大地格納庫崩壊 天使人形による攻撃継続中


「うなれ! 空より青き魔剣! スライムセイバ〜〜〜!!!」

「みんな! あたしのうしろに隠れて! スライムの大楯〜〜〜〜!!!

きゃあああああああ!!!」

「プルプルプルプル!!!」

「俺の愛の行方は!? うおおおお!?」


「激しい爆発の嵐! スライムセイバーの青い斬撃!

ぬるっと、たくさんの光の矢を包み込む大楯!

バップの防御をすり抜けた、いっぱいの光の矢が艦体に被弾して、煙をあげてます!

ふぇわ!

一発、おでこに喰らっちゃいましたがピンピンです!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る